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2016年10月8日

2016年10月 8日 (土)

映画 夕凪の街 桜の国 感想 戦争や原爆を肯定する駄作

佐々部監督にしては頑張ったということで☆2つ。 (公開当時は。いまは戦争情勢であることも考慮して☆1つです)

原作を少々は一旦自分で取り込むということをされているとは思いました。そこで2つなのですが、キチンと取り込んだかというとウーン・・・です。

結局映画作品は、観た人がじゃあ明日どう生きて行こうと思えるようなものだと思うのです。「夕凪の街 桜の国」の原作だって、最終的には、七波が過去の自分(それは母親や祖母の被爆体験に繋がる)を見返して克服することで、明日はもっといい人生があるよというような話だと思います。
原爆は描くべきですが、結局は七波の人生にとってのスパイスであって。

そのあたりがあやふやで、どういう視点からの描き方をされていたのか、はっきりと掴むことはできませんでしたが、とりあえず"観た人がじゃあ明日どう生きて行こうと思えるようなもの"には作られていないことは確かです。

原作から変えられたうちの一つとして、七波が両親・旭と京花の出会いのシーンを見守るというのがあります。

例えば、「火垂るの墓」などを参考にされたのかと思いますが、「火垂るの墓」は高畑監督が、(資料がないため私の言葉で言うと)実は我慢すべきところを逃げてしまった清太の、自分の過去に対する悔しさが、亡霊のようなものとして出てきているもので、観客はそれを見ることにより、より客観的に清太を見つめられるようにしたものだとのことでした。(実際はそう受け取った人は少ないようですが)

ところが、「夕凪の街 桜の国」における七波は、単に旭と京花の儚いラブロマンスを将来の子供が見て、より観客を泣かせる効果しか思い当たりません。

また、皆実が最初髪が抜け落ちるところや、京花が吐血するところなど、原作に一応記載はあるのですが・・・。映画の描き方はオーバーになってしまい、原爆を具体的に描くという本来あるべき行為を逸脱して、逆に原爆を「髪」や「吐血」というものでシンボライズ化しているのではないか、と思います。
私は、他の原爆作品でも描かれるこれらの描写について、原作ではシンボライズ化されるのを嫌がられたように読んでいるし、映画で再び描き起こして涙を呼んだとしても、「泣ける」でしょうが感傷にひたる方に進むだけで意味の無いことと思います。

皆実の亡くなり方などは、折角原作で「原爆による死」というものを主観的に描かれたにも関わらず、映画では客観化してしまったところは惜しい点です。

配役。私は10年来田中麗奈を見てますが、どんどん下手になるばかり。
特に今回は原作とは若干外れてヤンキーっぽい部分も出されていました。彼女なりのバラエティの一つならば良いのですが・・・
かつてCMに引っ張りだこだった頃は、CMでも映画でも少女になったり女性になったり、様々なキャラクターを演じられていたと覚えているのですが、最近はつっぱった女性の役ばかりが目立ちます。「映画女優」になるには、演技に幅を持てるようになるのが大前提だと思うのですが。

「おにぎり買うついでに桃をくすねて来た」という表現、私はてっきり彼女のアドリブか、または彼女に合わせて監督が付け足したものと思ってました。実は原作にあるんですね。
マンガ本の吹き出し外のちっちゃな文字ならばサラリとかわせるところですが(原作を読んだときには店のおばちゃんに上手いこと言ってもらってきた、程度の意味につい受け取りました)、映画にしてしまうと、特に今回の田中麗奈が作り上げた七波の役では、間違いなくコンビニで盗んでくるのが生々しく想像できるので、やめて欲しかったです。

中越典子も、東子の清楚なイメージからだいぶ離れていました。だいたいこの2人、なんであんな不健康そうな紫がかった口紅塗るのでしょう?口元の発色をよく見せて、健康な人格を表すなんて、大前提だと思うのですが。そのあたりから役作りができてないと思いました。
中越典子の帰りのバスの寝顔なんて、血色無くて死人のようでした。

結論としては、皆さん次回こそは頑張りましょう、と言うしかないです。

2007年08月05日 00:21 に別のところに記載したものを、こちらにも記載しました。

Yahoo!レビューには、投稿済みで再投稿できないようになっていますが、私がチェックしても当該投稿はありません。
Yahoo!が政府らの上層部の意向を受け、恣意的に削除しているようです。

インターネットではたびたび、このような恣意的な削除がまかり通っています。

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