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2017年8月 2日 (水)

ネ申に12期が3人出とるのを観たり、ゆいりの発言に関連して2ちゃんに田野の発言がリンクされとったからそれを観たりしたことを。

ネ申に12期が3人出とるのを観て、12期は個性派ぞろい、と言われてはいるけど、芸能人に珍しく喋れないヤツが多いのかと改めて思った。

それ以外のメンツって、ドラ2はともかく、各期で1人しか選ばれてないしなあ。

トーク力なんてあとからついてくる、とは思うけど、こうやって3人もトーク力がないと判断されるとすると、ちょっとはなんとかせなアカンかなあ。

てかさっきーもさややも含めて、私がパフォーマンスは気に入っとるメンバーばっかやん。

ドラ2も私はなおちゃん以外はダンスできとると言うとる。

なおちゃんがパフォーマンスを諦めたのか、卒業してまうのは心残りなんやけど。


しかし”食レポ”とかそれ以外にカメラを意識したレポートとか、こういうの苦手やなあ。

えりぃちゃんが30秒くらいむしゃむしゃ食っていて、「おいしいです」ってヒトコトしか言えんのってある意味正解やと思う。


けど、”食レポ”っていいつつ、私も、正直食ってすぐ、なにか的を射た反応ができるってウソくさいと思う。

いきなりビックリしたような表現じゃなくて、コレはどういう味なのかなあ・・・・と考えて、イロイロと自分の想像できる限りを言葉に出して、少しずつ美味しさを表現できるほうがリアルちゃうかなあ。

食レポで、食べた先からメチャクチャおいしい!なんてのは、私はなんかウソくさいと思うてまう。


だって私はコレで、”狩人”の主人から気に入られて、誰も食べられるわけじゃない特別料理まで出してもたんやからな。

その私の言った内容こそ、ホンマの食レポなんちゃうん?

自分で料理をする人から、料理だけでなくどうやって狩りをするか?まで引き出すんやから、私の話術って相当なもんやと思うねん。

そこに至るまでには、そりゃ私だってイロイロと苦労したよ。

質問するんやけど、その質問はただひとつ回答を誘導する”誘導尋問”なんじゃないか?と思って、この質問はマズかったかなあ、と思ったこともたびたびある。


公安とか警察はそれでもええんやけど、ヒトのココロを掴もうと思ったら、”誘導尋問”になっていると思われた時点で、ココロを閉ざされてまう。

それではアカンねん。

自分でストーリーを考えることなく、あくまで相手が考えているものごとに沿って聞いていくねん。

もちろん、相手が思っているらしきストーリーが見えてきたら、それに沿う質問はアリやけどな。

そうすると、たいてい、「キミ、わかってるねえ!」って言うてもらえるんやけど。


”誘導尋問”では、いつまでたっても、「キミ、わかってるねえ!」って言うてもらえることなんてないねん。


ぽんみゆとか舞台にいっぱい出ている割には、素はおとなしいんやな。


べつに、テレビの他の芸人がどうしているから、それに合わせよう、なんてのはなくていいけど、もう少し自分なりに、自分の中から湧き出てくるモノを素直に出せたらいいと思う。

だってガンガン言うメンバーだって、それぞれに、テレビで見るタレントの誰かに似ている、というカンジじゃなくて、コイツしかできんナニカがあるやん。

そういうのを自分から出せたらええと思うんやけどな。


それで、ゆいりが昨日・・・・もうおとといか、にshowroomで発言したことに関連して、田野が7/23の握手会でか、showroomで発言した内容をちょこっと観た。

そこで田野は

「私達のときは先輩と一緒に舞台に立てたけど、13期以降の若手は先輩と一緒に舞台に立てる機会がない。自分は先輩と一緒に舞台に立って、はじめて吸収できたものがあるのに、それでは成長できない。」

とか言い切っとって、それは違うなあと思う。


・・・・いや、もちろん、大勢が成長できるシステムを考える、という意味では、そんな主張も大事なんやけど。

しかし、たとえば私なんて、じゃあ誰かを見てそのヒトを参考にしたり、そのヒトの真似をしているとかがあるかというと、ハッキリいってなんもない。


べつに舞台に立っているわけでもないし。

まあ公然とブログを書いているということが、ある種、舞台に立っていることでもあるけど。


とにかく、私は舞台の誰かから影響を受けるとかいうんじゃなくて、森羅万象から影響を受けていて、いつどこでナニから影響を受けるかは、私もワカラン。

だから、舞台にとらわれるつもりもないし。

しかし、そんな私の主張を、舞台に立つAKBのメンバーに向けて発信することは、やっぱ大事と思うんやけどな。


昨日偶然にも、主にゆいりに対してやけど、公演はできんかもやけど、16期だって練習ならば先輩と一緒にできるやろ、と書いた。

たとえば、ゆいりにしろ田野にしろ、それ以外のメンバーでもええんやけど、自分を手本にしろ!って言って一緒に踊るとか、自分だけでなく手本にしたいからといって、他のメンバーに声をかけるとかして、カネにはならんかもやけど、一緒に練習する機会って作れるハズやねん。

運営が一緒の公演をさせんのならば、そんなことだってできる。

チーム8とかドラフト生とかも全部一緒やぞ。


また、たとえば、劇場の楽屋ってどんくらい狭いのかワカランけど、特別公演のときは楽屋に大勢集まるよなあ。

だから、16期とかチーム8とか、他の公演が観たいヤツは、客席が仮に無理でも、バスに乗せてもらって楽屋に入れてもらって、楽屋の雰囲気と定点カメラの画像からメンバーの感情をつかみ取るとかってならばできると思うねん。


とにかく、いまがダメだから、って言うてまうのはカンタンや。

もちろん、田野が発言したのがダメなわけじゃなくて、そうやっていまのシステムを変えてく努力だって必要や。


けど、自分よりも偉いヒトがシステムを作っとるわけやから、自分がいっくら正論を言っていても通らんことが往々にしてある。

そういう場合に、じゃあ最善策じゃないけど、次善の策で自分でできることってナニか、って考える、そういうのを繰り返し考えてく、というのが、想像力&創造力に繋がってく。


最初のハナシに戻るけど、話すのが苦手なメンバーでも、上のヒトがOKしてくれる前提の最善策だけじゃなく、自分らだけでできる次善の策をイロイロと考えてみる、そういうのを繰り返し考えてく、そうすると自然と自分の意見なんてクチをついて出てくるよ。


最善策しかないと思うとるから、ついつい自分は言葉を発しなくてもいいと思うてまう。

最善策なんてだいたいダメになるから、自分が考えるオリジナルな次善の策はどないやろ、と思うところに、はじめて、言いたいことが湧き出てくる。

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コメント

随分自己評価高いねぇ、周りから見たお前は人間として最底辺のクズで見た目も人とは思えないくらい不細工で発達障害者なんだけど?
早く発達障害者だって事告白しないの?

狩人で、熊の金玉食べたんですか?

改造娘から連絡あったか?


過重労働でもストができない日本の医療職場

TVドラマの定番は警察と病院ものであり、それなりに社会の実相が反映される。

しかし流行の恋愛モノにはそれが無く、現実との違い(逃避)に怒りさえ覚える時がある。

米国の医療ドラマには労働組合も登場するし、ストもある。

医者たちも遊ぶ余裕がある。

さて、日本では…医労連なども努力しているが、責任感ばかりが強制され過酷な労働実態が見逃されている。

本田由紀さんが昨日リツイートしたTwitterには<新潟・研修医過労自殺の記者の目です「妻の死は病院による殺人に等しい」研修医の夫の言葉です。

彼女は看護助手をしながら勉強を続け新潟大学医学部に合格した努力家です。

使命感が強く真面目で誠実。

そんな人柄ゆえに死に追い込まれのは辛すぎます>とあった。


個人的にも病院待合室で座っている時間が長くなっているが、厳しい職場環境だと痛感する。

ほとんど注目されなかったが、スリランカで複数の国立病院の医師たちが6/22にストライキを実施した。

スリランカ最大の医師組合、政府医療機関職員協会(GMOA)が、2008年に設立された私立医科大学の教育水準の低さを理由に同大学の閉鎖を政府に求めた。

その前日には、国立医科大学の多数の学生が保健省に詰め掛け、政府に圧力をかけるため、車や家具を破壊する行為に及んだともいう。

そして24日、政府との協議が合意に達したとして、3日間におよんだストを終結した。

もちろん激しい批判はあったらしいが、それでもストは実施された。

>医師スト終結、政府と合意で スリランカ(AFP 2017年06月25日)
http://www.afpbb.com/articles/-/3133321
 スリランカで国立病院の医師たちがストライキを決行し患者数万人が受診できない事態に陥っていた問題で、同国の医師団体は24日、政府との協議が合意に達したとして、3日間におよんだストを終結した。
 スリランカ最大の医師組合、政府医療機関職員協会(GMOA)は、2008年に設立された私立医科大学について教育水準が低すぎるとしてこの大学の閉鎖を政府に求め、22日にストを決行。
 このストによって貧困層を中心とした数万人が国立病院での無料の医療を受けられない事態に陥り、その状況は、GMOAがマイトリパラ・シリセナ大統領との協議を受けてスト終結を宣言した24日正午まで続いた。
 GMOAの広報担当者サマンタ・アナンダ氏はコロンボで記者会見し、シリセナ大統領が「医学教育と医療を向上させるための前向きな措置を講じる」ことで合意したと語ったが、詳細には触れなかった。
 ストの間も私立の医療機関での診察は可能だったが、スリランカの消費者権利保護団体によれば、多くの患者たちは私立の医療機関では医療費を支払う余裕ががないという。


これだけでは詳細はわからないが、日本だって同様に深刻な事実は多く、加計学園での農獣医問題だって内実はもっと深い問題が潜んでいる。

しかし残念ながら労働運動はなかなか見えないし、告発さえも少ない。

特に医師自体は労働者と見なされない異様なヒエラルキーも存在する。

話題になっている週刊東洋経済7/1号「残業禁止時代 働き方改革のオモテと裏」で、風間さんが健筆を再開した(編集後記にも登場)。

今日は、毎日新聞の努力(毎日新潟の支局長は東海林さん)と風間さんの特集記事を読んでおきたい。

やはり労働運動関係者は心したいし、また悩む。

>研修医自殺 疲弊する勤務医 長時間労働が常態化 過労死ライン超6.8%(毎日新聞 2017年6月18日)
http://hatarakikata.net/modules/data/details.php?bid=2045
https://mainichi.jp/articles/20170618/ddm/016/040/029000c
<図表>勤務医の1カ月の時間外労働時間/医学部入学定員の推移/各国の人口1000人当たりの医師数
 昨年1月、1人の女性研修医が過労による自殺で命を絶ち、労働基準監督署から今年5月末に労災認定を受けた。そこから見えてきたのは、労使協定を無視した長時間労働の常態化だった。患者の安全のためにも、患者の命を預かる医師の過重労働の是正が求められている。
 「自己犠牲によって自らの生活や将来を失ったりしてはならない」
 これは4月、厚生労働省の専門家会議がまとめた「医師・看護師等の働き方ビジョン」の一節だ。新潟市民病院の後期研修医だった木元文さん(当時37歳)の過労自殺は、この1年3カ月前に起きていた。
 医師の過重労働は、長い間改善が進んでこなかった。勤務医を対象にした厚労省調査によると、昨年6月の時間外労働時間は約5割が20時間以上で、6・8%は「過労死ライン」の80時間超。当直も多く、7割が宿直明けに通常勤務をしていた。日本外科学会の会員調査(2013年)では、医療事故やその手前の「ヒヤリ・ハット」の原因の81%に「過労・多忙」があった。
 なぜ過重労働は解消できないのか。一つには「正当な理由なく患者を断ってはならない」という医師法上の「応招義務」がある。
 また、東京大医科学研究所の湯地晃一郎特任准教授(血液内科)は「医師は看護師と違い、交代制になっていない。受け持ち患者の容体が急変すると、当直医に加えて主治医も呼ばれる」と指摘する。
 だが、高齢化や医療の高度化が進めば、医師の負担はさらに増す。ビジョンをまとめた渋谷健司・東大教授(国際保健政策学)は「女性医師が増え、働き方を変えなければ医療は回らなくなる。他の医療スタッフと仕事を分担し、医師本来の仕事の生産性を上げるべきだ」と訴える。
 こうした改革に取り組む施設の一つが、仙台厚生病院(仙台市)だ。病床数は約400床と中規模だが、診療科を心臓、呼吸器、消化器の3部門に絞り、病状が改善すれば他病院や開業医に積極的に紹介する。医師事務補助者も約40人配置し、検査結果の入力を委ねた。医師の残業時間は月30時間以内に抑えられたといい、運営法人の目黒泰一郎理事長は「医療界のモデルになれば」と話す。
 同じような動きは各地であり、東京都中央区の聖路加国際病院でも月残業時間が45時間になるよう当直医師の人数を減らし、6月から土曜日の外来診療を一部取りやめた。
「医師数増やすしかない」
 一方、抜本的解決には「医師数を増やすしかない」との声もある。
 政府は1982年、将来的に医師が過剰になるとの予測から、医師数の抑制方針を閣議決定。00年代に地域医療の崩壊が叫ばれ、地域枠などを設けて医学部定員を増やしたが、今も人口当たりの医師数は経済協力開発機構(OECD)の加盟国平均より少ない。日本医師会は医師の偏在が問題だとし、増員そのものには消極的だ。
 労働組合「全国医師ユニオン」の植山直人代表は「入力作業などを他の職員に委ねても、医師の負担はあまり減らない。交代制勤務ができるよう医師数を増やすべきだ」と主張。聖路加国際病院の福井次矢院長は「救急や病理は医師不足が深刻で、国は診療科ごとに医師数の調整をしてほしい」と話す。
 政府が3月に公表した働き方改革実行計画は、医師については残業時間の上限規制適用を5年間猶予した。労働時間の短縮だけでは救急医療に支障が出るといった指摘もあり、議論は続きそうだ。【熊谷豪】
 木元さんが働いていた新潟市民病院は、医師にとって激務とされる総合病院の中でも過酷さが際立っていた。
 新潟労働基準監督署が認定した木元さんのうつ病発症1カ月前の残業時間は「過労死ライン」の2倍の160時間超。毎日新聞が情報公開請求で得た資料によると、同時期に後期研修医として在籍していた医師の7割以上の20人が、労使協定で定められた月80時間の上限枠を超える残業をしていた。
 病院側も手を打っていなかったわけではない。2009年に労基署から長時間労働の是正勧告を受けた後、医師数を2割増やし、医師の事務を代行する医療秘書も5倍以上に増員した。だが、外来患者も09年度の25万2753人から16年度は26万8703人に増加した。救急外来は過半数が軽症患者で「多くの市民が、うちに来れば何でも診てくれると思っている」(片柳憲雄院長)という状態だった。
 労災認定後の今月6日、市は同病院の「緊急対応宣言」を発表した。紹介状のない一般外来患者の受け入れ停止と、治療済みの患者を近隣病院へ回す対策が柱。篠田昭市長は「過重な負担が病院にかかり、これまで通り患者を受け入れて診察を続けるのは困難だ」と理解を求めた。
 同じく市内で3次救急を担う新潟大医歯学総合病院は、既に同様の対策を進めている。ここでは後期研修医の残業時間に労使協定違反がほとんどなく、過重労働の抑制に一定の効果が出ている。
 ただ市民病院は、地域住民の健康を守ってきた身近な存在だ。近隣病院が断った救急患者を「最後のとりで」として診てきた自負もある。「責任ある立場として患者を受け入れない選択肢はない」と複数の職員が語る。
 木元さんの夫は取材に対し「医師の使命感は分かるが、妻の死は病院による殺人だ」と訴えた。「全国過労死を考える家族の会」東京代表で、自らも医師の夫を過労死で亡くした中原のり子さんは警鐘を鳴らす。「医師の長時間勤務は、犠牲的精神など個人の力で解決できるものではない」【柳沢亮】

>毎日社説 女性研修医の死 医療現場の疲弊なくそう(毎日新聞 2017年6月13日)
https://mainichi.jp/articles/20170613/ddm/005/070/198000c
 長時間の勤務で健康を害し、死亡する勤務医が後を絶たない。命を守る現場の疲弊を何とか食い止めなければならない。残業時間を規制するなどして改善を図るべきだ。
 新潟市民病院の女性研修医(当時37歳)が2016年、自宅近くの公園で死亡しているのが見つかった。研修医として同病院で勤務していたが、救急患者対応の呼び出しが多く、心身の不調を訴えていた。月平均の残業は過労死ライン(80時間)の2倍を超える約187時間。251時間の月もあったといい、過労死として労災認定された。
 医師の自殺率は一般より高い。その多くは長時間の勤務が絡んでおり、過労による病死を含めると毎年100人を超える医師が命を落としていることになる。一つの医科大学の卒業生数に匹敵する数である。
 特に若い勤務医や研修医の多くは長時間労働が常態化している。仕事で緊張を強いられ、患者やその家族からの苦情でストレスを感じている医師も多い。研修医の4割近くが抑うつ状態との調査結果もある。
 一方、宿直勤務をしても患者に対応していない時間は労働時間に含まれないため、労災認定されることは少ない。研修医は「労働」とみなされない場合さえある。同病院は「医師としての学習が目的で、労働時間に当たらない」と主張していた。
 開業医に比べて勤務医の仕事量が多すぎる上に、救急や麻酔科など特定の診療科に突発的な仕事が集中していることにも原因がある。
 政府の「働き方改革実行計画」では残業時間を原則45時間(月)と定めたが、医師は規制の対象外とされ、5年間の猶予が認められた。
 医師には原則として診療を拒めない「応招義務」が課せられており、一律に残業時間規制をすると患者の診療に支障を来す恐れがあると医師会などは主張する。
 ただ、若い勤務医や研修医の過酷な長時間労働を前提にした勤務体制のままでは、今後も過労死は続出するだろう。診療に支障を来すどころではない。
 厚生労働省は勤務医の残業時間規制に関する検討会を設置する予定だ。多忙な診療科の医師の増員、開業医との連携も含めて、実態に即した対策を打ち出すべきである。

>記者の目 新潟・研修医過労自殺 労災認定=柳沢亮(新潟支局)(毎日新聞 2017年6月28日)
http://mainichi.jp/articles/20170628/ddm/005/070/038000c
◆医師も「働き方改革」を 
 「妻の死は病院による殺人に等しい」。新潟市民病院(新潟市中央区)の研修医、木元文(あや)さん(当時37歳)の自殺が5月末に新潟労働基準監督署で労災認定された。その時の木元さんの夫の言葉が耳に残っている。 
 私は木元さんの自殺を知ってから医師の勤務実態について取材を重ねてきた。見えてきたのは、医師の長時間労働を「当たり前」とする医療現場の意識と制度的問題だ。「一人でも多くの患者を救いたい」という現場の気概には頭が下がる。しかし当の医師が死んでしまっては残された家族はどうなるのか。「医師も労働者」との視点に立った働き方改革が求められている。 
◆過重労働是正、及び腰の病院 
 木元さんは看護助手をしながら医師を目指して勉強を続け、2007年に新潟大医学部に合格。13年から研修医となった。15年4月からは、専門の診療科で実践的に医療を学ぶ後期研修医として市民病院に着任した。しかし9カ月後の16年1月に自殺した。昨年8月、木元さんの夫は新潟労働基準監督署に労災申請した足で記者会見を開き、胸中をこう明かした。「妻は努力家で追い込まれてしまった。守れなかったことが悔やまれる。同じような人をなくしたい」。夫は市や労基署に何度もおもむき、長時間労働がまん延する市民病院の体質改善を訴えてきた。 
 木元さんの過重労働は明らかだった。電子カルテの記録などから月平均187時間の残業が判明した。厚生労働省が「過労死ライン」とする月80時間を大きく超え、新潟労働基準監督署は、木元さんが15年9月ごろにうつ病を発症する直前1カ月で160時間超の残業を認定した。木元さんが亡くなった15年度に在籍していた後期研修医27人の残業自己申告記録を毎日新聞が調べたところ、うち20人が月80時間を超え、月200時間超もいた。常態化した長時間勤務が裏付けられた形だが、今年3月に市民病院に取材すると「改善は難しい」とにべもない回答。夫の願いは届いていないのだと感じた。 
 木元さんの労災認定を受け、市民病院も重い腰を上げ始めてはいる。今月6日、再発防止に向けた「緊急対応宣言」を発表。紹介状のない一般外来患者の受け入れ停止のほか、治療済みの患者を近隣病院へ回すなどして市民病院への患者の集中を防ぐとした。しかし協力が不可欠な近隣病院との調整まではしておらず、実効性が伴うのか疑問視せざるを得ない内容だ。 
 さらに宣言発表の記者会見で病院側は当初「研修時間」を労働時間に含めないとした。厚労省が昨年12月にまとめた過労死防止の緊急対策に「使用者の暗黙の指示で自己啓発をしていた時間」も労働時間とするよう明記されているにもかかわらずだ。研修医の多くは当直や臨床を経験しながら自身のスキルアップにも励むため、多忙を極める。同席した篠田昭市長が「(研修時間を労働時間に含めるか)労基署サイドの意見を踏まえて判断したい」と訂正したが、過重労働の是正に及び腰の印象はぬぐえない。 
◆高度医療を求め大病院選ぶ患者 
 なぜか。一つには、医師法の「正当な理由なく患者を断ってはならない」とする「応招義務」がある。そのうえで新潟大医歯学総合病院の鈴木栄一院長は「患者には高度医療を受けようと大病院を選ぶ意識がある」と指摘。「近くのかかりつけ医」から大病院の市民病院に患者が流れる傾向にあるという。実際、16年度の市民病院の救急外来の過半数は入院の必要がない軽症患者で、本来担うべき高度医療と併せ、勤務医は二重の負担を強いられていた。 
 夜間休日に救急患者を交代で受け入れる「病院群輪番制」も影響していた。市民病院を含む市内21病院は救急患者を交代で受け入れている。しかし一部の病院はあらゆる疾患に対応できるほど充実した陣容ではないため、当番日以外でも市民病院に患者が回されるケースが多かった。 
 市民病院は地域医療の「最後のとりで」。市民病院関係者たちはそう使命感を口にする。ならばこそ、今回の緊急宣言のような受け入れ制限が実効性のあるものになることを期待したい。全国では診療科を減らしたり外来診察日を減らしたりして、高度医療と勤務医の労働時間削減を両立させた例もあるからだ。 
 政府が3月に公表した「働き方改革実行計画」で、医師は繁忙期でも月100時間未満とした残業時間の上限規制適用外となり5年間の猶予が認められた。医師不足や地域間の偏り、応招義務の特殊性など山積する課題に手をこまねいている現状が透けて見える。 
 厚労省によると、過重労働が原因で脳や心臓、精神的な病気を患い労災認定を受けた医師は15年度までの5年間で23人。うち過労死は6人、過労自殺は未遂も含め3人に上る。また日本医師会が15年に実施した会員調査では勤務医の約7%がうつ状態で、3・6%が「自殺や死を毎週のように考えている」と答えた。この現実を放置してきた結果が過労死や過労自殺を生み、木元さんの死にもつながった。「現場では患者が優先される」との声も聞くが、そのために命を落とすならば本末転倒だ。 

>残業地獄」からそれでも逃れられない人たち(東洋経済オンライン 2017/6/27) 
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170627-00177692-toyo-bus_all
■土曜の外来診療科目を34から14へ削減
 国内有数のブランド病院、東京都中央区の聖路加国際病院は、今年6月から土曜の外来診療科目を34から14へと減らした。削減のきっかけとなったのが、昨年6月にあった中央労働基準監督署の立ち入り調査だ。調査の結果、昨年4~6月の勤務医の残業時間が月平均で約95時間に達していたことがわかった。夜間・休日勤務について割増賃金を支払うよう労基署に指摘され、過去2年分の十数億円を支払った。
 昨年12月には、朝日新聞東京本社が社員に規定を超える長時間労働をさせたとして、同じく中央労働基準監督署から是正勧告を受けた。同社によれば、長時間労働で是正勧告を受けたのは初めてだという。
 総合病院や新聞社といった、これまで業務の特殊性から例外扱いされてきた職場にも、労基署は立ち入り調査を積極的に行うようになっている。あるITベンチャーの人事部長は、「企業の人事部の目下の課題は、労基署からいかに逃げるかにある。大手がどんどんと摘発される中で、いかに火種が来ないようにするかが中小企業の重大事だ」と声をひそめて話す。多くの企業は大手企業を次々と書類送検する労基署の動きを戦々恐々と見守っている。
 『週刊東洋経済』は6月26日発売号(7月1日号)で「残業禁止時代 働き方改革のオモテと裏」を特集。野放しの長時間労働が許されなくなるなか、今後日本の職場の働き方はどう変わっていくのか、その最前線を追っている。
 国を挙げて「働き方改革」に取り組もうとしている背景には、一向に長時間労働が減らない日本の職場への危機感がある。年間総労働時間は一見、1990年代半ばの1900時間台から、1700時間台へと順調に右肩下がりを続けている。だが、それはパートタイム労働者の比率が15%弱から30%超へと上昇しているのが主な要因だ。正社員に限っていえば、年2000時間台で高止まりしている。
 現行の残業規制は、労使協定(36協定)で定める残業時間の限度を、法律ではなく厚生労働大臣の告示で定めている。原則こそ月45時間以内かつ年360時間以内とされているが、罰則などによる強制力がないうえ、労使が合意し「特別条項」を設けることで、青天井で残業させることが可能となる。
 抜け穴だらけの残業規制の結果、長時間労働の改善は進まず、子育てや介護と、仕事との両立が困難になっている。うつ病など精神疾患による労災の請求件数は右肩上がりで増加しており、メンタルヘルスの問題は深刻化している。
 実態を問題視した政府は2015年4月、大企業による違法な長時間労働について全国的な調査を専属で行う、過重労働撲滅特別対策班(通称:かとく)を東京と大阪の労働局に設置した。同年7月の靴販売大手・エービーシー・マートを皮切りに、次々と大手企業に立ち入り調査を実施、書類送検を行ってきた。
 6月14日、東京労働局は旅行会社大手、エイチ・アイ・エスを違法な長時間労働を行ったとして書類送検した。立ち入り調査を担ったのは、かとくだ。調査によれば、エイチ・アイ・エスは2015年6月から9月にかけて、団体営業を担当する40代女性、店頭で接客を行う20代女性に労使協定を超える月100時間前後の残業をさせていたというものだ。グループ代表の澤田秀雄会長兼社長のほか、現場の労務管理担当者2人を書類送検した。かとくが問題視したのは、「違法な残業を許す風土があったこと」(戸谷和彦・統括特別司法監督官)。少なくとも2010~2014年度の5年間で十数回の是正勧告を受けたが、改善が見られなかったとされる。
■ターニングポイントは電通の過労死事件
 こうした流れの大きなターニングポイントとなったのが、過労自殺した広告最大手・電通の新入社員、高橋まつりさん(享年24)の昨年10月の労災認定だ。翌11月にはかとくが電通本社に家宅捜索に入り、昨年末には同社を書類送検した。ある労働基準監督官は、「大変痛ましい事件だったから、過重労働をなくしていくべきという世論の後押しを感じる。ご遺族の記者会見をきっかけとした世論の盛り上がりがなければ、電通を書類送検するところまでは、とてもいかなかったと思う」と語る。
 この電通事件には、安倍晋三首相も「二度と起こってはならない」と言及するなど、昨年9月末に始まった政府の「働き方改革実現会議」の議論にも大きな影響を与えた。今年3月末に策定された「働き方改革実行計画」には、正社員と非正社員の待遇格差を見直す「同一労働同一賃金」の導入に加え、罰則付きで特別条項の上限を年720時間以内(月平均60時間)に規制するなどの、残業時間の上限規制も盛り込まれた。政府は秋に開かれる臨時国会に働き方改革の関連法案を提出する方針。早ければ2019年春にも施行される見通しだ。
 ただし、この残業時間の上限規制の適用が、施行後5年間猶予される業種が3つある。運送業、建設業、そして医師だ。それぞれ業界団体からの強い要望で猶予が認められたが、その背景には過酷な労働実態があった。
 「辞める直前には、休みの翌日はもう荷物は見たくないと、朝起きられなくなった。荷物を素手で触れなくなり、いつも軍手をはめていた。だいぶ精神的に追い込まれていた」。今年1月に退職するまでの6年半、大手宅配会社でドライバーをしていた男性(35)は当時をそう振り返る。
 当初アルバイトとして働き始めた男性は、その会社の登用試験に合格し、4年半前に正社員の宅配ドライバーとなった。登用後は週休2日制となり、ボーナスは年間100万円程度支給された。お歳暮シーズンなど繁忙期には、月収も額面で60万円を超えてきた。
 だがこの数年、業務量は日を追って増え、朝晩のサービス残業を余儀なくされるようになった。勤務時間は朝8時からだが、「事前に積み込み作業を終えておかないと、とても日々の荷物をさばききれない」(男性)の状態になったためだ。そのため、毎朝7時には出社し、積み込み作業をしていたという。
 男性は配達と集荷で毎日300個程度の荷物を扱っていた。時間が惜しくて、昼食はいつも運転中か顧客と電話しながら、おにぎりかパンをほおばっていた。ドライバーとして働き始めてから、昼食時にはしを持った記憶はない。
 宅配ドライバーたちを悩ませるのが、住宅地の在宅率の低さだ。1度の訪問で終わるのは、「だいたい10軒のうち2~3軒」(男性)程度。夕方以降は不在者からの再配達要請が殺到する。21時までの再配達、その後の事務作業を終えて帰宅すると、23時を過ぎることもざらにある。休日は疲れ果て、ほとんど寝て過ごすようになり、妻との関係も悪化。結局、離婚に至った。退職後、男性には同業他社から好条件での誘いもあったが、「もう運送業はこりごり」と断った。
■ドライバーへの残業時間の上限規制は年間960時間
 政府の「働き方改革実行計画」では、ドライバーへの残業時間の上限規制は施行後5年の猶予後も、一般の年間上限720時間ではなく、年間960時間と別扱いされている。ドライバーを組織する運輸労連の世永正伸副執行委員長はこうした扱いを強く批判する。「全国のドライバーから『われわれは国に切り捨てられたのか』と批判が集まっている。ますますこの業界に若い人が集まらず、物流網の維持は難しくなる」。
 また「働き方改革実行計画」には、残業時間の上限規制と同時に、すでに国会に提出されている労働時間規制を緩める法案についても「早期成立を図る」と明記されていることには、注意が必要だ。
 同法案の目玉は、専門職で高収入の人を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」と、みなし労働時間に基づき残業代込みの賃金を支払う「裁量労働制」の範囲拡張だ。その対象には法人提案営業などが含まれるなど、拡大解釈による濫用のおそれが指摘されている。長時間労働の抑制を標榜する一方で、その対象外となる範囲を広げ、事実上のサービス残業の助長につながるのだとしたら、これほど皮肉な話はない。<風間 直樹>

6月からの「産業医」制度変更を労組は知っているだろうか

下村都連会長の「反論」に切り込めないメディアに苛立つが、では労組のパー券の扱い等は、と問われるとさすがに自分も「パーティ禁止を」と答えるしかない(苦笑)ので、昨日に続いて<医療>を考える。

6/1から「産業医」制度の運用が一部変更されたがほとんど話題になっていない。

…というか、制度そのものに関心が少ない。

しかし、本来は重要な責務があり、設置義務も課せられている。

労働相談等では「ブラック産業医」にも遭遇することが多々ある。

しかし労組内では労働安全委員会など以外では話題にならない。

連合も旧総評の先進面を受け継ぐこと無く、今に至っても労働安全衛生は不得意な領域の一つになっている。

本田由紀さんは6/1のTwitterで「企業に対し、長時間労働者の情報を提供する義務を設けたこと。具体的には、産業医に対して、残業が月100時間超の労働者の氏名と超過時間に関する情報を伝えなくてはならない。」との改正項目を紹介しており、自分も以下の文章を学んでおきたい。

>6月から「産業医」制度変更…巡視義務の緩和で「ブラック産業医」問題どうなる?(弁護士ドットコムニュース・ 川岸 卓哉弁護士 2017.6.1) 
https://www.bengo4.com/c_5/n_6162/?via=twitter
 厚労省の省令改正に伴い、産業医制度の運用が6月1日から一部変更された。産業医が対応すべき業務が増えていることから、業務負担の軽減と効率化を図る目的だ。
 変更点は大きく2つ。1つ目は巡視頻度の緩和。これまで産業医は、作業場などを月1回以上巡視することが義務付けられていた(労働安全衛生規則第15条)。これが一定の条件下であれば、2カ月に1回以上になる。
 2つ目は、企業に対し、長時間労働者の情報を提供する義務を設けたこと。具体的には、産業医に対して、残業が月100時間超の労働者の氏名と超過時間に関する情報を伝えなくてはならない。
 産業医をめぐっては、企業側と結託して、従業員を退職に追い込む「ブラック産業医」の問題も浮上している。今回の改正をどのように捉えるのか、ブラック産業医問題にくわしい川岸卓哉弁護士に話を聞いた。
●現代の産業医には「職場の内実」に迫ることも求められる
ーー制度改正でどういう効果が期待される?
 今回の改正は、現代の職場環境の変化を背景としています。かつて労働災害の発生原因は、製造業の工場での危険作業などが主でした。しかし、近年、オフィスでの長時間労働や人間関係などから精神疾患を発症し、最悪の場合、電通事件のように自殺に至る労災が急増傾向にあります。
 このため産業医は、職場巡視で「外見からわかる」職場の危険だけでなく、労働時間など「職場の内実」に迫り危険性を把握する必要があることから、今回の改正に至った経緯があります。改正の趣旨に則り、産業医が、長時間労働の実態などを把握できれば、職場における精神疾患発症などを防ぐことに役立つ可能性があります。
●そもそも巡視義務は守られていないことが少なくない
ーー巡視義務の回数が減っているが、効果は望めるのか?
 現行法の月1回の職場巡視義務についても、産業医が「名義貸し」をしているだけで、実際には法令通り巡視していないという会社がざらにあります。
のみならず、報酬を支払っている会社の意向を受けて、客観性・中立性に反し、労働者を退職に追い込むことに協力するような「ブラック産業医」も散見されます。訴訟で争っている事件もありますが、多くの労働者は泣き寝入りをしています。
 このような実態で、産業医の職場巡視義務の緩和が、現在の違法状態を合法化する方向で利用されれば、職場の安全衛生環境の劣化を招く危険があります。
ーーブラック産業医をなくすにはどうしたら良い?
 本来、産業医は、職場の労働災害を防ぐ「番人」としての役割を負っています。産業医には、長時間労働の実態など職場の実態をしっかりと把握した上で、会社に対して臆することなく意見を述べ、是正を求める姿勢が求められます。
 現在、産業医のこの重大な職責は、職業倫理に支えられていますが、一部の悪質な産業医の職務怠慢や会社側に寄った荷担を防ぎ、客観性・中立性を担保するため、産業医の懲戒制度などを設ける必要があると考えています。私も弁護士として、厚生労働省に対して、制度創設の申し入れを行っているところです。
無責任・悪質な産業医に対して、泣き寝入りしないことで、職場の労災を防ぐより実効性のある改正を進めていくことができます。お悩みの方は、諦めずにぜひ一度弁護士などにご相談ください。


連合が不得意な産別領域がいくつかあり、その一つが医療だ。

かつて「全国医療」が組織され、各構成組織の医療関連労組が参加したが十数年前に消滅した。

現在は自治労中心のネットワークが残っているが、ゼンセンの医療部門とは分断され、日赤中心のヘルスケア労協とも異なっており、医労連には一歩も二歩も遅れをとっている。

労政審でどのような議論になったのか不知だが、各構成組織のエゴを排する医療労働運動の構築は必要なのではないか。

7月7日には、最高裁で医師の残業代判断見直しの判断が出されるという。

>医師の残業代「含む」見直しへ 上告審結審、7月判決(日本経済新聞 2017/6/9 )
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG09H59_Z00C17A6CR8000/
 医師の高額年俸に残業代が含まれるかが争われた訴訟の上告審弁論が9日、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)で開かれ、結審した。判決は7月7日。弁論は二審の結論を変更する場合に開かれるため、「残業代は年俸に含まれる」とした一、二審判決を見直す可能性が高い。
 訴えを起こした40代の男性医師は2012年4~9月、神奈川県内の私立病院に勤務。1700万円の年俸契約で、午後5時半~午後9時に残業をしても時間外の割増賃金を上乗せしない規定になっていた。
 医師側は弁論で、過重労働を防ぐために割増賃金の支払いを義務付ける労働基準法の趣旨に触れ、「医師の過重労働を防ぐには、通常の賃金と時間外の割増賃金が明確に区分できる必要がある」と主張。年俸に残業代が含まれないと訴えた。
 病院側は「職種によっては経営者と同等の給与を得ていて、必ずしも手厚く保護する必要がない労働者もいる」と強調し、仕事の実態に応じた柔軟な法解釈を求めた。


濱口さんが献本ではなく、本屋で買ったという『産業医が見る過労自殺企業の内側』(集英社新書)を自分も読んでみた。

当然のように、ここでも労働組合は登場しないことに慄然とする。

労使協定以上に労働者の側に立って主張すべき労働安全委員会も経営主導で形骸化し、結果、生命・健康に重大な危機をもたらしているケースがあまりにも多すぎる。

>長時間労働でうつ病、研修医の自殺を労災と認定 新潟(朝日新聞 2017/6/2) 
http://digital.asahi.com/articles/ASK615JLQK61UOHB016.html
 新潟市民病院(新潟市中央区)の女性研修医(当時37)が2016年1月に自殺したのは極度の長時間労働によるうつ病発症が原因だとして、新潟労働基準監督署が労災と認定したことが1日、分かった。遺族の弁護士が明らかにした。認定は5月31日付。
 亡くなったのは新潟市の木元文さん。看護助手をしながら医師を志し、07年に新潟大医学部に合格。15年4月から研修医として新潟市民病院の消化器外科に勤務し、同年秋ごろから体調不良を訴えるようになった。16年1月、自宅を出た後に行方不明となり、近くの公園の雪の上で倒れているのを家族が発見。そばには睡眠薬があり、低体温症で死亡した。
 遺族は長時間労働が原因で自殺したとして同8月、労災認定を求めていた。遺族が調べたところ、時間外労働は4カ月連続で200時間を超え、最も多い月で251時間だったという。
 これに対し、病院側は木元さんの自己申告をもとに、時間外労働時間は1カ月平均約48時間だったとしていた。
 遺族の弁護士によると、労基署は「うつ病の発症は15年9月ごろで、直近1カ月の時間外労働が160時間を超えていたため認定した」と説明した。木元さんの夫(37)は弁護士を通じ、「使用者による殺人にほかならない。医師不足は何の理由にもならない」とコメントした。今後、同病院に長時間労働の改善を求めるという。
 新潟市民病院は「労災が認定されたことは真摯(しんし)に受け止める」とコメントした。
■診療時間見直しも
 診療を原則、拒めない「応召義務」のある医師。労働問題が議論されることは少なかったが、長時間労働に労働基準監督署が是正勧告を出し、病院の外来を縮小する動きも出てきた。
 昨年6月に是正を求められた聖路加国際病院(東京都中央区)は3日から、土曜日の外来診療を14診療科に絞り、神経内科や皮膚科など20診療科を休診する。
 同院によると、労基署は医師の残業時間が月平均95時間に達していると指摘。当直は時間外労働にあたるとした。シフトの調整だけで対応できないため、土曜の一部休診を決めた。医師の「意識改革」もすすめ、午後6、7時には病院を出るよう促している。
 残業時間の削減は達成できる見込みだが、家族らへの都合に合わせて夜にしていた患者への病状説明を昼間にするよう指示し、救急患者の受け入れを断らざるを得ない例も出ているという。福井次矢院長は「最新の治療について調べ、多職種での話し合いが必要。医師は無駄に病院にいるわけではない。国として医師の労働とは何か基準を示すべきだ」と話す。
 宮崎の3県立病院は昨年、当直を労働時間に入れるよう求められた。病院局の担当者は「労働時間に入れると、今度は超過勤務の違法状態になる」と頭を抱える。佐賀県医療センター好生館(佐賀市)も4月、当直について勧告を受けた。2人の従業員が月200時間を超す勤務をしていたとして勧告を受けた関西電力病院(大阪市)は4月、医師の書類作成を補助する人員を増やした。
 政府が3月に公表した働き方改革実行計画は、時間外労働を罰則付きで規制する方針を示す。ただし患者の急変への対応や救急という特殊な業務を担う医師には、5年間の猶予期間を設けた。厚生労働省の検討会で今後、対策を議論する。

>働き方改革で激論!医師は労働者ではない? 日本医師会・横倉会長に発言の真意を聞く(東洋経済オンライン 2017年05月18日)
http://toyokeizai.net/articles/-/172287

>大室正志『産業医が見る過労自殺企業の内側』(hamachanブログ・EU労働法政策雑記帳 2017.6.27)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/post-da2d.html
これは本屋で見かけてすぐ買った本です。著者の大室さんは産業医科大学を卒業後、産業医として活躍してきた方で、現在30社の産業医を担当しているミスター産業医です。その人が、時代にどんぴしゃの本を出すというのは出版戦略として見事という感じです。
http://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0885-i/
時流に乗った本という印象ですが、第1章「産業医とは何をするのか?」で産業医についてきちんと説明し、会社と社員に挟まれた時にどう判断すべきなのかを正面から述べているなど、とてもしっかりした本でもあります。考えてみれば、産業医そのものを取り上げた新書本って今までなかったような。
「おわりに」で、残業上限規制批判論についてこう述べています。こういう冷静な議論が必要ですね。
・・・また残業上限規制を批判する人の中には、「好きでやっていること」を規制するのはナンセンスという意見も根強く存在します。この意見は一部賛同できる部分はありますが、制度というものは何を選択するにせよ必ずマイナス面を伴うものです。残業の上限規制にもマイナス面はあるが、しなかった場合のマイナス面と比較し、「どっちがマシか?」で判断する問題と考えるべきでしょう。これまで数多くの過労死・過労自殺を生んでしまった制度を改めることに対して、「好きでやっている人への抑圧になる」という意味で批判する意見には、社会全体の「どっちがマシか?」で考えた場合やはり賛同できません。・・・
・・・長時間残業もタバコと同様、エビデンスがはっきりしている「身体に悪い行為」です。タバコと同じく我々には一定程度、「身体に悪くとも行う自由」は保障されるべきだとは思います。一方でそれを公的に推奨したり、強制することを是とする雰囲気はあってはならないものであると考えます。
企業家が自分の意思で行う長時間労働はタバコと同じく、ある意味「嗜好品」ですが、公的に認められてしまった長時間労働は、非喫煙者に対して喫煙車両に乗ることを強制するようなものです。この辺りは「タバコのマナー」と同じく、今後、長時間労働に関しての「社会的相場感覚」が変化することを期待したいと思います。・・・
なお、大室さんが登場するこの記事も参照。
https://mirai.doda.jp/series/interview/masashi-omuro-2/(「好きで長時間働くのがなぜ悪い!」という人に産業医から伝えたいこと)


都議選で労働問題を提起するのも労組の役割

一昨日の生活時間シンポ後の痛飲がたたり、昨日は機能停止に。

かつて毎日深夜帰宅という「反生活時間」」を過ごしてきた反省がまだまだ弱い(苦笑)。

久しぶりに会う方から「体調」を問われ、「どうせ長生きしても仕方ないから」と不遜な許されざる発言をしている報いだが、自宅で見るべきテレビ番組がほとんど無いことにも呆れる。

撮りだめした映画を見るにしても一定の集中力が必要とされ、直ぐ寝てしまう始末。さらにはインターフォンが鳴ると「勧誘」などが相継ぐ。

昨日は読売の勧誘員に対して「今時取る人がいますか」と言ってしまったが、「最近の社説はきちんと政府を批判しています」との弁解には笑ってしまった。


その読売も産経もさすがに報じた稲田防衛相の「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」発言。

大臣が自からの地位を利用して所属政党候補への支持を呼びかけるなどはあり得ず、自衛隊法61条「選挙権の行使以外の自衛隊員の政治的行為を制限」にも違反している。

演説会場から1キロ余りの距離にある練馬駐屯地(練馬区)の関係者が、選挙区内に住んでいることを念頭に置いた発言であり、辞任すべき行為だが、暴政の末期症状ともいえる。


都議選で自民党が惨敗することを願うが、「争点」は明確になっていないし、同罪でもある公明党批判も弱い。

なによりも都ファの政策が明確ではない。

大阪では、維新の登場によって民進党は消滅状態になったが、都ファはもっとヌエのような存在だ。

かつて現役時代、連合東京のほとんどのスタッフは組織内(民主党)候補者の選対に張り付いたが、労働組合の選挙支援活動も「困難」な時代になりつつあるようだ。

それならいっそ原点に回帰し、きちんと政策要求を対峙することも必要かもしれない。

しかし、その政策すら明示することが難しいようで、連合東京のHPには推薦・支持候補者一覧しか載っていない。


今回の都議選におけるエキタスの公開質問状行動は評価されて然るべきだが、ごく一部の労組しか賛同していない。

労組としての地域政策や方針はあって然るべきであり、もはや政党に任せて済む段階ではないはずだ。

全国一般南部は、エキタスの行動に<情報提供や相談体制はあるのだから「東京都労働相談情報センター」を増設するなどの具体策や、最賃を大幅に上回る「公契約条例」の制定を公約にしてもらいたい>とリツイートしたが、そんな労組の基本的活動がないからアベ暴走を許しているともいえる。


今日は「労働情報」誌の発送日であり、毎日と朝日の記事を掲げて終わる。体調がよければ世田谷の社民党候補者支援にも行きたいところだが断念。

>都議選 労働問題忘れないで 支援団体が公開質問状(毎日新聞 2017年6月26日)
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170626/k00/00e/010/226000c
 7月2日投開票の東京都議選で、最低賃金の引き上げや「ブラックバイト」対策などの政策を比較するため、労働者支援団体などが各党に公開質問状を送り、回答を公開している。参加団体のひとつで最低賃金の1500円への引き上げを求める若者グループ「エキタス」の原田仁希(にき)さん(28)は「政局や市場移転問題ばかりが話題だが、都民の生活こそ大事な争点だ」と話している。 
 質問状はエキタスや労働問題に詳しいNPO「POSSE」、貧困対策支援のNPO「自立生活サポートセンター・もやい」など都内5団体が共同で作成した。 
 質問状ではまず、英国全体の法定最低賃金の1・3倍以上の賃金(9・75ポンド=約1400円)を導入するロンドンや、アルバイトの権利や行政支援を権利章典で定める韓国・ソウルなど、海外の首都の先進事例を紹介している。 
 そのうえで、都の最低賃金が現在932円であるのに対し、都が発注・委託する事業などでは時給を1500円以上とする「公契約条例」の制定や、「東京脱ブラック労働宣言」などを提言し、主要7党に意見を求めた。24日までに都民ファーストの会と日本維新の会を除く5党から回答を得て、エキタスのツイッター(@aequitas1500)などで公開している。 
 公契約条例には、共産党と東京・生活者ネットワークが賛同。公明党と民進党も前向きだが、公明は事業者への支援策などの課題も挙げた。一方、自民党は「労働法制との整合性や競争性の確保など、整理すべき課題がある」と慎重だった。 
 脱ブラック労働宣言には公明、共産、民進、ネットが同意。共産の「法令違反を繰り返す大企業名の公表や、学生向け労働相談の拡充」など、民進以外の3党は実効性を持たせる仕組みなど具体的な考えも書き込んだ。自民は宣言への賛否は明らかにしなかったが、企業への指導や取り締まりの徹底、労働相談の実施などの対策を挙げた。 
 原田さんは「東京が国際都市を掲げる以上、都議たちは海外の先進事例も知って都民の生活改善に取り組んでほしい」と求めている。【林田七恵】 
 ■労働問題に関する各党の主な公約 
自民  非正規雇用の環境改善や、賃金水準全体の底上げ 
公明  ブラックバイトの根絶に向けた情報提供や相談体制を構築 
共産  最低賃金を1500円以上に。違法なサービス残業を根絶するための条例制定 
民進  2022年までに不本意な非正規雇用を半減。ブラック企業の根絶 
都民フ 長時間労働の削減や、非正規雇用労働者の正規雇用転換への支援 
ネット 同一労働同一賃金の推進。ブラックバイトなどの相談窓口の設置 
維新  過酷な労働条件が課題になるアニメーターの適切な労働環境を担保 

>都議選の論戦、豊洲だけでいいの? 若者たちがぶつけた3つの争点(朝日新聞 2017/6/24)
http://www.labornetjp.org/news/2017/1498464687084staff01
 人口1300万人あまりを擁する日本の首都・東京の行方を占う東京都議選が23日に告示されました。もっぱら注目なのは、築地市場の豊洲移転問題と、加計学園問題をめぐる与野党の攻防でしょうか。でも、それしか争点や話題がないのは、もったいないですよね。貧困や格差、ブラック労働など、私たちの暮らしに直結するテーマを議論したい――。そう考えた若者たちのグループなどが、都議会の主要会派に公開質問状を出し、ツイッターで公開しました。(朝日新聞地域報道部記者・吉沢龍彦)
◆主要会派に5団体が公開質問状
 質問状を出したのは、最低賃金を1500円に上げることを目指す若者たちのグループ「エキタス」や、ブラック企業問題などに取り組むNPO法人「POSSE」(ポッセ)、労働組合の首都圏青年ユニオンなど5団体です。都議会には11の会派がありますが、そのうち2人以上の都議が所属している自民、公明などの6会派と、1人会派の「日本維新の会」に尋ねました。
 ちなみに議会の「会派」とは、政治上の主義や政策を同じくする議員どうしが集まり、議長に結成届を出した団体のことです。したがって、今回の選挙で新たに立候補した新顔や、返り咲きを目指す元職の候補は所属していません。
 とはいえ、選挙後は所属政党(党派)を軸に会派が構成されます。公開質問への回答を、どの政党を支持するかの判断材料の一つにすることはできるのではないでしょうか。
 さて、都議選で議論されるべきテーマはいろいろあるでしょうが、今回の公開質問状では、あえて3項目に絞ったそうです。
◎質問1:時給1500円の公契約条例の制定
 一つ目は、働いても貧困から脱出できない「ワーキングプア」対策。東京都はいろいろな公共工事や事業を行い、民間に仕事を発注しています。その賃金は、時給1500円以上を保障することを「公契約条例」と呼ばれる条例で定めてはどうかと提案しました。そうすれば官製ワーキングプアを解消できるし、賃金アップの効果が波及すると考えました。
◎質問2:住宅政策拡充について
 二つ目は家賃がテーマ。東京の住宅費用は非常に高く、一人暮らしの若者には家賃が大きな負担です。そこで、都営住宅を増やすなど住宅政策を拡充してはどうかと尋ねました。
◎質問3:東京脱ブラック労働宣言について
 三つ目は全国にさきがけて「脱ブラック労働宣言」をしようという提案です。ブラック企業、ブラックバイトなどで苦しむ若者は少なくありません。東京都が率先して「脱ブラック」を宣言すれば、大きな力になると考えました。
◆質問項目「若い世代に切実なテーマ」
 「エキタス」は、軽快なリズムを刻む「サウンドデモ」を武器に最低賃金引き上げの必要性を訴えています。貧困や経済格差を解消するには、アルバイト代を含む賃金を引き上げるしかないと思うからです。中心メンバーの一人で大学4年生の栗原耕平さん(21)は言います。
 「よく、若者は選挙や政治に関心を持っていないと言いますよね。でも、若者が悪いんでしょうか。関心を持てるような問題が争点になっていないのが原因ではないでしょうか」。そんな問題意識から、質問項目は「若い世代にとって特に切実なテーマ」をピックアップしたそうです。
 1人でも加入できる首都圏青年ユニオンの執行委員長としてブラック企業問題と向き合ってきた原田仁希さん(28)は「築地市場の移転が大事じゃないとは言いません。でも、それしか注目されていないのはおかしい」と言います。
 「東京都はただの地方自治体ではありません。予算規模は年間13兆円。福祉先進国と言われるスウェーデンの国家予算と同じくらいです。ならば、そのお金を使って暮らしをよくするための施策がもっと争点になっていいのではないでしょうか」
◆賛成・慎重……、反応分かれた各会派
 公開質問を受けた各会派の反応には、思いの外くっきりと違いが表れました。
 定数127のうち56議席を占める最大会派の自民党はどちらかというと三つの提案に慎重、消極的です。公契約条例については「公正性、競争性の確保など、整理すべき課題がある」と回答しました。「脱ブラック労働宣言」に対しても、トラブル解決の支援や啓発活動の重要性を認めながらも、特に賛否は示しませんでした。
 これに比べ、3番目の勢力「東京改革議員団」(18人)に議員が所属する民進党や、4番目の共産党(17人)、6番目の生活者ネットワーク(3人)は、賛意や肯定的な評価を示す傾向が見られました。公契約条例については3会派とも賛成を明言しています。
 2番目の勢力である公明党(22人)は、三つの提案を肯定的に評価しつつ、実現に向けた課題も指摘します。公契約条例は「都の関連事業をどこまでを対象とするか、事業者の協力を得られるか」が課題だと言います。住宅政策については「まず、都の住宅局を復活させ」ることが必要だと主張しています。
 小池百合子都知事を支持する新興勢力の「都民ファーストの会」(5人)、「日本維新の会」からは、告示日の6月23日時点で回答が届いていないそうです。
 公開質問と各会派の回答の詳しい内容は、エキタスのツイッター(@aequitas1500)や、首都圏青年ユニオンのツイッター(@union_at_seinen)で見られます。

「過労死促進法」制定阻止へ 取り戻そう生活時間

先週土曜日はたんぽぽ舎で開催された「国労闘争団・岩崎松男さんを偲ぶ会」に参加。多彩な方々がDMなしの告知だけで参集した。

詳しい内容はレイバーネットに松原さん自らが「ブレない不器用な男のたたかい」との見出しで紹介しているので略すが、自分も数年前の約1年、「労働情報」誌の編集部で同居し、「運動と家族」という活動家共通の悩みを抱えながらの長期の単身赴任に考えさせられた。

追悼文集の中で、息子さんが「組合の仲間に見せる姿と家族にみせる顔は真逆だった」と率直に綴られていた言葉が、自分にも理解できる。

あらためて合掌…。

http://www.labornetjp.org/news/2017/0624hokoku


今日も「生活時間」に関するシンポジウムが開催される。

現役時代、家は寝に帰る場所だった自分には、テーマ自体が耳に痛い(苦笑)が、多くの方の参加を期待したい。

なお今晩は日テレで深夜「パレードへようこそ」が放映される。見てない方は録画しても見てほしい。

>「かえせ☆生活時間」プロジェクト シンポジウム開催のお知らせ(労働弁護団HP 2017/6/19)
http://roudou-bengodan.org/topics/4811/
●取り戻そう生活時間~「かえせ☆生活時間」 第2回シンポジウム~のご案内
 日本労働弁護団が支援する「かえせ☆生活時間プロジェクト」主催の第2回シンポジウム「取り戻そう生活時間」のご案内です。皆さまのご参加を是非とも宜しくお願いいたします。
職場に奪われている時間を家族・地域・社会の手に取り戻そう!
人にとって仕事の目的とは、生活を守り、充実したくらしを送るためであり、本来、生活が仕事の犠牲になってはならないはずです。しかし、今の日本の労働時間は異常に長く、子育てや介護との両立が困難となり、退職を余儀なくされる人たちが増え、さらに、家族や地域における人のつながりそのものが機能不全に陥っています。長時間労働が蔓延する現状を改善し、生活時間を取り戻していくには、職場における労働者としての視点からだけでなく、生活の場における生活者としての視点に立ち、声を上げ、職場環境の改善や法制度の整備に向けた行動を起こしていく必要があります。
今こそ、「かえせ☆生活時間」の動きを、職場、地域で広げて行きましょう!
○日 時:2017年6月26日(月) 午後6時30分~8時30分
○場 所:田町交通ビル(5階会議室) 東京都港区芝浦3-2-22 *JR線田町駅芝浦口より徒歩3分  *都営三田線・浅草線「三田」駅 A4出口より徒歩5分
○参加費:500円(事前申込み不要・WAN正会員無料)
○主 催:「かえせ☆生活時間プロジェクト」/○共 催:認定NPO法人 ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)
○基調講演者 浅倉 むつ子  早稲田大学大学院法務研究科教授
○パネリスト 安藤 哲也  NPO法人 Fathering Japan代表理事/森 智香子  チーム=ディーセント・ワーク副代表/内海(うつみ) 早苗  日本教職員組合女性部長 司会進行 圷(あくつ) 由美子  弁護士
   

連合の役員選考が話題になり、新聞が記事にする度に連合HPでその記事へのコメント(連合見解)を発表する異様な事態になっており、ウラ話も聞こえてくるがここではスルーし、もっと重要な労働時間規制問題にきちんと向き合ったおきたい。

もちろん「労使合意」の責任者である神津会長がどう向き合うのかも問われている訳で…そのあたりを「連合通信」を添付する形で代替する。

この問題もこれからの法案審議で重要であり、赤旗に掲載された記事も読んでおきたい。

連合内では「労使合意」だからと強弁されているようだが、経緯から見ても、順当な合意手続きがされたとは決して見えず、臨時国会での法制化などあってはならない…と思う。

>5年後の見直しへ実績を/神津連合会長/残業の上限規制で(連合通信 2017.6.20)
 連合の神津里季生会長は6月14日、都内で開いた長時間労働是正のキャンペーン開始集会で、残業の上限規制を定める改正労働基準法改正案について、5年後の見直しを念頭に労働組合が適正な36協定締結の実績を積み上げていくことが必要と訴え、奮闘を呼びかけた。一方、政府の働き方改革実現会議で突然、安倍首相が長時間労働の上限設定を労使に丸投げしたことに不満を述べた。
 神津会長は労基法制定以来70年にして初めて上限規制を設ける意義を強調し、「魂を入れて実効性あるものにしなければならない。組織された労働者である私たちが範を示すことで、日本全体に広げていかなければならない」と語った。働き方改革実行計画に「5年後の見直し」を労働側の主張で入れさせたことにも注意を喚起。「それまでに長時間労動の是正を進めて上限水準の前進につなげていこう」と語った。
 一部の業種・職種が施行から5年後の適用となったことについては「最後にドカドカと入ってきた。不本意と言わざるをえない」とし、「当該労使が自分たちの業界の行く末に関わる問題。そうした思いで中身を作っていかなければならない」と努力を求めた。
 「このうねりを公務労働者の改善に必ずつなげていくためにも、一人一人が持ち場や立場で心合わせをしてほしい」とも語った。
 連合は改正労基法施行が見込まれる19年4月まで、36協定の周知、適正化を発信するキャンペーンを全国、全構成組織の規模で展開する。
●官邸の手法に不満も
 一方で、過労死認定基準並みの水準に決着したことには批判が多い。電通の過労自死事件を受け、安倍首相は「過労死をなくす」と上限規制の新設を派手に打ち出しながら、議論が大詰めを迎えた2月下旬、その具体的水準を労使に丸投げしたという経緯がある。
 過労死基準並み水準を認めない連合に対し、経営側の主張する上限は過労死基準そのもの。大枠では、繁忙期の残業上限である、単月100時間以内を「未満」と改めさせたことがせめてもの抵抗の表れだった。
 会長は、労使で決めるよう首相が指示した時の心境を「(決定機関ではない)有識者会議ではないのか。正直ずるいなと思った」と述懐。「労使の位置づけが重みを持って捉えられたことにほかならないと思い直し、経団連と対峙した。労使交渉だからお互い百パーセントうまくいくことはあり得ない」と苦しい胸の内を語った。

>政府の残業時間上限案 森岡孝二 関西大学名誉教授に聞く(ASU-NETより しんぶん赤旗 2017年6月22日、23日)
◆時間規制ないも同然に
 政府は「働き方改革実行計画」で、時間外労働(残業)の上限設定を打ち出し、労働政策審議会が塩崎泰久厚労相に建議しました。この水準や内容をどう見るか。過労死問題に取り組む関西大学名誉教授の森岡孝二さんに聞きました。
 ―働き方改革実行計画による上限規制をどう見ていますか。
 労働時間の規制は労働者の安全や健康、人間らしい生活を守る一番の要です。それがいっそう弱まることになると危惧されます。
 実行計画は、残業の上限を2~6カ月平均で80時間、1カ月で100時間未満としています。年間の上限は休日労働を含めると960時間になります。
 これは残業の上限を労災認定において過労死とされる時間より高いところに置くもので、文字通り死ぬほど働かせることを法認=放任するものです。
 実際、過労死は100時間未満の残業でも多発しています。
 厚労省「過労死等の労災補償状況」によると、100時間未満の脳・心臓疾患の労災認定は、2014年度で125件あり、このうち60件が死亡事案です。15年度も117件が認定され、うち54件が死亡です。
 建設事業や自動車運転業務は上限規制が適用除外になっていて過労死が多発していますが、実行計画では、その見直しは5年後に先送りされました。過労自殺が多い看護や介護など深夜交替制勤務も特別の措置がありません。月100時間など論外というほかありません。
 “働きすぎ”とは本来、労働基準法が定めた「週40時間、1日8時間」を超えて働く.働かされることです。ところが政府は過労死するかどうかを働きすぎの基準にしています。それでは「週40時間、1日8時間」の規制はないも同然です。
◆特例のない限度基準を
  ―現状でも長時間労働が問題になっていますね。
 日本で異常な長時間労働が続いているのは、労基法がザル法で、労働時間の規制に抜け道があるからです。いわゆる三六(さぶろく)協定では、労使で協定を結べば時間外・休日に上限なく残業をさせることができます。
 よく日本の労働時間は短くなっているかのようにいわれます。しかし、これはパートタイム労働者などの労働時間が比較的短い非正規労働者の増加によるもので、フルタイム男性労働者の実労働時間は、この間ほとんどかわっていません。
 総務省の最近の「社会生活基本調査」では、フルタイム男性労働者は週53時間、年間ベースでは2700時間台です。これは総務省「労働力調査」の1950年代半ばの労働時間と同じ水準です。
 そのうえ、この30年あまり、情報化で業務量が増加し、労働密度が高まり、精神的疲労が強まりました。
 1987年には労基法が改定され、週48時間制から40時間制に移行しました。しかし、結果は平日の労働時間が長くなり、実際は週50時間制が常態化しています。過労死職場では、1日14~15時間という戦前並みの長時間労働が問題になっています。
 ところが実行計画は、残業の限度を原則として「月45時間、年360時間」とし、さらに特例的な延長を認めています。ここには1日や1週間の上限はありません。これでは、1日24時間働かせることも可能です。終業と始業の間に一定の休息を保障する「インターバル規制」も努力義務にとどまっています。最低連続11時間の休息を義務づけているEUとは大違いです。
 ―秋の臨時国会では、過労死ラインの残業容認法案と上程済みの「残業代ゼロ」法案が合体されて審議されそうな雲行きです。
 政府は、後者に関して、一定の賃金の正社員から残業概念をなくす「高度プロフェッショナル制」を創設するとともに、裁量労働制を営業職にも拡大し、いくら働いても一定時間しか労働時間とみなさない労働者を一挙に増やそうとしています。
 これは「過労死促進法」とも呼ぶべきもので、労働時間規制の形骸化どころか、解体といっていいでしょう。
 安倍内閣は、「共謀罪」によって民主主義を窒息させ、戦争法=安保関連法の強行や9条改憲表明で平和を破壊しようとしていますが、雇用と労働の分野でも時代逆行的な流れが進んでいます。
 しかし、過労死家族の会や過労死弁護団の長年の運動が実って過労死防止法が制定されるなど、「過労死ゼロ」の流れを押しとどめることはできません。
 出発点は現行の労働時間の延長の限度基準(週15時間、月45時間、年360時間など)を特例なしに労基法に明記することです。そして近い将来、国際水準並みに、残業込みで1日最大10時間、1週最大48時間を実現させることが必要です。残業はあくまで臨時的な仕事の増加に限るべきです。1日8時間、1週40時間の労基法の原則を理想に終わらせてはなりません。

6月からの「産業医」制度変更を労組は知っているだろうか

下村都連会長の「反論」に切り込めないメディアに苛立つが、では労組のパー券の扱い等は、と問われるとさすがに自分も「パーティ禁止を」と答えるしかない(苦笑)ので、昨日に続いて<医療>を考える。

6/1から「産業医」制度の運用が一部変更されたがほとんど話題になっていない。

…というか、制度そのものに関心が少ない。

しかし、本来は重要な責務があり、設置義務も課せられている。

労働相談等では「ブラック産業医」にも遭遇することが多々ある。

しかし労組内では労働安全委員会など以外では話題にならない。

連合も旧総評の先進面を受け継ぐこと無く、今に至っても労働安全衛生は不得意な領域の一つになっている。

本田由紀さんは6/1のTwitterで「企業に対し、長時間労働者の情報を提供する義務を設けたこと。具体的には、産業医に対して、残業が月100時間超の労働者の氏名と超過時間に関する情報を伝えなくてはならない。」との改正項目を紹介しており、自分も以下の文章を学んでおきたい。

>6月から「産業医」制度変更…巡視義務の緩和で「ブラック産業医」問題どうなる?(弁護士ドットコムニュース・ 川岸 卓哉弁護士 2017.6.1) 
https://www.bengo4.com/c_5/n_6162/?via=twitter
 厚労省の省令改正に伴い、産業医制度の運用が6月1日から一部変更された。産業医が対応すべき業務が増えていることから、業務負担の軽減と効率化を図る目的だ。
 変更点は大きく2つ。1つ目は巡視頻度の緩和。これまで産業医は、作業場などを月1回以上巡視することが義務付けられていた(労働安全衛生規則第15条)。これが一定の条件下であれば、2カ月に1回以上になる。
 2つ目は、企業に対し、長時間労働者の情報を提供する義務を設けたこと。具体的には、産業医に対して、残業が月100時間超の労働者の氏名と超過時間に関する情報を伝えなくてはならない。
 産業医をめぐっては、企業側と結託して、従業員を退職に追い込む「ブラック産業医」の問題も浮上している。今回の改正をどのように捉えるのか、ブラック産業医問題にくわしい川岸卓哉弁護士に話を聞いた。
●現代の産業医には「職場の内実」に迫ることも求められる
ーー制度改正でどういう効果が期待される?
 今回の改正は、現代の職場環境の変化を背景としています。かつて労働災害の発生原因は、製造業の工場での危険作業などが主でした。しかし、近年、オフィスでの長時間労働や人間関係などから精神疾患を発症し、最悪の場合、電通事件のように自殺に至る労災が急増傾向にあります。
 このため産業医は、職場巡視で「外見からわかる」職場の危険だけでなく、労働時間など「職場の内実」に迫り危険性を把握する必要があることから、今回の改正に至った経緯があります。改正の趣旨に則り、産業医が、長時間労働の実態などを把握できれば、職場における精神疾患発症などを防ぐことに役立つ可能性があります。
●そもそも巡視義務は守られていないことが少なくない
ーー巡視義務の回数が減っているが、効果は望めるのか?
 現行法の月1回の職場巡視義務についても、産業医が「名義貸し」をしているだけで、実際には法令通り巡視していないという会社がざらにあります。
のみならず、報酬を支払っている会社の意向を受けて、客観性・中立性に反し、労働者を退職に追い込むことに協力するような「ブラック産業医」も散見されます。訴訟で争っている事件もありますが、多くの労働者は泣き寝入りをしています。
 このような実態で、産業医の職場巡視義務の緩和が、現在の違法状態を合法化する方向で利用されれば、職場の安全衛生環境の劣化を招く危険があります。
ーーブラック産業医をなくすにはどうしたら良い?
 本来、産業医は、職場の労働災害を防ぐ「番人」としての役割を負っています。産業医には、長時間労働の実態など職場の実態をしっかりと把握した上で、会社に対して臆することなく意見を述べ、是正を求める姿勢が求められます。
 現在、産業医のこの重大な職責は、職業倫理に支えられていますが、一部の悪質な産業医の職務怠慢や会社側に寄った荷担を防ぎ、客観性・中立性を担保するため、産業医の懲戒制度などを設ける必要があると考えています。私も弁護士として、厚生労働省に対して、制度創設の申し入れを行っているところです。
無責任・悪質な産業医に対して、泣き寝入りしないことで、職場の労災を防ぐより実効性のある改正を進めていくことができます。お悩みの方は、諦めずにぜひ一度弁護士などにご相談ください。


連合が不得意な産別領域がいくつかあり、その一つが医療だ。

かつて「全国医療」が組織され、各構成組織の医療関連労組が参加したが十数年前に消滅した。

現在は自治労中心のネットワークが残っているが、ゼンセンの医療部門とは分断され、日赤中心のヘルスケア労協とも異なっており、医労連には一歩も二歩も遅れをとっている。

労政審でどのような議論になったのか不知だが、各構成組織のエゴを排する医療労働運動の構築は必要なのではないか。

7月7日には、最高裁で医師の残業代判断見直しの判断が出されるという。

>医師の残業代「含む」見直しへ 上告審結審、7月判決(日本経済新聞 2017/6/9 )
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG09H59_Z00C17A6CR8000/
 医師の高額年俸に残業代が含まれるかが争われた訴訟の上告審弁論が9日、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)で開かれ、結審した。判決は7月7日。弁論は二審の結論を変更する場合に開かれるため、「残業代は年俸に含まれる」とした一、二審判決を見直す可能性が高い。
 訴えを起こした40代の男性医師は2012年4~9月、神奈川県内の私立病院に勤務。1700万円の年俸契約で、午後5時半~午後9時に残業をしても時間外の割増賃金を上乗せしない規定になっていた。
 医師側は弁論で、過重労働を防ぐために割増賃金の支払いを義務付ける労働基準法の趣旨に触れ、「医師の過重労働を防ぐには、通常の賃金と時間外の割増賃金が明確に区分できる必要がある」と主張。年俸に残業代が含まれないと訴えた。
 病院側は「職種によっては経営者と同等の給与を得ていて、必ずしも手厚く保護する必要がない労働者もいる」と強調し、仕事の実態に応じた柔軟な法解釈を求めた。


濱口さんが献本ではなく、本屋で買ったという『産業医が見る過労自殺企業の内側』(集英社新書)を自分も読んでみた。

当然のように、ここでも労働組合は登場しないことに慄然とする。

労使協定以上に労働者の側に立って主張すべき労働安全委員会も経営主導で形骸化し、結果、生命・健康に重大な危機をもたらしているケースがあまりにも多すぎる。

>長時間労働でうつ病、研修医の自殺を労災と認定 新潟(朝日新聞 2017/6/2) 
http://digital.asahi.com/articles/ASK615JLQK61UOHB016.html
 新潟市民病院(新潟市中央区)の女性研修医(当時37)が2016年1月に自殺したのは極度の長時間労働によるうつ病発症が原因だとして、新潟労働基準監督署が労災と認定したことが1日、分かった。遺族の弁護士が明らかにした。認定は5月31日付。
 亡くなったのは新潟市の木元文さん。看護助手をしながら医師を志し、07年に新潟大医学部に合格。15年4月から研修医として新潟市民病院の消化器外科に勤務し、同年秋ごろから体調不良を訴えるようになった。16年1月、自宅を出た後に行方不明となり、近くの公園の雪の上で倒れているのを家族が発見。そばには睡眠薬があり、低体温症で死亡した。
 遺族は長時間労働が原因で自殺したとして同8月、労災認定を求めていた。遺族が調べたところ、時間外労働は4カ月連続で200時間を超え、最も多い月で251時間だったという。
 これに対し、病院側は木元さんの自己申告をもとに、時間外労働時間は1カ月平均約48時間だったとしていた。
 遺族の弁護士によると、労基署は「うつ病の発症は15年9月ごろで、直近1カ月の時間外労働が160時間を超えていたため認定した」と説明した。木元さんの夫(37)は弁護士を通じ、「使用者による殺人にほかならない。医師不足は何の理由にもならない」とコメントした。今後、同病院に長時間労働の改善を求めるという。
 新潟市民病院は「労災が認定されたことは真摯(しんし)に受け止める」とコメントした。
■診療時間見直しも
 診療を原則、拒めない「応召義務」のある医師。労働問題が議論されることは少なかったが、長時間労働に労働基準監督署が是正勧告を出し、病院の外来を縮小する動きも出てきた。
 昨年6月に是正を求められた聖路加国際病院(東京都中央区)は3日から、土曜日の外来診療を14診療科に絞り、神経内科や皮膚科など20診療科を休診する。
 同院によると、労基署は医師の残業時間が月平均95時間に達していると指摘。当直は時間外労働にあたるとした。シフトの調整だけで対応できないため、土曜の一部休診を決めた。医師の「意識改革」もすすめ、午後6、7時には病院を出るよう促している。
 残業時間の削減は達成できる見込みだが、家族らへの都合に合わせて夜にしていた患者への病状説明を昼間にするよう指示し、救急患者の受け入れを断らざるを得ない例も出ているという。福井次矢院長は「最新の治療について調べ、多職種での話し合いが必要。医師は無駄に病院にいるわけではない。国として医師の労働とは何か基準を示すべきだ」と話す。
 宮崎の3県立病院は昨年、当直を労働時間に入れるよう求められた。病院局の担当者は「労働時間に入れると、今度は超過勤務の違法状態になる」と頭を抱える。佐賀県医療センター好生館(佐賀市)も4月、当直について勧告を受けた。2人の従業員が月200時間を超す勤務をしていたとして勧告を受けた関西電力病院(大阪市)は4月、医師の書類作成を補助する人員を増やした。
 政府が3月に公表した働き方改革実行計画は、時間外労働を罰則付きで規制する方針を示す。ただし患者の急変への対応や救急という特殊な業務を担う医師には、5年間の猶予期間を設けた。厚生労働省の検討会で今後、対策を議論する。

>働き方改革で激論!医師は労働者ではない? 日本医師会・横倉会長に発言の真意を聞く(東洋経済オンライン 2017年05月18日)
http://toyokeizai.net/articles/-/172287

>大室正志『産業医が見る過労自殺企業の内側』(hamachanブログ・EU労働法政策雑記帳 2017.6.27)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/post-da2d.html
これは本屋で見かけてすぐ買った本です。著者の大室さんは産業医科大学を卒業後、産業医として活躍してきた方で、現在30社の産業医を担当しているミスター産業医です。その人が、時代にどんぴしゃの本を出すというのは出版戦略として見事という感じです。
http://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0885-i/
時流に乗った本という印象ですが、第1章「産業医とは何をするのか?」で産業医についてきちんと説明し、会社と社員に挟まれた時にどう判断すべきなのかを正面から述べているなど、とてもしっかりした本でもあります。考えてみれば、産業医そのものを取り上げた新書本って今までなかったような。
「おわりに」で、残業上限規制批判論についてこう述べています。こういう冷静な議論が必要ですね。
・・・また残業上限規制を批判する人の中には、「好きでやっていること」を規制するのはナンセンスという意見も根強く存在します。この意見は一部賛同できる部分はありますが、制度というものは何を選択するにせよ必ずマイナス面を伴うものです。残業の上限規制にもマイナス面はあるが、しなかった場合のマイナス面と比較し、「どっちがマシか?」で判断する問題と考えるべきでしょう。これまで数多くの過労死・過労自殺を生んでしまった制度を改めることに対して、「好きでやっている人への抑圧になる」という意味で批判する意見には、社会全体の「どっちがマシか?」で考えた場合やはり賛同できません。・・・
・・・長時間残業もタバコと同様、エビデンスがはっきりしている「身体に悪い行為」です。タバコと同じく我々には一定程度、「身体に悪くとも行う自由」は保障されるべきだとは思います。一方でそれを公的に推奨したり、強制することを是とする雰囲気はあってはならないものであると考えます。
企業家が自分の意思で行う長時間労働はタバコと同じく、ある意味「嗜好品」ですが、公的に認められてしまった長時間労働は、非喫煙者に対して喫煙車両に乗ることを強制するようなものです。この辺りは「タバコのマナー」と同じく、今後、長時間労働に関しての「社会的相場感覚」が変化することを期待したいと思います。・・・
なお、大室さんが登場するこの記事も参照。
https://mirai.doda.jp/series/interview/masashi-omuro-2/(「好きで長時間働くのがなぜ悪い!」という人に産業医から伝えたいこと)


韓国の非正規10万人ストから学ぶべきこと

都議選前に、民進党議席の存在自体が危ぶまれた中で、5議席が維持できたのはこれも敵失だろう。

連合東京が推薦したほとんどの候補は都ファであり、各有力産別組織内議員までもが雪崩をうって離党した結果であり、連合本部と民進党との「関係」も不安視されている。

個人的には、長らく友人であった都議会民主党の政調会プロパーの仲間の雇用が不安になる。

最大時は7名いたが、これでは1名がやっとかもしれない。

ちなみにプロパーの皆さんは選挙前にいったん雇用関係を解消し、当選者数にあわせて再雇用(?)される不安定雇用だ。

もっとも議員同様、都ファからリクルートされるかもしれないが…。


現役時代、労働委員として都庁に連日通っていた際、暇ができると都議会民主党の政調会の部屋で「都政」に接していた。

もちろん知り合いの都議も多かったが、議員よりプロパーの仲間との情報交換が重要だった。

また足繁く訪れる都の役人や記者の皆さんとの会話も興味深く、官僚がいかに議会や知事を手玉に取るか、「忖度」の実態を思い知らされたものだ。

また、そこには労働組合の入る余地はなかなか見えなかったのも事実だ。

これで大阪に続いて東京も民進党は弱体化したことになるが、投票日の朝日朝刊が以下の記事を掲げたのは、どんな意図があったのだろうか。

>(働き方改革を問う:8)労組は誰のために 「働き手の味方」のはずが(朝日新聞 2017年7月2日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13015015.html
<写真>都立神経病院の「超勤パトロール」。労使の代表3人(右)が残業中の職員に声をかけて回った=東京都府中市、鬼室黎撮影 
 2016年11月24日。大手電機メーカー、三菱電機に勤める男性(32)が精神疾患を発症したのは長時間の過重労働が原因だったとして、藤沢労働基準監督署(神奈川県藤沢市)が労災認定した。男性は13年4月に入社。情報技術総合研究所(同県鎌倉市)に配属され、家電などに使うレーザーの研究開発を担当していたが、14年6月からうつ病で休職していた。
 会社の人事課は当初、休職の期限は「17年6月」と男性に通知していた。ところが、16年2月、休職期限は1年短い「16年6月」だと人事担当者から突然告げられた。社内規則を見誤り、期限を長く伝えた担当者の連絡ミスだったが、休職期間が1年以上あると思って復職の準備をしていた男性は、あと4カ月で解雇される状況に追い込まれた。
 男性は「休職期間を延長してもらいたい」と労働組合に相談し、会社に掛け合ってもらうことを期待した。しかし、16年3月、研究所の組合員が入る労組支部の執行委員長(当時)から届いたメールにはこうあった。「規則は規則として定められており、休職期間を延長することは難しい」
 男性はあきれた。「組合なのに会社と同じことを言う。信頼できない」
 男性は個人で入れる「よこはまシティユニオン」にも相談・加入し、支援を受けていた。執行委員長には翌4月に「労組を脱退する」とメールで伝えた。
 「会って話がしたい」。メールや電話が返ってきたが、断った。すると翌5月に執行委員長から手紙が届いた。「当組合を脱退して他の組合に加盟することは、三菱電機社員の地位を失うことにつながる規定となっております」。そう書かれていた。労組が解雇までちらつかせたことに男性は憤る。「頼りにならないどころか、ひどい労組だ」
 三菱電機労組の浅田和宏・中央書記長は「メールの文言は言葉足らずだった。直接会って話を聞くべきで、組合員への寄り添い方が足りなかった」と反省する。手紙で「社員の地位」に触れたのは、労使協定上のルールを伝える必要があったためで、「男性を支援するためにも、組合に戻ってきてほしいという思いだった」と弁明した。
 会社は16年6月に男性を解雇したが労災認定の翌月に撤回。男性は復職を目指して会社と労働条件などの交渉を続けているが、支援はユニオンに任せている。
 ■現場の不満、拾わず
 「請求できるのなら請求しようという愛社精神の無い社員が続出している」
 4月28日午後、ヤマト運輸の北海道内の支店長を集めた会議で、労組の道内の支部委員長が、未払い残業代の全社的な実態調査について「苦言」を呈した。
 委員長はさらに続けた。
 「組合は会社に『正しい遡及(そきゅう)支払い』をお願いしている。裏付けのない残業に残業代を支払う必要は一切ない。今後このようなこと(裏付けのない残業代の請求)が続くと、懲戒の対象となるので注意してほしい」
 委員長の発言を後から聞いたある男性セールスドライバー(SD)はつぶやいた。「結局、労組は会社の味方なんだと思った」
 男性の働く営業所でもサービス残業が常態化していたが、早朝や夜間のサービス残業の記録が残っておらず、男性は請求を諦めたという。
 「多くのSDが記録がなくて請求の一部を諦めている。サービス残業が横行していた現場の実態を労組も把握していたはずだ。こうした不満をすくい取るはずの組織が、組合員を押さえつけてどうするのか」。男性は憤りを隠さない。
 ヤマトが2月に始めた調査を巡っては、「要望を伝えても、全く労組が動いてくれない」というSDからの批判の声が朝日新聞に数多く寄せられている。
 「誰が会社にクレームのような重要情報を伝えてくれるのか。労働組合である」。「宅急便」の生みの親で、2代目社長の故小倉昌男氏は自著「経営学」の中で、労組が果たすべき役割をこう説いた。労組には「経営をチェックする機能がある」とその存在意義も強調した。だが、ヤマトの労組で今起きている現実は、小倉氏が評価し、信頼を寄せた労組像とはかけ離れているように映る。
 支部委員長の発言への見解や、未払い残業代の調査で労組が取り組んだことについて、ヤマト運輸労組に質問した。「いまは組織としてどこからの取材にも応じていないので、答えられない」との回答が返ってきた。
 ■改善へ、超勤調査・ストも
 一方で、働き方の改善に地道に取り組む労組もある。東京都立神経病院(東京都府中市)では、労使の代表が月に1度、「超勤(超過勤務)パトロール」をしている。残業の実態をつかむのがねらいだ。
 「お疲れさまです。日勤の人はいますか」
 6月22日午後6時。職場の労組の役員で、看護師歴35年超のベテランの清野(せいの)久美子さんが病院10階のナースステーションの扉を勢いよく開けた。経営側を代表して、看護担当科長の萬(よろず)由美子さんらも一緒だ。
 日勤の看護師は午前8時半から午後5時15分が定時勤務。パトロールを始めた午後6時に残っている日勤者はすでに45分ほど残業している。患者への処置の記録を書いたり、翌日の手術の準備をしたり……。残業している職員の氏名や居残りの理由を聞き、リストに記入しながら院内を回る。
 「きちんと超勤の申請をつけてね」「頑張って早く終わらせようね」。清野さんらが声をかけていく。
 10階建ての院内を歩き回ること40分。この日は60人ほどの超勤者がいた。リストは翌日管理職に渡し、残業が正しく申告されているかを確認する。「サービス残業がないように、きちんと超勤を申告できる風土にしたい」と清野さん。神経病院の職員が加入する都庁職員労組衛生局支部の矢吹義則書記長は「長時間労働やサービス残業の実態を経営側も認識しなければならない」と、労使一体で取り組む意義を強調する。
 職場では死語になりかけているストライキを打って、長時間労働などの課題解決をめざす労組もある。
 個人で入れる労組、全国一般東京東部労組の多摩ミルク支部は昨年12月、計96時間のストライキを決行した。要求は「固定残業代制度の廃止」「冬のボーナスの支給」など10項目。すべて勝ち取れたわけではないが、組合員の佐々木義幸さん(45)は「ストの成果で働き方が大幅に改善された」と喜ぶ。
 佐々木さんは、乳製品などの運送を手がける多摩ミルクグループでトラック運転手として働く。最長で月200時間超の残業をしたこともあったが、残業代は「固定」の15万円。労働基準法の趣旨に反する賃金制度だとして14年に同僚2人と未払い残業代の支給を求めて提訴した。
 労組によると、スト前の労使交渉では進展がなかったが、会社は裁判の中で大きく譲歩。4月に和解が成立した。未払い残業代とみなせる程度の解決金を支払い、「固定」制度を廃止。基本給を上げ、手取りがほぼ減らないようにした。同労組の須田光照書記長は「ストを打たなければ、裁判でここまでの譲歩は引き出せなかった」と評価する。
  ■<視点>組合員に真剣に寄り添って
 同一労働同一賃金と残業時間の上限規制を2本柱とする政府の「働き方改革」の成否は、職場をよく知る労使の話し合いにかかっている。心配なのは、今の労働組合に経営側と渡り合い、働き手を守るだけの力があるのかどうかだ。
 働き手全体に占める組織率は2割弱に過ぎず、パート社員では1割にも満たない。伝家の宝刀とも言えるストライキの件数も激減した。職場や世の中に「労組は頼れない」という空気が漂ってはいないか。
 労組にはまず、長時間労働やパワハラなどに苦しむ組合員一人ひとりに真剣に向き合うことを求めたい。過労死やパワハラを巡る事件で、企業内労組が被害者や遺族を支援している例は少ない。全国の労働基準監督署などに寄せられるパワハラや解雇などの労働相談の件数は高止まりが続くが、こうした相談は本来、職場の労組が耳を傾け、主体的に解決すべきものだ。
 組合員全体の賃金や雇用の確保に関心を払っても、働き手個人の悩みに深く寄り添う企業内労組は多くない。そうした姿勢を改めることから、「労組は頼れる」という期待感が生まれるのではないか。存在感を取り戻し、経営側との交渉力を高めるすべはほかにない。


総評=社会党、同盟=民社党という不毛な構図を乗り越えるために連合は結成されたといわれるが、政権交代をピークに民主党は低迷し、いまや野党共闘の時代になった。

しかも連合(東京)は、都ファに軸足を移している。

もちろん東京では一貫して公明党との太いパイプはあったし、各産別も独自に自民党と接触していた。

労働組合である以上それが当たり前だったが、今後はさらに見えにくくなるだろう。

とにかく、民主的組織である以上、組合員にきちんと説明できる責任は果たすべきだ…と思う。


SNSには多くの意見が飛び交っている。

自分的には、下記のハンギョレ新聞をかみしめておく(苦笑)。

都議選は前回の投票率より7.77%増えてもわずか51.27%…とにかく、まったく違うのだ。

>[社説]正当な権利の「社会的全面ストライキ」、幅広い共感を得るためには(ハンギョレ新聞 2017.06.30 )
http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/27793.html
 民主労総と70あまりの社会団体が参加した「最低賃金1万ウォン非正規職撤廃共同行動」などが主催した社会的全面ストライキが30日行われた。彼らはソウル都心の各地で事前集会を開き、午後からは光化門(クァンファムン)広場で5万人以上(主催側推算)が本集会を開いて「最低賃金1万ウォン(約1000円)、非正規雇用撤廃、労組活動の権利」を要求した。警察は警備のために6千人を配置しただけで、特別な衝突は起きなかった。大規模集会の度に車壁(警察車両によるバリケード)と高圧放水車の登場で一部のデモ隊が過激化した過去の悪循環を考えれば、時代が変わったことを実感させた。
 この日の全面ストライキの主軸は大企業の正社員労組ではなく、学校の非正規労働者、大学病院の清掃労働者、建設現場の労働者、電子製品の修理エンジニアなど、民主労総傘下の10万人余りの非正規労働者たちだった。加えて社会運動団体および青年・アルバイト労働者が加勢した。民主労総が初めての非正規職全面ストライキであることを強調して“社会的”という単語を付けた理由だ。一部では学校給食の跛行、交通不便などを強調して「新政府に対するろうそくデモの請求書」 「名分なきストライキ」と批判するが、この日の全面ストライキは労働者としての正当な権利の行使だ。参加組合員の大部分は、各事業場で雇用者との交渉および労働委員会の調整などの手順を踏んで争議権を確保して臨んだ。
 「1年働いても10年働いても基本給は変わらない」(学校の非正規労働者)、「実質的使用者である元請けとの交渉を」(間接雇用労働者)、「アルバイトも過小評価されない世の中を」(アルバイト労働者)。彼らの要求はすべて、過去9年間にわたり両極化と非正規問題が悪化の一路を辿ってもひたすら無気力だった私たちの社会が耳を傾けなければならない切迫した課題であることが明らかだ。「労働が尊重される社会」は文在寅(ムン・ジェイン)政府の基調でもある。
 ただし、労働界もこうした課題に対して一挙に解決することを要求するより、社会的共感を広げるための努力をさらにする必要がある。ちょうどこの日、最低賃金委員会が来年度の最低賃金に合意できず、法定タイムリミットが過ぎたのは、引き上げに消極的な使用者側委員の責任がまず大きい。だが、最も大きな打撃を受ける零細工場と自営業者対策が未だ用意されていないこともまた事実だ。多くの利害当事者が複雑にからまった課題の前で、毎度全面ストライキに突破口を求めることもできない。新政府が発足して、雇用委員会を通した社会的対話の端緒が用意された状況だ。対話のひもを放さない努力が必要だ。

>「なぜ今ストを?  私の労働が認められる社会を作るためです」(ハンギョレ新聞 2017.07.01)
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/27799.html
◆大企業・公共部門が中心だった 既成の民主労総の一斉ストと異なり 10万の非正規職が主軸 30日光化門広場で本集会
<写真>ソウル市の学校非正規職労組員たちが29日午前、ソウル市鍾路区のソウル市教育庁前で開かれた一斉スト決起大会で非正規職完全撤廃などを主張してスローガンを叫んでいる。給食調理員をはじめとする全国の学校非正規職労働者がこの日ストライキに入り、一部の学校では給食が中断されて生徒たちがお弁当を持って登校したりした
 「名分なきストライキ」「文在寅政府に対するろうそく市民の請求書」「文在寅政府の足を引っ張っている」
民主労総傘下の非正規職労組が30日「一斉スト」を行なった。マスコミをはじめとする社会の反応は冷やかな方だ。ストライキと言えば理由の如何を問わず両目を血走らせる保守はもちろん、一部の文在寅(ムン・ジェイン)政権支持者たちも、性急過ぎると批判している。 今回のストライキは本当に名分がないのだろうか。
 何よりもまず、民主労総が非正規職組合員を中心に「一斉スト」をするのは今回が初めてだ。 昨年のパク・クネ政権が一方的に推進した「二大指針の廃棄」、「成果年俸制の廃棄」のストライキや、ろうそく政局でなされた「パク・クネ政権退陣スト」のように、現在まで民主労総のストライキの主な動力は大企業・公共部門労組だった。 しかし去る3月から準備された今回のストライキは民主労総傘下の「非正規職労働者」10万人が主軸だ。
 また、今回のストライキは不法ストライキではない。今回のストに参加する組合員は第一線の学校の給食室調理士や放課後講師など学校非正規職と、大学(病院)の清掃労働者、大企業の間接雇用労働者だ。彼らはそれぞれの事業場で使用者と賃金・団体協約締結のための交渉を行い、労働委員会の調停を経て争議権を確保した後「合法ストライキ」に突入した。 民主労総所属ではないが「社会的一斉スト」を共にするという趣旨でアルバイト労組も参加し、これに連帯する正規職労働者・市民社会団体も加勢した。
 彼らは30日午後3時、ソウル市光化門(クァンファムン)広場で集会を開く。彼らが一斉に叫ぶ要求は「最低賃金1万ウォン、非正規職撤廃、労組活動の権利保障」だ。先に文在寅大統領は選挙過程で、「労働尊重社会」を基調に2020年までに最低賃金1万ウォン達成と公共部門の非正規職ゼロ化、常時・持続業務非正規職の正規職転換、労働者の労働3権(団結権・団体交渉権・団体行動権)保障を公約として掲げた。
ハンギョレは今回のストに参加する5人の労働者に、ストをする理由と、今回のストに対する世間の評価についての意見を聞いた。インタビューは27~28日に書面で行なわれた。
●学校非正規労働者 「1年でも10年でも同じ賃金 “共に生きる世の中”作れたら」
●サムスン電子サービスの非正規労働者 「財閥改革・積弊清算のろうそくと同様 ストも国民の主権行使と考える」 
●マクドナルドのバイト労働者 「バイトも職業と認められる世の中 最低賃金1万ウォンにできたら」

◆お仕事は? それから、労組加入の動機は? 
○チョン・ユジョン(42) 江原道(カンウォンド)の特殊学校で特殊教育の対象生徒たちの教育を支援する特殊教育指導士として11年になります。「補助」という理由で人権侵害を受けることが多かったです。2012年に1泊2日の現場学習支援に行くとき学校に超過勤労手当て支給を要請したけれども、「非正規職は超過勤労台帳に名前を書く資格がない」と言われて我慢できませんでした。 娘二人を育てている1人親家庭なのに、2年ごとに雇用不安に苦しめられていてはだめだと思って労組に加入しました。
○キム・ジフン(30) サムスン電子サービスセンターで携帯電話の修理をして9年になります。勤務が終れば修理してあげたお客さんに「あとで会社から電話が行きますから、よい点数をお願いします」という電話をかけるよう指示を受けます。 実績により給与を受取るんですが、実績の圧迫がひどすぎます。でも管理者は固定給をもらっていました。 正当な分け前が社員に戻ってこないと考えて組合に入りました。 
○パク・チュンギュ(31) マクドナルドでバーガー作り、カウンターで注文を受けるなどの仕事をして4年になります。安定した職場を持つ友人らと私の境遇が比較される時が一番辛かったです。「アルバイト」がこれ以上卑しいことでも一時的なことでもない、絶対になくてはならない一つの「職業」として認められる世の中を作るために労組活動をしています。 
<写真>「ソウル学校非正規職連帯会議」の会員たちが29日午前、ソウル市鍾路区(チョンノグ)のソウル市教育庁前で開かれた一斉スト決起大会で「非正規職」という文句を貼った氷を打ち砕いている

◆ストの要求事項は何ですか? 文在寅大統領は「1年ほど待ってほしい」とも言っていますが。
○チョン・ユジョン 私たちのような教育公務職は1年働いても10年働いても基本給が同じで、働けば働くほど剥奪感がつのるような賃金体系の下で勤務しています。勤続手当ての引き上げが要求です。教育庁と団体交渉は3年目、賃金交渉は6カ月目になりますが、教育庁では政府の政策のために何もできないと言って一歩も進めないでいます。 ストで不便な思いをする生徒と教師たちもいるだろうけれども、ストライキを通して「共に生きる世の中」とは何かということを学校の構成員に示したかったし、政府にこの問題を解決させるために他の学校の非正規職労働者たちと一緒に叫びたいと思いました。
○キム・ジフン 私たちはパク・クネ、チェ・スンシル ゲートにかかわった「サムスン」という積弊の清算と、元請けとの直接交渉を要求しています。 私たちは間接雇用労働者ですが、実際にセンターの社長は労組と交渉するとき何の権限もないんです。「本当の社長」と話をして私たちの問題を自ら解決したいと思ってストライキに参加しました。 
○ヤン・ソンヒ(50・学校給食室の調理士) すべての労働者が人間らしい待遇を受ける世の中を、私の子供たち、そしてさらに次の代の子供たちにまで継がせてやりたいと思います。文在寅大統領は少し待ってくれと言いますが、私たちは長い間耐えて待つのに慣れています。充分ではないけれども私たちが労組に加入して何年も闘ってストライキをして、世の中が少しずつ変わりました。文在寅大統領が約束した仁川(インチョン)空港非正規職の正規職化も、仁川空港の労働者が闘っていなかったなら不可能だったろうと思います。 

◆「民主労総が文在寅政権に“ろうそくの請求書”を送っている」という話もありますが。 
○パク・チュンギュ ろうそく集会に出てきた人々が単にパク・クネ政権退陣だけを叫んだのではないと考えます。「私はこんなに大変な思いをして生きているのに、社会の指導層と言われる人はなぜあんなことばかりやっているのか」という思いで集まったのだと思います。労働者・女性・障害者など抑えつけられていた人々の発言がろうそく集会で拍手を受けました。 今回のストライキもその延長線上にあると考えます。 
○キム・ジフン 私もろうそくを手に、イ・ジェヨン(サムスン電子副会長)拘束とパク・クネ退陣を叫びました。積弊を清算して財閥を改革しようとも言いました。あの時私たちがなぜろうそくを掲げたのか、市民も私たちも覚えています。ろうそくは大韓民国国民の主権を行使したものだと言うじゃないですか。ストも大韓民国の国民としての主権行使だと考えます。 新政府に対し、サムスンに対し、私たちが最後までちゃんと見ているということを伝えたいのです。 
○ヤン・ソンヒ 非正規職労働者がストライキをするのは決して容易ではありません。非正規職労働者がこれまで無視され低賃金を受けてきたのを変えたくてストをするのです。ろうそくは自ら権利を叫び、不当さと不平等に対抗して自ら闘ったのです。誰かが代りにやってくれるのではなく、国民自らが権利を要求して闘うことがろうそくの精神だと思います。
○イ・スングム(56・学校給食室の調理士) 政府は無期契約職も正規職だと言います。私は無期契約職15年目ですが、一度も正規職だと考えたことがありません。公共部門の非正規職対策では無期契約職の問題が抜け落ちていますが、黙っておとなしくしているからといって政府がちゃんとやってくれるとは考えません。国民がろうそくを掲げたのは、以前とは違う、希望のある世の中を作るためだったと思います。希望のために闘うのは当然だと思います。 

沖縄開建労委員長発言への処分は不当労働行為

悪夢はよく見るが、これほど酷いものはなかったと嘆く早朝。

都ファと労組への憂慮によるものだろうが、酷暑が始まったからかもしれない。

今年も冷房なしで過ごすから、身体が慣れるまで汗が噴き出る。

食事と水分をきちんと補給して、すべてを吐露したい衝動を抑え(苦笑)、仕事にチャレンジしよう。

やるべきことは多々ある…。

昨日注目したのは沖縄二紙が報じた沖縄開建労の前委員長の「赤旗」発言が国家公務員法の「信用失墜行為」に当たるとして訓告処分を受けたとの記事。

処分は3月だが、明らかにされたのは直近で、この問題は以前にも書いたことがある。


当然ながら、明白な不当処分であり、不当労働行為だが、非現業公務員はこれを労働委員会に提訴できない。

いや、個人的には別な手段でチャレンジすべきとも考える。

国公労連は「防衛相発言を不問にする一方で、一般職員の発言への処分は不当である」との抗議談話を出しているが、もっと争うべき問題であり、沖縄だけの問題では無く全国紙もとりあげるべきだ。


もちろん、同種の問題は連合の国公連合参加組織等にも共通しており、潮流を超えて問題にすべきだ。

上に行けば行くほど、簡単にはいかない「共闘」だが、地域や職場の段階では可能だし、多くの場所で前進している。

たしかに「こだわり」や「わだかまり」、「全体の奉仕者」へのアレルギー等もあるだろうが、ためらっている段階では無い。

戦争法や秘密保護法、共謀罪などまず集中的に締め付けが現れるのは公務職場であり、そこでの「闘い」や運動、発信・内部告発がどうしても必要だ。


沖タイが社説にまで取り上げてくれたので、自分は詳細を書く必要がないので、これで終わる。

現役時代、現場で抗しきれなかった悔いが「悪夢」を招いたことを深く反省し、的確な反撃を期待したい。

>政権批判発言で訓告処分 沖縄総合事務局の前労組委員長 夏季賞与も減額(沖縄タイムス 2017年7月2日)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/107344
 沖縄総合事務局開発建設労働組合(開建労)の前執行委員長が昨年10月、共産党機関紙「しんぶん赤旗」で辺野古新基地建設に批判的な発言をしたのは国家公務員法の「信用失墜行為」に当たるとして、同局から今年3月31日付けで訓告処分を受けていたことが6月30日分かった。識者は「表現行為や組合活動を萎縮させる」と問題視している。
 開建労と国家公務員労働組合県協議会は処分を不服とし、30日、沖縄総合事務局へ「言論の自由への侵害の不当処分撤回を求める要求書」を出した。前執行委員長は同日支給の夏季賞与を減額されたため、人事院沖縄事務所には「給与審査申立書」を提出した。
 赤旗で前執行委員長は執行委員長(当時)名で「新基地建設は許さないという県民の民意を一顧だにせず、その県民排除、弾圧のために国家公務員を、有無を言わさず動員する安倍政権の暴走は、戦争法、改憲しての緊急事態条項新設の危険をほうふつとさせる」と発言。
 同局は2015年9月にもシュワブ前の市民集会で発言したとして、前執行委員長を「厳重注意」した。今回の訓告書では「国道管理業務が県民排除、弾圧のためであるかのように国民に誤解を生じさせる記事を掲載させた」とし、「官職の信用を傷付ける」としている。
 前執行委員長は「休暇中の組合活動時、県民の意向や組合員の感情を踏まえた発言だった。労組の立場での発言すら認めない、見せしめのような処分だ」と憤った。
「表現行為や組合活動を萎縮させる」有識者
 沖縄総合事務局開発建設労組の前執行委員長の発言が、国家公務員法の「信用失墜行為」に当たるとされ訓告処分を受けたことに、識者は「言論の自由の侵害だ」「表現行為を萎縮させる」などと厳しく批判した。
 琉球大学法科大学院の高良鉄美教授(憲法学)は「『懲戒』を使って表現行為を萎縮させる大きな問題」と強調。「本人は事実無根のコメントをしたわけではない。労組委員長として自身の見解を述べるのは憲法が保障する『表現の自由』の範囲内だ。発言が『信用失墜行為』に当たるのかどうかは、一般人の感覚から、内容を慎重に判定する必要がある」と指摘した。
 また、「表現の自由についても、政権側に沿わない政治批判は抑えられる傾向が強い。安倍政権の強権的な姿勢と同一線上にあるように思える」と話した。
 辺野古や高江で米軍基地反対運動の市民を支援する横田達弁護士は「休暇中の発言なので、公務員の職務とは無関係の行為。1人の人間として言論の自由は尊重されるべきで、処分は不当だ」と指摘。
 内閣府から官房人事課参事官らが、前執行委員長を事情聴取した際に「辺野古問題は安倍内閣の重要施策との認識はあるか」と質問したことを問題視し「組合の萎縮につながり、役所の政治的中立性が問題となりかねない」と懸念した。

>「表現の自由 反する」 総合事務局職員処分 憲法学者が批判(琉球新報 2017年7月2日)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-525806.html
 沖縄総合事務局開発建設労働組合(開建労)の前委員長・仲里孝之さんが安倍政権を批判した発言が「しんぶん赤旗」で掲載され、総合事務局が3月末に仲里さんを訓告処分にした件について、憲法で定められた「表現の自由に反する」と識者は指摘している。
 仲里さんの発言は開建労の委員長を務めていた16年10月に掲載された。米軍キャンプ・シュワブゲート前で辺野古新基地建設に反対する市民らを監視する国道事務所職員の業務が超過密勤務になっていることを指摘し「県民排除、弾圧のために国家公務員を有無を言わさず動員する安倍政権の暴走」などと批判した。
 憲法学が専門の高作正博関西大学教授は「労組委員長として職員の過剰勤務を憂い、問題性を指摘することは、むしろ役職上当然の行為だ。処分には重大な瑕疵(かし)があるように思われる」と処分を疑問視する。
 さらに、国家公務員の立場であることを考慮しても「公務員とはいえ一人の市民としての表現の自由を奪う、重大な言論弾圧と言うべきだ」と断じた。表現の自由との関係では「違憲性が厳しく問われなければならない」との見解を示した。

>防衛相発言を不問にする一方で、一般職員の発言への処分は不当である ――不当処分の撤回とそれによる不利益を回復すべき(国公労連書記長談話 2017年6月30日)
http://kokkororen.com/news/view.php?id=743
1、本日(6/30)、沖縄総合事務局開発建設労働組合(開建労)及び国家公務員労働組合沖縄県協議会(沖縄県国公)は、労働組合役員である内閣府職員の発言に対する訓告処分が不当であるとして、当該処分の撤回を求める要求書を内閣府沖縄総合事務局長に提出した。
 内閣府沖縄総合事務局長は、本年3月31日に当該職員に対して「官職の信用を傷つけるもの」として訓告処分を行ったが、処分事実や処分に至る経過から、きわめて政治的で不当なものである。
 他方で、稲田朋美防衛大臣が6月27日に東京都議選挙の自民党候補の応援演説で「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と述べたが、これは、「全体の奉仕者」として公正・中立性が求められる公務員を政治的に利用しようとするものであり、公職選挙法や自衛隊法に明らかに違反するものであるにもかかわらず、安倍政権は、それを不問にした。政府は、職員に信賞必罰を求める一方で、加計・森友問題や閣僚などの問題発言を不問にして政権内部ばかりを擁護する姿勢は、見苦しいの一言である。
 内閣府職員の休暇中の発言は、政治的行為にもあたらないにもかかわらず、執拗な調査で処分に及んだことは、権力を私物化して行政の公正・中立性を歪めるとともに、言論の自由の侵害と労働組合活動への不当な介入であり、国公労連としても不当な処分に厳重に抗議するとともに、処分の撤回を求めるものである。
2、処分の発端となったのは、当該職員が2015年8月31日に休暇中に辺野古新基地建設に反対する集会に参加して、開建労役員として発言したことである。当該職員の発言は、辺野古新基地建設の強行が県民の意思を無視したものであり、新基地建設に反対する住民による集会や座り込み行動等に対して、沖縄総合事務局が土日を含む24時間体制で道路を監視していることは、職員に多大な負担がかかり過剰な対応であるという趣旨であった。それが翌日の沖縄タイムスに「本来の仕事ではない。県民のための仕事がしたい」と掲載されたことで、「誤解を与えかねない軽率な行為」として北部国道事務所長が9月2日付で厳重注意処分を行った。
 発言は、事実にもとづいて一市民としての意見を述べたものであり、その発言を厳重注意処分すること自体、言論の自由を侵害する不当なものであるが、その時点では事態は収まった。
 ところが翌年、国会で発言が取り上げられてから事態は一変した。2016月3月9日の参議院予算委員会で和田政宗参議院議員が前述の集会での発言が政治的行為にあたるのではないかと質問し、政府は「政治的行為にあたらない」と回答した。しかし、和田議員は、同4月28日にも同趣旨の質問主意書を提出し、政府は、5月24日に答弁書を閣議決定した。答弁書では、一転して、国家公務員法・人事院規則にもとづく政治的行為の運用方針の「政策の目的の達成を妨げる」につながりかねない恐れがあるとして「当該職員に対する措置の内容を含めた事務局の対応の妥当性について、関係法令に照らし、検証しているところである」と、調査中との姿勢を示した。その後、2016年10月1日付のしんぶん赤旗に先の集会と同趣旨の発言が掲載されたことを含めて、内閣府による再調査が執拗に行われた結果、当該職員の発言は政治的行為とは認定されなかったものの、しんぶん赤旗で掲載された発言を捉えて訓告処分が行われたものである。
3、以上のとおり、当該職員の発言は、政治的行為にはまったく該当せず、一市民としての意見と労働組合役員としての当然の発言であり、処分書の「国民に誤解を生じさせる」どころか、沖縄県民の多くが承知・納得できる内容である。それを強引に処分に至った経過から、今回の訓告処分は、処分事実に誤りがあり、政治的圧力による不当な処分であると言わざるを得ない。
  政府・当局の過剰な対応は、辺野古新基地建設や高江ヘリパッド建設に対する県民の強い反対の世論が背景にある。これは、政府が翁長沖縄県知事を先頭に強い反対を示した沖縄県民の意思を無視して強引に新基地建設に着手したり、高江で反対派を強制排除してきたことからまねいた事態であり、県民排除・弾圧との懸念を抱かせたのも政府自身である。こうした問題点を集会で指摘した労働組合役員を処分することは、言論の自由を侵害し、労働組合活動や反対派を萎縮させる不当な対応である。
 したがって国公労連は、当局による処分は直ちに撤回すべきであり、その背景となっている米軍沖縄新基地建設等に関わって、政府が沖縄県民の意向に真摯に向き合い、そのもとで事態の収拾をはかることを強く求めるものである。
 国公労連は、沖縄の問題は全国的な課題と位置付けて、憲法尊重・擁護義務を負う公務員労働者として、連帯して奮闘する決意である。


…どんな「悪夢」だったか、参考までに記しておく。

労組は温泉地での宴会が大好きで、そこには異様な上下関係がある。

上座があり、下のモノはそこへ挨拶に行く。

また上の者も、下へ行き笑顔を振りまく。

従って乾杯終了後、壮大な大移動が展開され、食事をしている余裕などなくなる。

まぁ他の社会でもよくある宴会風景だが、自分の苦手な領域でもあり、そこで自分より大先輩のすでに亡くなった方々までが登場し、ドラマ顔まけの修羅場が悪夢では開始された。

興味深かった(?)のは、その場所自体が利権がみの宿屋であり、あるOBは、なんでこの場所をを選んだのだと酒の勢いで告発しはじめ、いや大騒ぎ。

…PCから長時間入力に対する休憩サインが提示されたので、この程度で止める(再度、苦笑)。


自民党本部T2ルームが機能しなかったほどの劣化

労働弁護団の嶋﨑量事務局長が7/3のTwitterで<自信作です。
長時間労働に関する、与野党政策が対比されています。
ぜひ、各地でご活用ください。
無料ダウンロードもできます>と力説している「”働き方改革”解説リーフレット」(日本労働弁護団)」は良い。

労働者は映像や画面で感じ取る時代になっている。

次は、SNSでどんどん拡がっていく漫画のような宣伝素材が主流になっていくのかもしれない。

2010年に、自分と鴨さん、杉村さんで創った東洋経済新報社の『知らないと損する労働組合活用法』が、電子書籍になっても売れているのは担当した広浜綾子さんの分かりやすいイラストだとおもう。

とにかく労働法制改悪と対決するために、労弁のツールを活用されたい。

一部10円でも販売されている。
http://roudou-bengodan.org/topics/5055/


労働弁護団はSNS講座も開設し、嶋崎さんも力説しているが、労働組合関係者の発信力はまだまだ弱い。

活動家もFacebookはやっているが、不特定多数に向けた発信は少ない。

とにかく未だ「組織」の縛りが優先され、出てくるモノは大本営発表的なものに限られる。

島崎さんがリツイートした7/2のつしまようへいさんのTwitterには<Twitterは、組織より個人の方が発信しやすいことが多いような気がします。
情報を持っている組合役員はたくさんいるので、実名で難しかったら、匿名アカでいいから、どんどん発信してほしいなと思います。
役に立つ情報、たくさん知っているんですよ。ほんと私なんかより>とあった。

嶋﨑さんも7/3のTwitterに<SNSを通じ
てこういう既存の労働組合・企業別組合に対する批判的な意見に触れたら、もっと情報発信することの重要性、さらには情報拡散力の強化について、真剣に考えるはず。
だから、まずはSNSを始めるところからやって欲しいですね>と綴っている。

退任役員もぜひチャレンジを(苦笑)。


なお言うまでもなく、最もSNSを多用しているのがトランプであり、<敵>は多様な手法で情報を管理し、扇動し、隠ぺいしている。

ネットの世界では著名な大袈裟太郎さんが<自民党本部T2ルームの存在、初めて知った。
ロジカルにコントロールされている民意。
ここまでネット対策に予算と人材を使っている驚きの事実>と書いていたが、未だ知られていないことにも驚いた。
https://twitter.com/oogesatarou/status/876464321462648832


2年前の発信だが宮武嶺さんのブログ「Everyone says I love you !」から<自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC ネトサポ)のネット世論誘導 ネトウヨその世界5>(2015年08月11日)を添付しておきたい。

>日本のネット上には、自民党の工作員がいて、次のような構造になっています。
1 最上位 自民党のネット戦略委員会や「トゥルースチーム」と電通、NTTなどの司令塔
2 上位 「自民党ネットサポーターズクラブ」
3 洗脳・扇動されたネトウヨ
 このようなネット監視活動は、選挙期間中はもちろん、それ以外の時期も常時行われています。自民党は2013年6月19日、参議院議員選挙でネットを活用した選挙活動を推進する特別チーム「Truth Team(T2)」を発足させました。
 その主な業務は、自民党と立候補予定者対するネットでの書き込みを分析、監視し、「ネット上に誤解に基づく情報があるならば、正確な情報を発信し修正する。」こと。
 チームのトップにはIT政策を担当する平井卓也衆議院議員が就任しています。チームは自民党のネットメディア局の議員約20人のほか、選挙スタッフやITベンダーのスタッフらで構成され、顧問弁護士2人も参加し、誹謗中傷の書き込みを発見した場合は、速やかに法的手段を取ったり削除要請をします。
 立候補者らがアカウントを持つFacebookやTwitter、ブログのほか、2ちゃんねるなど一般の掲示板も分析、監視の対象にしています。
 自民党本部ビルにはチーム専用の部屋を設けて、分析結果をビジュアル化する大型ディスプレイや、選挙区に散っている候補者やスタッフらと議論するためのビデオ会議の設備などを導入しました。
 チームには技術支援でITベンダー6社が参画しています。
 この6社とは、
1 タブレット端末やOSなどIT基盤を提供するご存知日本マイクロソフト、
2 分析システムなどを動かすクラウドを提供する同じく米国企業セールスフォース・ドットコム、
3 ツイッター、2ちゃんねる、ブログなどの口コミ分析に強いビッグデータ分析のホットリンク、
4 同じくビッグデータ分析のNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション、
5 口コミ監視のガイアックス、
6 口コミ分析やネットでのPR戦略などに強い日本経済新聞系のパースペクティブ・メディアです。
 こういう自民党のネット戦略を支えるのが自民党ネットサポーターズクラブ(通称 ネトサポ)です。
 安倍首相が写真に写るときに、しょっちゅう背後霊みたいに写り込んでいる世耕弘成という自民党議員(内閣官房副長官)がいるのですが、彼は「日本のゲッペルス」と言われています(ゲッペルスは「プロパガンダの天才」と呼ばれたナチスドイツの国民啓蒙・宣伝大臣)。
 この世耕議員が2005年に作ったチーム世耕が発展したのが今の自民党ネットサポーターズクラブで、現在1万5000人以上の会員数を誇ります。<中略>
 洗脳されたり、扇動されたりしている人は、自分では自分の頭で考えていると思っているから始末が悪いのです。書いていることは誰かが考えて流してくれたものの受け売りなので、定型的で、ワンパターンなのですが、本人が受け売りだと気づきません。
 本当は、自民党がNTTなどの情報分析を使って、電通などと戦略を練って、自民党ネトサポに指令を出したり示唆をしたりして世論を操作しているのに乗せられているだけなのですが。
 この前は、菅官房長官が翁長沖縄県知事と会談する前に、翁長知事の娘さんが中国共産党の幹部に嫁いでいるとかデマを流したりね(まだご結婚もされていない)。
 最近だと、大学生の戦争法案反対組織のSEALDsや高校生のT-ns sowl叩き。共産党の下部組織だとデマを流したりです。
 うちのブログでも、シールズやティーンズソウルやママさんがデモしたという記事への投稿が凄かったでしょ?凄かったんです。
 ネトウヨのほとんどの人は、お金ももらわず、「善意」で乗せられている可哀想な人たち。
 早く目が覚めてくれるといいのですが。
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/24172abb0f4503a72a3238afe593806d


アベ没落の敗因は官房副長官が世耕から萩生田に変ったことと菅官房長官の疲労困憊だとまことしやかに言われている。

もちろん内閣改造では、この辺りが焦点になるわけで、連合の役員選考とはまったく次元が違う(苦笑)。

このまま綴っていくと危険なので、沖タイコラムを掲げて終わる。

[大弦小弦]「あなたが言うのは全部うそだ」と断定され・・・(沖縄タイムス 2017年6月19日)
 「あなたが言うのは全部うそだ」と断定され、驚いた。国連欧州本部で開かれた沖縄シンポジウムで、表現の自由の危機を報告した時のこと。本土の市民団体の男性から質問をもらった
▼男性は「普天間飛行場ができた時には誰も住んでいなかった。基地の金を目当てに人が集まった」というインターネット上のデマを持ち出した。戦前そこに8千人以上が住んでいたこと、戦後米軍が住民を収容し、その間に基地を造ったことを伝えた
▼答えながら「自由の音」論を思い出した。米軍は航空機騒音を「自由を守るためだから仕方がない」と正当化してきた。同じ理屈が基地の沖縄集中を続けるために使われている
▼航空機の墜落、水源や土地の汚染、凶悪事件も全て「自由を守るためだから仕方がない」「中国に侵略されるよりはまし」。デマも「自由のためのデマ」になるのだろうか
▼相手が米軍でも中国軍でも、命と尊厳が脅かされることは拒否したい。自由のために被害を甘受するという考えはかなり特殊だと思うが、沖縄で言うなら同じ危険に身をさらす者同士、話し合う余地がある
▼これに対し、本土という安全地帯からの発言は単純に卑怯(ひきょう)だ。沖縄に基地を押し付け、しかも罪悪感を感じない。デマがそれを可能にしている。公平な議論の前提として、一つ一つ反論していく。(阿部岳)

連合会長も積極的にSNSを活用したら変化も生まれる

頭に刻みつけておきたい事柄多々あるが、ここに掲げるのは労働運動関連に限っている。

もちろん新たな判例や争議報告等もチェックするが、プラスアルファで考えるようにしている。

東京都議選の結果も同様だが、連合のHPに昨日突然<「自民党・連合 政策懇談会」を開催し「2018年度 連合の重点政策」を要請>との記事が掲げられたのには、さすがに…? 

都議選前から、年中行事のひとつとして計画され実施したものを掲げただけで他意はおそらく無く、平時(?)であればスルーされるが、アベ暴走への国民世論が昂まりつつあるこの時期に、しかも民進党がガタガタとなっている時に、平然と掲げる神経には、やはり?と思う。


内容は淡々としたもので敢えてコメントすべき内容は無い。

しかし事情を知らない方が読めば窮地の自民党に連合が救いの手をさしのべているように思うだろう。

さらには本来もっと強調すべき重要な事項があるのではないか、と感じるはずだ。

まあ添付の写真が笑顔で無いのにはホッとしたが(苦笑)。なお元本にはないが、念のため産別名も記載しておいた。

>7月5日、「自民党・連合 政策懇談会」を開催し、「2018年度 連合の重点政策」に関する要請を自民党に行った。
1.日 時:2017年7月5日(水)14:30~15:00
2.場 所:自民党本部603会議室
3.出席者:
(自民党)茂木敏充政務調査会長、田村憲久政務調査会長代理、後藤茂之政務調査会副会長(事務局長)、森英介労政局長、衛藤晟一労政局長代理、穴見陽一労政局次長、
(連合)逢見直人事務局長(ゼンセン)、井村和夫総合政治局長(電機)、川島千裕総合政策局長(基幹労連)、平川則男総合政策局長(自治労)、村上陽子総合労働局長(事務局)
4.政策懇談会の概要
双方挨拶の後、逢見事務局長から茂木政務調査会長に要請書を手交した。続いて、川島総合政策局長が以下のポイントを中心に要請書の内容を説明し、自民党の政策に反映いただくことを求めた。その後、意見交換を実施した。
<主な要請のポイント>
(1)東日本大震災からの復興・再生の着実な推進/(2)経済・産業政策と雇用政策の一体的推進および中小企業・地域産業への支援強化/(3)「公平・連帯・納得」の税制改革の実現/(4)長時間労働是正に向けた法整備と労働者保護ルールの堅持・強化/(5)すべての労働者の雇用の安定と公正処遇の確保/(6)すべての世代が安心できる社会保障制度の確立とワーク・ライフ・バランス社会の早期実現/(7)「子どもの貧困」の解消に向けた政策の推進
https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/news_detail.php?id=1294


そういえば昨日のこのブログの続きにもなるが、嶋﨑量弁護士が、6/22のTwitterで<連合、全労連も、組織人員と比較すると悲惨なくらいフォロワーが少ない。
この問題に本気になれば、各組織下にフォローするように強く指示を出すなど、もっと取組めるだろう。
秋の臨時国会以降、労働組合の取組を広く社会に伝える必要は出てくる。>と綴り、エキタスがリツイートで<連合・組織人員~約690万人/Twitterフォロワー 2025 全労連・組織人員~約80万人/Twitterフォロワー 3552 確かにどちらももっといていいはずですよね。
SNSの活用に更に積極的に取り組んでほしいところです>と書き込んでいた。
https://twitter.com/aequitas1500/status/877860107417042946

HPだってどれだけの方が読んでいるのやら…。

なお、現役時代、HPにはほとんど注目せず、一方的に送られてくる「内部通達・指示文書」等で「対応」していた。

現在はどうだか不知だが、各部局が様々な文書等を加盟組織や地方連合に送りつけるために厖大な量となり、読むだけでもひと苦労、対応はさらに困難であった(苦笑)。

もちろん最も知りたい内容(議論経過等)は公開されず、日本の多くの組織同様トップダウンスタイルが貫かれる。


なお、連合内では役員選考をめぐって混乱が続いている。

直近ではASU-NETでさえも共同通信の報道を掲げたほどだ。

>連合会長の退任論浮上 旧総評と同盟確執で混乱(2017年06月21日 共同通信配信)
http://hatarakikata.net/modules/data/details.php?bid=2046
 民進党最大の支援組織の連合で、10月に任期切れとなる神津里季生会長(61)の退任論が浮上している。「他に適当な人がいるなら譲ってもいい」と周辺に漏らしているためだ。後任は逢見直人事務局長(63)を軸に人選が進む方向。だが1期2年で退いた前例はなく、神津氏続投を望む意見も根強い。旧総評系と旧同盟系の確執も絡み、混乱が続く可能性がある。
 神津氏は15日の記者会見で自身の進退に関し「この件は一切コメントできない」と言及を避けた。会長ポストは、傘下の労組幹部で構成する役員推薦委員会から推挙された候補が10月の定期大会の承認を経て就任する。5月から人選の検討が始まっている中、発言するのは好ましくないというのが表向きの理由だ。
 周辺には「国際労働運動に取り組みたい」と退任後の構想とも受け取れる説明をしている。一方、連合内では、2年前の就任の際、年下の神津氏が逢見氏の支持を得るため「1期限りでの禅譲密約を交わした」(幹部)との臆測もくすぶる。申し合わせの会長定年は65歳。逢見氏は今回が最後のチャンスとなる。
 逢見氏が、連合内で隠然たる影響力を持つ高木剛元会長と同じ旧同盟系のUAゼンセン出身なのも昇格説を後押ししている。繊維や流通などの幅広い業種で構成し、連合最大の組合員数を誇る。
 自治労や日教組に代表される旧総評系は、神津氏続投を求める声が多い。逢見氏の「安倍晋三首相との近さ」を懸念するためだ。事務局長就任前の2015年6月に首相と密会。政府との政策協議の場である「政労会見」が今年4月に事実上復活した立役者とされる。
 役員推薦委は6月中の会長候補一本化を目指していたが、意見集約は難航している。幹部は「神津氏に大きな失点はなかった。続投という選択肢もあり得る」と語った。


だいぶ前にリタイアした身には関係ない事柄であり、コメントは避ける。

連合結成に際して、希望をもった活動家・諸先輩は多かったようだが、今、苦渋の声の方が多数を占める。

民間連合結成から30年、本来はきちんとした功罪検証総括の上に立って議論がされるべきなのかもしれない。

自分も登場しているくせにと批判されるが、「週刊金曜日」の「どうする連合」特集ではまったく不十分だ…と思う。


今日は閉めようがないので連合HP(2017年06月20日)に掲載された神津会長のサンデー毎日エッセイ「第58回 事実の発信力はSNSで?」(暮らしの底上げ)を添付して終わる。

神津さんもSNSをやれば良いのに。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/kurashi/data/no058.pdf


労委命令に実効性を付与しないと不当労働行為は「やり得」

中労委委員が大きく替わり、永らく中心にいたHさんが退任したこともあって参加を躊躇した労委労協命令研究会だったが、レポート役が旧知の元・都労委事務局のSさんということで昨日は参加。

ただ神奈川県労委の労働者委員がほとんど参加しているのに比し、都労委委員が少ないことにやや危惧。

連合の初代政策局長だった中労委・Nさんが労委労協の事務局長になり一緒に始めた研究会だが、最初から参加しているのは講師をお願いしている宮里弁護士と自分と事務局関係者だけで、四半世紀の間に大きく様変わりしてきた。

労委そのものも労組法自体は約70年変っていないが、肝心の労働運動・労働組合が弱体化してしまったため、個別紛争解決システムの側面が強くなっている。

しかし、本来の集団的紛争解決システムとしての機能にこそ労働委員会制度の意味があり、制度改革はどうしても必要だと思う。しかし…


昨日とりあげた命令は今年3月に出された福岡教育大学事件であり、当初命令文を一読した限りでは議論になるほどの問題性はあまり感じなかった(反省!)。

しかし、さすがにレポーターのSさんは「使用者の言論自由と支配介入」「ポストノーティス」「救済方法のやり方」の3点について提起し、活発な議論になった。

中労委命令後、現在は行訴にもちこまれているので、詳細は避け、中労委のHPから「命令概要」だけ添付するにとどめるが、この当該労組が何を求めて労委申立を行ったのか、個人的には悩む事件だった。

525名の教職員の内、申立時100名を組織する組合だが、「大学の労使関係」の異様さばかりが目立つ。

同じく命令研講師をつとめる田端さんが、「かつては教授会による自治が保障されていた大学が、法人改革にともない文部省によって学長に全権限を集約させた結果」だと説明してくれたが、そのせめぎ合いがこの事件の深刻さを招いている。


この命令研では、本来は事件を担当した労働者委員がレポートするが、今回は委員交代で退任したため発言がなかった。

しかし、労委である以上「紛争解決」に主眼をおいて事件進行がなされたはずで、この事件でも和解が打診されたはずだが、行訴にまで至っている。

現行の労委制度では命令を公布しても紛争は解決しない。

したがって担当三者委員と事務局は和解解決に全重点を注ぐ。

とりわけ労使委員は「参与」として当事者とつきあうのだが、そこで委員の質が問われる。

自らの労働運動への経験と信念があってこそ当事者から信頼され、困難な紛争でも解決に至る道筋が見えてくる。

また使用者委員は、経営者の立場から紛争長期化の愚を指摘し、健全な労使関係の必要性を訴える。

しかし、この事件にはその気配が感じられないし、代理人の姿さえ見えなかった特異さがある。


議論の最後に「命令書」の最後に記載されている「付言」が話題になった。

本来は、命令書に反映されるべき重要な指摘が、まるで法律の付帯決議のように記載されていることがよく見受けられる。

この事件でも「(法人が)不当労働行為の認定を真摯に受け止め、その上で労使がより一層意思疎通を図り、相互に協力して労使関係の安定と法人の発展に尽力することを強く希望するものである」と記載してある。

労働委員会とは、また労委命令とは何なのか、考えさせられる事件であった。

現役時代(集団的紛争が主役だった頃)、件数が多く、内容も解決方法も困難な事件は学校と病院だった。

象牙の塔や白い巨塔と揶揄される世界の労使関係は今も凄まじいようだ。

労委制度に実効性を付与しない限り、不当労働行為は「やり得」のままだ。

>福岡教育大学不当労働行為再審査事件 (平成28年(不再)第12号)命令書交付について(中労委 2017.3.23)
http://www.mhlw.go.jp/churoi/houdou/futou/dl/shiryou-29-0323-1.pdf
中央労働委員会第三部会(部会長 三輪 和雄)は,平成29年3月22日,標記事件に関する命令書を 関係当事者に交付しましたので,お知らせします。 命令の概要は次のとおりです。
【命令のポイント】 ~組合のビラ配布活動を信用失墜行為であるなどとする学長の発言等が不当労働行為に当たるとした 事案~ 学長が,全教職員を対象とした説明会の席上,組合のビラ配布活動を信用失墜行為であるなどと発 言し,同発言を公式ウェブサイトに掲載したことは,組合の活動を萎縮させるなど組合の弱体化を図 るものであり,労組法第7条第3号の不当労働行為に該当する。
Ⅰ 当事者 再審査申立人:国立大学法人福岡教育大学(「法人」)(福岡県宗像市) 教職員525名(平成26年12月現在) 再審査被申立人:福岡教育大学教職員組合(「組合」)(福岡県宗像市) 組合員約100名(平成26年12月現在)
Ⅱ 事案の概要
1 本件は,法人が,①A1ら組合員が行ったビラ配布(「本件ビラ配布」)を信用失墜行為であるなどと発言したこと(「本件学長発言」)及び同発言を法人のウェブサイト(「公式ウェブサイト」)に掲載したこと,②A1を大学院教育学研究科長(「研究科長」)に任命しなかったこと,③A2を教育研究評議会評議員(「評議員」)に指名しなかったこと,④A2が主任を務める講座について,学長が自ら教員人事ヒアリングを行わず他の理事に行わせたこと等が不当労働行為に当たるとして救済申立てがあった事件である。
2 初審福岡県労委は,上記①ないし④は不当労働行為に当たると判断し,法人に対し,公式ウェブサイト掲載 文書の一部削除,文書手交及び学内イントラネットへの掲示を命じ,その余の救済申立てを棄却したところ, 法人がこれを不服として再審査を申し立てた。
Ⅲ 命令の概要
1 主文の要旨
本件再審査申立てを棄却する。
2 判断の要旨
⑴ 本件学長発言及び同発言を公式ウェブサイトへ掲載したことは労組法第7条第3号の不当労働行為に該当するか
 本件学長発言で言及されている本件ビラ配布は,執行委員会で機関決定の上,実施されたものであり, 記載内容や表現ぶりにおいても穏当なものというべきで,配布の際も特段の混乱があったともうかがわれな いことなどから,正当な組合活動であるといえる。そして,学長が本件ビラ配布を信用失墜行為であるなどと発言した上,教育学部長と研究科長に今回の事案にどう対応するのか文書で提出するよう命じていることは,本件ビラ配布を行った組合員に対し,何らかの不利益を与える可能性を示唆したものとみることができる。よって,本件学長発言及び同発言を公式ウェブサイトに掲載したことは,組合員の組合活動を萎縮させ 組合の弱体化を図るものであり,労組法第7条第3号の不当労働行為に該当する。
⑵ A1を研究科長に任命しなかったことは労組法第7条第1号及び同条第3号の不当労働行為に該当するか
 法人は,A1を研究科長に任命できない理由として,A1が本件ビラ配布に参加したことを挙げ るが,前記⑴のとおり,本件ビラ配布は正当な組合活動である。そうすると,法人は,A1が正当 な組合活動を行ったことの故をもって,A1を研究科長に任命しなかったものというほかなく,こ れによりA1は,職務上,経済上の不利益を被ったものといえる。よって,法人がA1を研究科長 に任命しなかったことは,労組法第7条第1号の不当労働行為に当たり,また,組合活動を萎縮さ せて組合の弱体化を図るものであるから,同条第3号の不当労働行為にも当たる。
⑶ A2を評議員に指名しなかったことは労組法第7条第1号及び同条第3号の不当労働行為に該当するか
 法人は,A2が法人を被告とする未払賃金請求訴訟(「本件訴訟」)の原告であることを理由にA 2を評議員に指名することを拒んでいるが,本件訴訟は,組合の臨時総会で決定されて組合が全面 的に支援するもので,A2は組合書記長としての立場から原告となったものであり,訴訟の対象が 賃金の減額という基本的な労働条件に関わるものであることも考慮すれば,本件訴訟の提起やその 訴訟活動は正当な組合活動といえ,法人も本件訴訟の提起等が組合活動の一環であると認識してい たことは明らかである。そうすると,法人は,A2が正当な組合活動を行ったことを理由として, A2を評議員に指名しなかったものというほかなく,これは,A2の講座主任としての影響力等の 低下を招く不利益な取扱いといえる。よって,法人がA2を評議員に指名しなかったことは,労組 法第7条第1号の不当労働行為に当たり,また,組合活動を萎縮させて組合の弱体化を図るもので あるから,同条第3号の不当労働行為にも当たる。
⑷ A2が主任を務める講座について,学長がヒアリングを行わず,他の理事に行わせたことは労組法第7条第1号及び同条第3号の不当労働行為に該当するか
 法人は,A2が主任を務める講座の教員人事ヒアリングを学長が行わなかった理由について,A 2が本件訴訟の原告であるためと説明しているが,前記⑶のとおり,本件訴訟は正当な組合活動で あり,本件訴訟の提起等が組合活動の一環であることを法人が認識していたことも明らかである。 そうすると,上記ヒアリングを学長が行わず,他の理事に行わせたのは,A2の正当な組合活動を 理由とするものというほかなく,これはA2の講座主任としての影響力等の低下を招く不利益な取 扱いといえる。よって,上記ヒアリングを学長自身が行わず,他の理事に行わせたことは,労組法 第7条第1号の不当労働行為に当たり,また,組合活動を萎縮させて組合の弱体化を図るものであ るから,同条第3号の不当労働行為にも当たる。
【参考】初審救済申立日 平成26年12月19日(福岡県労委平成26年(不)第10号)/初審命令交付日 平成28年 2月10日/再 審 査 申 立 日 平成28年 2月24日


無効な労使協定が多いのに違法残業は野放し

珍しく原稿を3本抱えて苦吟していたらTVで「36協定」の短いCMが流れて、内容は分からなかったが連合提供だった(と思う)。

どこまで議論し、高額をかけてこんな内容を流したのか…苦笑。

東京ユニオンの7/8Twitterに<連合、「残業代ゼロ」修正要請へ 労基法改正案で | 2017/7/8 - 共同通信 47NEWS https://this.kiji.is/256379483136950276… 連合加盟産別所属の単組ですが、まったく聞いていません。
なぜ最近の連合は、加盟組織を蚊帳の外に置いて大事なことを決めるのでしょうか?>とあった。

「経団連との労使合意事項だがら」と議論を封じておいて…掌返しの思いは確かにある。


なお従来の連合であればTVCMはHPにアップされていたのだが直ぐには見当たらなかった。

36協定の実態は連合のアンケート調査では表現できない凄まじい酷さがあるが、書き始めると止まらないので断念したい。

ただ、労働審判に多い残業代不払い事件でもほとんど焦点にならない。

どんな内容で、誰が従業員代表なのか、申立人は知らない。

従業員だからと労基署に問い合わせても教えてくれない。

ただ、最近は「眼が厳しい」からと残業が減らされ「手取りが減った」との声はよく聞く。

それでも労働組合には向かわない…。


ここまで長時間労働に焦点があたるきっかけになった電通過労自死だが、高橋まつりさんのお母さんは、電通上司の不起訴に「納得できない」との声をあげたという。

>東京地検が労働基準法違反罪で同社を略式起訴したことを受け、違法残業で過労死した高橋まつりさん母、幸美さんは7日、「刑事処分を受けることは、至極当然であり、改めて一刻も早く電通の社風と労務管理の改善を行うように求めます」とコメントした。弁護士を通じて、報道機関にコメントを送付した。
 高橋さんは、書類送検されたまつりさんの上司の男性幹部が不起訴処分(起訴猶予)とされたことについて、「この上司が労働基準法違反の指示をしていたことは明確であり、刑事処分が妥当であると考えていたので、検察官が上司個人を不起訴処分としたことには納得できません」とした。
 その上で、「入社してわずか半年の新入社員に対して、正社員に登用した月から連日の深夜労働や徹夜勤務、休日出勤をさせたことは絶対に許せない、悪質な行為であり、上司個人が罪に問われないことは、誠にやりきれない思いです」と訴えた。


この件に関して、電通労組や関連産別労組などのコメントが見えないことが気に掛かる。

自死を招いた責任は会社関係者に加え労働運動側にもある。

そして今も同種の事件は続発し、労働組合は本来の役割を果たしきれていない。

上記報道と併せて注目されたのが、以下のニュースだった。

さて、電通に支配されている民放は流しただろうか。

とにかく、ここでも片方の当事者である労働組合は登場しない。

>電通 月50時間までの残業認めた労使協定は無効(NHK 7月7日 23時18分)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170707/k10011049411000.html
 大手広告会社、電通をめぐる違法残業事件で、月50時間までの残業を認めていた組合側との労使協定が実際には条件を満たしておらず、無効な状態だったことが東京地方検察庁の調べでわかりました。
 電通をめぐっては、おととし、新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が過労のため自殺し、東京地方検察庁は高橋さんなど社員4人に違法な長時間労働をさせていたとして、5日、法人としての電通を労働基準法違反の罪で略式起訴しました。
 電通では、月50時間までの残業を認める労使協定を組合側と結んでいましたが、東京地検によりますと、本社や一部の支社ではおととしの時点で、組合員の数が労使協定を結ぶために必要な社員全体の過半数を下回っていたということです。
 このため、協定は無効で、実際には社員に残業をさせることができない状態でしたが、東京地検は、経営側と組合側、双方の認識不足で故意によるものではないとして、協定が結ばれていることを前提に違法な残業時間を認定したということです。
◆電通「労使協定結び直し現在は是正」
 電通は「正社員の過半数は労働組合に加入していたものの、有期雇用の社員が増加したため、全体では条件を満たしていなかった。東京地検からの指摘を受け、労使協定を結び直し、現在は是正されている」としています。
 また、会社が略式起訴されたことについては、「厳粛に受け止め、引き続き労働環境の改善と長時間労働の撲滅に向け、全力で取り組んでまいりたい」とコメントしています。


この件に関してはSNSでも声が飛び交った。

エキタスが7/7にリツイートしたつしまようへいさんのTwitterを順不同で無断紹介。感謝!


●電通労組が過半数組合ではなかった件。電通が仮に、裁量労働制の労使協定を締結していたとして、それが過半数組合ではなくて手続き違反ということになれば、不払い分の残業代請求ということにもなるかも。
○さらに正社員 1000 人未満の中堅・中小企業では、労働組合があってもその約 3 割は過半数組合となっていない。「中堅・中小企業で過半数組合に属している労働組合員が中堅・中小企業の全雇用労働者に占める割合は 10.1% に過ぎない」http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2013/01/pdf/087-101.pdf…
●過半数組合は減少している。少し前だけど、過半数組合は1983 年88.1%→08 年 80.3%に減少。過半数組合に属している労働組合員が全雇用労働者に占める割合は 14.9% に過ぎないという指摘。
参照元→http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2013/01/pdf/087-101.pdf…
○ちなみに、36協定の労使協定の締結当事者で、従業員代表が36協定の締結当事者になっている割合は6割だそう。過半数組合が36協定を締結している割合は、11%しかないそうです。
←参議院厚生労働委員会2017/3/22石橋みちひろ議員の質問から
●電通の労働組合は、正社員はユニオンショップで、契約社員は加入資格がないという規約になっていたんだろうか。それは、わかりませんが、もし、いまだにそのような規定がある組合はすぐにでも見直すべきですね。「代表性」が問われます。
○「電通労組は正社員の過半数ではあったものの、有期雇用社員の増加により、過半数を切っていました」という件。ありそうな話で、労働組合の代表制が問われる大事な問題。連合がいま「36協定キャンペーン」をやっているけど、もちろん組合員化とセットで行われるもの。
●電通労組が過半数組合ではなかった件。過半数組合もしくは従業員過半数代表の法的な役割ってこんなにたくさんあるんですよ。これらの中で締結しているものがあれば、それも違反の懸念がありますね。
参照元http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2013/01/pdf/087-101.pdf#search=%27%E5%91%89%E5%AD%A6%E6%AE%8A+%E5%8A%B4%E4%BD%BF%E9%96%A2%E4%BF%82%E8%AB…


濱口さんが素早くアップされているので、これ以上は止める。

指摘されているように「非正規労働者の組織化」は36協定維持のためにあり、手法はほとんどユニオンショップ協定の拡張で行われた。

しかし、実態は惨憺たるものでしかない。

再度、従業員代表制の問題が浮上しているが、見直すべきはユニオンショップそのものかもしれない。

ただ、そんな議論ができるだろうか…?

>過半数組合の証明(hamachanブログ・EU労働法政策雑記帳 2017.7.8)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/post-3768.html


戦争絶対反対と労組擁護を表明する世界唯一の元首

暑いとさすがに集中できず、PCに向かえない。

政治家やそれに屈する官僚の質の酷さにも呆れる。

かつては尊敬できる指導者が現存していたが、今はほとんどいない中で世界中から支持される元首が一人だけいる。

フランシスコ・ローマ法王だ。

連合関連組織の中では出色の報道を続けている国際労働財団(JILAF)メールマガジン・No.463 (2017/7/10)が、「ローマ法王が労働組合を称賛、若者への雇用貢献に期待」との記事を掲げた。

実際に労働現場でどのような影響を与えるのか不知であり、日本で起きたカトリック関係の労使紛争では苦い経験はあるが、素晴らしい内容なので、そのまま添付する。 

>フランシス・ローマ法王はイタリーの労働組合と会見し、「産業界が繁栄期を迎えているのに、若者が就職する尊厳と社会貢献の機会を奪っていることは愚かであり、近視眼的だ」と述べて、若年層への雇用を増やす新たな社会契約の必要性を訴えつつ、労働組合は社会的に予言的側面を持つとして賞賛した。現在イタリーの若者の失業率は40%に達する。
 フランシス法王は長年にわたり労働組合を擁護しつつ、今日の資本主義的グローバル社会が貧困を放置しているとして非難してきた。法王はまた贅沢な年金生活者、そして生活出来ない年金生活の存在を共に許容できないと非難した。
https://webmail.sso.biglobe.ne.jp/h/search?si=2&so=0&sc=723091&st=message&id=78049&action=view


そのTwitterのフォロワーは2000万人といわれ、他の宗教関係者にも絶大な影響を与えているという。

今日は猛暑の中外出せざるをえないので、体力温存し、いくつかその言葉を刻んで終わる。

感動させるエピソードは限りなく、映画にもなっているが、日本の指導者との比較で虚しくなるのでこの程度に止める。

労働組合と教会はまったく異なる組織だが、学ぶべき点は多々ある。

>ローマ法王フランシスコが警告「ポピュリズムはヒトラーを生む」トランプ大統領の動き注視(The Huffington Post 2017年01月24日 )
http://www.huffingtonpost.jp/2017/01/23/pope-francis-trump_n_14350416.html
 ローマ法王フランシスコは判断を急がない。
 ローマ法王フランシスコは1月22日、スペインの新聞「エル・パイス」のインタビューで、アメリカのドナルド・トランプ大統領について「注視しないといけない」と述べ、「早まった判断を下さないよう、辛抱しなければならない」と先入観を持たないことを強調した。
 「彼がどのように行動し、何をするのかわかってくるでしょう。それからなら意見を言えます。しかし、何か起こりそうだからと先に恐れたり喜んだりするのは、実に愚かなことです。まるで災難を告げる予言者のようなものです」と、法王フランシスコは言った。
 NBCニュースによると、法王フランシスコはヒトラーの権力掌握を例に挙げ、ポピュリズムの台頭に警告を発した。
 「危機になると人は判断力を欠いてしまう。それは私にとって不変の教訓です」と、法王フランシスコは言った。「だから、私はいつも呼びかけようと試みます。あなたたちの間で話しなさい、お互いに話し合いなさい、と。しかし、1933年のドイツのケースが典型的な例です。危機に陥った民族が自らのアイデンティティーを求めるなか、カリスマ的な指導者が現れ、彼らのアイデンティティを取り戻すと約束しながら、歪められたアイデンティティを与えるのです。そして何が起こったかは、みなさんご存じでしょう」
 法王フランシスコは20日、トランプ大統領の就任式当日に公電を送り、新大統領の決断が「豊かな精神と倫理を尊ぶ価値観」に導かれるように促した。

>ローマ教皇フランシスコの率直すぎる10の発言 バチカン改革に挑む初の南米出身の教皇は臆せず意見を表明してきた(2015.08.03)
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/073100206/
 ローマ教皇フランシスコは、世界の人々に向けてさまざまな手段を遣って発信している。たとえば、2000万人のフォロワーがいる自身のツイッターアカウント@Pontifex。もちろん講話や説教、声明もそうだ。さらに最近では、「回勅」(かいちょく)と呼ばれる教皇からの公文書簡の中で気候変動に触れたことがニュースにもなった。ほかにも、結婚・離婚、貧困、同性愛、教会での女性の役割といった重要な問題について、教皇は自身の意見を表明している。(参考記事:「新ローマ教皇、初の中南米出身者」) 
 2013年に教皇に選出されてからというもの、教皇の人気は衰えず、巡礼者だけでなく物見高い人々も教皇に会おうとバチカン市国に詰めかける。(参考記事:「教皇の新居、カサ・サンタマルタとは?」) 
 教皇はバチカンのサンピエトロ広場で、押しかけた群集と謁見し、説教をし、祈りを捧げ、祝福を与える。そして、時に触れ合ったりしているのだ。下の写真は、教皇の目を引こうとする人々の姿を撮ったもの。だが、実際に教皇と目が合うと、たいていの人はどうしていいかわからなくなってしまうようだ。  
 そんな教皇フランシスコの10の発言を、デイブ・ヨダーの写真とともにお届けする。 
◆神の名のもとに憎しみをいだいてはなりません! 神の名のもとに戦争をしてはなりません! 
(教皇フランシスコ、2014年10月8日、バチカン市国、サンピエトロ広場での講話) 
◆教会における女性は、司教や司祭よりも重要な存在です。 
(教皇フランシスコ、2013年6月28日、イタリア、ローマへの機中での取材) 
◆一部の人は、こういう表現を使うのを許していただきたいが、よきカトリック教徒であるためにはウサギのようになる必要があると考えています――でも、それは違います。 
(教皇フランシスコ、2015年1月19日、イタリア、ローマへの機中での取材) 
◆今日の教会に必要なのは、傷を癒やし、信仰心を育む力だというのは明らかだと思います。(中略)教会は野戦病院のようなものだと考えています。 
(教皇フランシスコ、2013年9月30日、米国誌『アメリカ』の取材) 
◆私は神を信じていますが、カトリックの神ではありません。なぜなら、カトリックの神などいないからです。おられるのは神だけで、私が信じるのはイエス・キリスト、つまり、人間の姿を借りて、この世に現れた神です。 
(教皇フランシスコ、2013年10月1日、イタリア紙『ラ・レプッブリカ』の取材) 
◆人は利益や消費の幻想の犠牲に、つまり『使い捨て文化』の犠牲になっています。コンピューターが壊れたら悲劇ですが、多くの人の貧困や欠乏や窮状は正常化するでしょう。 
(教皇フランシスコ、2013年6月5日、バチカン市国、サンピエトロ広場での一般謁見) 
◆怒りにまかせて、皿を投げつけるようなことがあっても、忘れないでください。その怒りを翌日まで持ち越してはなりません! 何があってもぜったいに! 
(教皇フランシスコ、2014年2月14日、バチカン市国、サンピエトロ広場での講話) 
◆心の中に、亡くなられたおじいさんや、おばあさんとの思い出がありますか? 彼らは、家族の知恵のようなものであり、まさに人類の知恵なのです。 
(教皇フランシスコ、2013年10月26日、バチカン市国、サンピエトロ広場での講話) 
◆真の愛は、愛すると同時に愛されることです。愛を受け取ることは、愛を与えることより難しいものです。 
(教皇フランシスコ、2015年1月18日、フィリピン、マニラでの講話) 
◆扉を開いて歓迎し、受け入れるばかりの教会ではなく、新たな道を見いだす教会にもなろうではありませんか。(中略)信仰を捨てた人や信仰に関心のない人たちのために。 
(教皇フランシスコ、2013年9月30日、米国誌『アメリカ』の取材) 

>ローマ法王フランシスコ「戦争は全ての権利を否定する」国連で演説(全文)(The Huffington Post : 2015年09月30日) 
http://www.huffingtonpost.jp/2015/09/30/roman-pope_n_8218254.html
 アメリカを訪問していたローマ法王フランシスコは9月25日、国連総会で演説した。法王は環境問題や紛争解決について、国連の70年間の取り組みに一定の評価を与えつつ、戦争について「全ての権利を否定する」として、警告を与えた。以下、演説全文を掲載する。
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 ご親切なお言葉、ありがとうございます。繰返しになりますが、名誉ある伝統に従い、国連事務総長はこの特別な国際会議の演説に私ローマ法王をお招きくださいました。私自身、そして全てのカトリックコミュニティとして、潘基文氏に心からの感謝を申し上げたいと思います。
 現在の国家元首と首班はもちろん、大使、外交官、そして彼らに同行する政府官僚や技官、国連総会の70周年に携わっている国連職員、国連ファミリーの様々なプログラムや機関の職員、そして何らかの方法で本会議に参加している人々にもご挨拶申し上げます。また、このホールにいる全国民にもご挨拶申し上げます。人類に貢献する努力をしている皆様それぞれに感謝申し上げます。
 ローマ法王が国連を訪問するのは今回で5回目です。私は1965年に訪れたパウロ6世、1979年と1995年に訪れたヨハネパウロ2世、そして2008年に訪れた直近の前任者であり現在のベネディクト16世の後を継いで参りました。
 彼らの全員が国連に対し、歴史的に適切な司法および政治的対応をする組織として敬意を表しています。特に距離や国境を問わず、行使をしただけで全ての制限に打ち勝つ技術への対応についてです。技術による権力がある限り、国家主義者や偽りのユニーバーサリストのイデオロギーを持つ人は、悲惨な残虐行為を犯すことがあります。カトリック教会は、国連と共にいることの重要性と、国連活動に役立つことへの希望を再確認し、私は前任者たちが表した感謝を繰返し述べることしかできません。
 国連は70周年を迎えています。この歴史は、非常に速いペースで移りゆく時代において、共有の重要な功績のひとつに挙げられます。国際法の法典化と発展、人権に関する国際的基準の制定、国際人道法の発展、数々の戦いの解消、平和維持や和平の活動、そして各分野における国際活動や努力のその他多くの功績があります。
これら全ての功績は、無制御の野心や利己的な集合体が引き起こした無秩序の暗闇を照らす光です。たしかに多くの重大な問題がまだ解決されていませんが、国際レベルの仲裁がなければ、人類による無制御な行動から脱却できなかったことは確かです。政治的、法的そして技術的な進歩のそれぞれが、人類友愛の理想を叶えるための道であり、実現の道です。以上のような理由から、忠誠心および自己犠牲心から、過去70年に渡って人類に恩恵をもたらしてきた全ての人々に敬意を表します。特に、人々の平和に人生を捧げた人々を思い起こします。たとえばダグ・ハマーショルドにはじまり、人道的任務や平和活動で命を落とした多くの国連職員たちが挙げられます。
 こうした功績を越えるには、過去70年の経験から、全ての国を認め合うという最終目標を達成するべく時の流れに応じた改革と適応が例外なく必要であり、意志決定過程で全ての国が誠実かつ平等な影響力を持つことが必要であることがはっきりしました。たとえば安全保障理事会、金融機関、そして経済危機に対応するために創設されたグループやメカニズムなど、有効執行能力を持つ機関には特にさらなる平等が求められます。そうなることで、特に発展途上国が心配する、全ての乱用や高利貸しを抑制することができます。国際金融機関は国家の持続可能な発展のために配慮し、抑圧的な融資がないようにしなければならず、更なる貧困、疎外、依存を生じさせるメカニズムがないようにしなければなりません。
 国際連合憲章の前文および第一章に記されている原則によると、国連の仕事は実現にもとづく法の支配の発展と促進をすることであり、普遍的な友愛の理想を達成するには正義が基本条件となります。権力の制限は法の概念自体に潜在的にある考えです。人に奉仕するということは、標準的な正義の定義を引用するならば、人間個人あるいはグループは絶対的存在ではなく、個人や社会的グループの権利を考慮しなければならないことを意味します。
 権力を政治的、経済的、防衛関連、技術的に分割し、権利や利権を統制する法制度を確立することは、権力を抑制する具体的なやりかたです。しかし、現在の世の中には多くの間違った権利があり、同時に広い範囲に及ぶ、不安定な活動分野があるため、権力の犠牲者がひどく影響を受けています。たとえば、自然環境や社会から疎外されている多くの階級の人が挙げられます。これらは密接につながっており、支配的な政治および経済関係によりますます不安定になっています。そのため、環境を保護し疎外をなくすことで、彼らの権利を強く認めていく必要があります。
 まずはじめに、真実の環境権は2つの理由から存在することを述べる必要があります。
 第一の理由は、我々人間は環境の一部だからです。私たちは環境と共に生活し、人間活動が認識し敬意を払わなければならない倫理的制限が環境には必要です。人間とは"唯一無二であり物理学や生物学の領域を越える素晴らしい贈り物でありますが、同時に領域の一部でもあります。人間は物理的、化学的、そして生物学的要素によって形作られた体を持ち、生態学的環境が良い状態のときしか生き残り、進化することができません。環境に何か危害が加えられることは、人類に危害が加えられるのと同じです。
 2つ目の理由は、どんな生き物もその存在、生活、美しさ、そしてその他生き物との相互依存において実在価値があるためです。我々キリスト教徒に加えて他の一神教徒は、宇宙は神の愛ある決断の産物であると信じています。神は人間に敬意を表し、人間同士そして神への賛美のために環境を利用することを許可しましたが、環境の乱用、ましてや環境を破壊することは認めていません。全ての宗教にとって、環境は基本的産物です。
 環境の悪用や破壊は残酷な疎外過程も伴います。実際に、利己的かつ限りない権力や物の豊かさを熱望する気持ちが、利用可能な自然資源の乱用と、障害のある、または情報や専門知識が不足したている、あるいは重要な政治活動ができない、弱者や身体障害者の疎外の両方につながります。経済的および社会的な疎外は人類友愛の完全な否定であり、人権や環境に対する重罪です。最も貧しい人たちはこうした罪により苦しめられている人たちであり、それには3つの大きな理由があります。その理由は、彼らは社会から捨てられ、廃棄されたもので生活することを強制され、環境乱用の不当に苦しめられているためです。彼らは今日では広い範囲で多く見られ、ひそかに拡大している"廃棄物の文化"の一部になっています。
 この疎外や不平等という驚くべき現実と、その影響により、私は、全てのキリスト教徒やその他多くの方と力を合わせ、私の重大な責任を考えて、緊急かつ有効な解決方法を模索している全ての人と共に意見を述べることにしました。本日発表される世界サミットの持続可能な発展に向けた2030年アジェンダの採択は重要な希望の兆しです。私は国連気候変動パリ会議でも基本的かつ有効な合意がなされることを確信しています。厳粛な誓約は解決に向けた必要なステップではありますが、十分ではありません。
 以前にも述べた標準的な正義の定義にある通り、正義は必要要素のひとつであり、不変かつ永久の志です。私たちは全ての政府首脳陣に有効的、実際的、そして不変の志を持ち、具体的なステップを掲げ、自然環境を保護および発展させる早急な対策を取り、悪い結果をもたらす社会的かつ経済的疎外現象にできる限り早く終わりを告げてもらうことを望みます。悪い結果とはたとえば、人身売買、人間の臓器や組織の売買、性的搾取、売春を含んだ奴隷労働、薬物や武器の輸出、テロリズムや国際組織の犯罪などが挙げられます。こうしたことが現状多くあり、罪なき生活に被害を与え、良心を和らげる唯名論に分類されるには私たちは全ての誘惑を避ける必要があります。私たちはこうした全ての罰に対抗するため、自分達の法令を確実に有効にする必要があります。
 問題の数や複雑さを検証するため、私たちは技術的手段を有することが求められます。しかしそこには2つのリスクがあります。たくさんのいい提案を作成した官僚的決まりごとに満足(ゴール、目標、統計指標)したり、ひとつの理論上かつ先験的解決方法が全ての課題に答えをもたらしてくれると考える可能性があるからです。忘れてはならないのは、政治的かつ経済的活動は、万全の活動であると理解され、正義の永久概念に導かれ、絶えず我々の計画やプログラムの他に、多くの人がもがき苦しみながらひどい貧困の中で生活を強いられ、権利を全て失った実在の人々を相手にしていることを意識しない限り有効ではない、ということです。
 こうした実在する極貧状態の人たちを助けるためには、彼らの運命の尊厳を認める必要があります。必要不可欠な人間発達や人間の尊厳は強要はできません。これらは創り上げる必要があり、各個人、家族、その他宗派、そしてたとえば友人、コミュニティー、街そして学校、ビジネスや組合、州、国家など人間の社会的生活が営まれるあらゆる分野の良き関係性の中で認められることが必要です。この前提条件には、女の子も含め(特定の場所は除き)教育を受ける権利が必要です。教育権利により、一番に子供の教育に関する家族の主要な権利を尊重し強化するができ、同様に子供達の教育を支援し家族をサポートをする教会および社会グループの権利が認められます。これらの教育の考え方は2030年アジェンダの基礎となっており、環境の再生についても同様です。
 同時に、首脳陣はあらゆる手立てを尽くし、全ての人が尊厳を持って生きるための最低限の精神的かつ物的手段を持ち、家族を支援することを確実にする必要があります。これは社会的発展のためには一番大事なことです。実際に絶対必要な最小限のことには3つのことがあります。宿泊場所、労働そして土地です。そして精神面にはひとつ、精神の自由があります。精神の自由には信教の自由、教育の権利とその他の平等権が含まれます。
 シンプルで最高の施策を実行すれば、効果的に、より実際的にそして素早く、良い影響を及ぼすでしょう。具体的には、住宅供給、尊厳があり、適切な報酬を受けることのできる労働の提供、十分な食品飲料水の供給、信教の自由そしてさらに一般的には宗教の自由と教育などが挙げられます。こうした人間発達に必要不可欠な共通の基盤は、生きる権利、そしてさらに一般的に言われているのが人間存続の権利です。生態学的危機と生物多様性の大規模破壊は人類の存続に大きな脅威となります。富と権力の野心による無責任な世界経済の失政によってもたらされたひどい結果は、直ちに人間に影響を及ぼします。
「人間は自由なだけではなく、自分のために自由をつくります。人間は自分自身を創り上げません。人間はは精神であり自然でもあります」(ベネディクト16世 ドイツ連邦議会の演説にて、2011年9月22 日)。
「創造は歩み寄りであり"最終的な意見としては…創造の誤使用は、私たちが自分達の上にある存在に気付かず、私たち以外の存在が見えなくなったときにはじまります」(Iボルツァーノ ブレッサノネの聖職者教区の演説にて 2008年8月6日)。
 その結果、環境保護、そして疎外に抵抗するためには、人間性の道徳法を認めることが必要であり、人生の全ての段階や側面への絶対的な尊厳が必要です。なお、この道徳法には男性と女性の本質的な違いが述べられています。
 特定の明白な自然倫理制限の認識がなければ、また必要不可欠な人間発達の要件の迅速な実行がなされなければ、「戦争の惨害から将来の世代を救済」し「社会進歩と生活基準を向上する」という理想は、達成できないか、さらに悪い状態となます。そしてあらゆる乱用や破壊の言い訳をすることになり、あるいは人々にとって無縁の特異な基準やライフスタイルを押し付けることでイデオロギーの植民地化をし、最終的には責任を負えない状況に陥ります。
 戦争は全ての権利を否定し環境を無残に破壊します。全ての人間が進歩していくには、国家や人間同士の戦争を避けるため、たゆまぬ努力をする必要があります。
この目標を達成するためには、国際連合憲章の章でも提示されている通り、真の基本的な法規定で構成されてる協議された法の支配を確実にし、交渉、仲裁や調停を精力的に行なうことが必要です。国連が創設されてから70年の経験の中でも、特に2001年以降の15年での経験は、国際的規範の全ての適用の有効性と、執行がなかったことによる無効性の両方を明らかにしました。
 国際連合憲章が、偽りの意図を覆い隠すことなく正義の義務的基準点として、尊敬され、透明性と誠実性を持って、下心なしで適用されたときに、平和的結果が得られるでしょう。他方で、この規範が単純に好都合な道具として考えられ、そうでない場合は回避されてしまうと、真のパンドラの箱が開けられ、管理不可能な要因を引き起こし、無防備な人、文化的環境、そして生物学的環境にもひどく被害を与えることになります。
 国際連合憲章の前文と第一章には国際司法の枠組みが記述されています。その内容は平和、論争の平和的解決、そして国家間の友好的関係の発展です。こうした声明に真っ向から対立し、実際認められていないのは、たとえば核兵器などの大量破壊兵器の武器拡散です。倫理と、相互破壊の(そして場合によっては全人類を滅亡させる)脅威にもとづく法律は自己矛盾しており、国連の全体的枠組みを傷つけ、最後には"恐怖と破壊の国家"となります。拡散防止条約の条文と精神を全面的に取り入れ、早急に核兵器のない世界にすることが必要です。最近アジアと中東地域で結ばれた拡散防止に関する合意は、政治で友好を築くことができるという、誠意ある変わらぬルールを証明するものです。この合意が永遠に続き、効果があることを望みます。そして関係する全ての者同士の協力により望まれる成果が生まれることを期待します。
 国際社会の中で協調のない、軍事介入、政治的介入のもたらす悪影響です。中東、北アフリカやその他アフリカの国々全体の痛ましい状況に関して、私は繰返し訴えてきたことを再確認する必要があります。これらの地域では、憎しみと愚行に巻き込まれることを望んでいないキリスト教徒に加え、他の文化あるいは民族グループ、そして大宗教の信者たちが、彼らの崇拝場所、文化的かつ宗教的遺産、家や財産が破壊されるのを強制的に見させられています。
 そして、こうした状況から逃れるか、あるいは物や平和への愛着のために罰を受けたり、奴隷化されることを選択する状況に直面しています。こうした現実は、国際間の情勢を指揮することを任されている人の良心を刺激するでしょう。宗教的または文化的迫害だけではなく、ウクライナ、シリア、イラク、南スーダンやアフリカ大湖沼地域などの衝突の全ての状況で、人間は党利党略より上に立っていますが、党利党略が正当化されることがあります。戦争や衝突では個人、私たちの兄弟姉妹、男性女性、若者と高齢者、男の子と女の子が、泣き、苦しみ、命を落としています。私たちの対応がただ問題、戦略、意見の相違の目録を作っているだけでは、人は簡単に捨てられてしまいます。
 2014年8月9日に国連事務総長に書いたレターにあるとおり、「人間の尊厳の最も基本的な認識は、国際法の規範やメカニズムを通して、強制的に国際社会が民族や宗教マイノリティに対するさらなる組織的暴力を止め、防止させるためにできること全てをするようにし」罪のない人々を保護することです。
 また、必ずしも公になっているとは限りませんが、何百万人もの人々を殺している別の戦いについて言及します。麻薬取引です。この戦争は当たり前に思われており、不必要な争いを起こしています。違法薬物の取引には、本質的に人、マネーロンダリング、武器貿易、児童搾取やその他汚職での密売が伴います。汚職は様々な社会的、政治的、軍事的、芸術的そして宗教的な生活の様々なレベルにはびこり、多くの場合は法令の信頼性を脅かす構造を生じさせています。
 私はこのスピーチを前任の法王たちの国連訪問の話からはじめました。パウロ6世の演説の最後の言葉に続くものとして、私の言葉がとりわけ心に残ることを望みます。パウロ6世の演説はほぼ15年ほど前になりますが、未だ、古びぬ言葉として残っています。「私たちの共通起源、歴史、共通の運命を振り返るため、休止し、回想、熟考、そして祈祷することが絶対的に必要な時がきました。今日ほど人間の道徳的良心を懇願する必要があった時はありません… 危険は進歩もしくは科学から訪れるものではありません。もし進歩や科学が上手く使用されていれば、人類に絶えずつきまとう数々の重要な問題を解決することができます」(1965年10月4日国連演説にて)。


この「残業代ゼロ法案」修正案は怪しくおかしい…

内部の関係者でも「真実」が分からない<「残業代ゼロ」法案修正へ>の動き。

メディアもバラバラで共同や東京新聞は<年104日以上の休日確保・義務づけ>を見出しにし、「政府が修正」のトーンだが、実態は朝日が報じているように、連合内部の<反対→修正>がメインとなっている。

もちろんそこに政権とのパイプをもっているのが誰なのかとの問題も加わり、批判の噴出もあって昨日は異例の「中執懇談会」(?)の30分だけガス抜き開催があったともいう。朝日の澤路さんが昨日のTwitterで<やっと弊紙にも出たので・・・。しかし、神津会長が言っていた「労基法70年の歴史を考えると意義がある」って、こういうことだったのか。「残業代ゼロ法案」連合容認へ 方針転換、組織に反発も:朝日新聞デジタル>と書いたが、もっと皮肉を効かして欲しい(苦笑)。

>「残業代ゼロ法案」連合容認へ 方針転換、組織に反発も(朝日新聞 2017年7月11日11時55分)
http://digital.asahi.com/articles/ASK7C33XJK7CULFA004.html
 連合は、専門職で年収の高い人を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」について、政府に修正を求める方針を固めた。近く神津里季生会長が安倍晋三首相と会談し、要請が認められれば同制度の導入を容認する構えだ。ただ、こうした執行部の方針に連合の組織内で強い反発が出ている。
 政府は同制度の導入を盛り込んだ労働基準法改正案を国会に提出済みだ。3月にまとまった「働き方改革実行計画」は、改正案の早期成立を目指すと明記。政府は今秋の臨時国会で審議する予定だ。
 改正案は、為替ディーラーなど年収が1075万円以上の専門職を対象に、年104日以上の休日取得▽労働時間の上限設定▽終業から始業まで一定の休息を確保する「勤務間インターバル制度」の導入――から何らかの対策を講じることを条件に、残業や深夜・休日労働をしても割増賃金が一切払われなくなるという内容だ。
 野党は「残業代ゼロ法案」などと批判しており、2015年4月に国会に提出されてから審議はされていない。連合も「長時間労働を助長する」などとして法案の取り下げを求めてきたが、これまでの主張を事実上転換する。
 連合は、同制度の健康確保措置を手厚くするよう政府に要請する。具体的には、年104日以上の休日取得を企業に義務づけるとともに、労働時間の上限設定▽勤務間インターバル制度▽2週間連続の休日取得▽心身の状況に応じて臨時の健康診断の実施――などから複数の対策の実施を求める。
 こうした方針は今月8日に、連合の事務局から傘下の主要産別の幹部に伝えられた。突然の方針転換に、組織内から異論が噴出している。主要産別の幹部は「ずっと反対してきたのに、組織内の議論を経ずに突然方針を変えますと言われても困る。組合員は納得してくれない」と戸惑いを隠さない。


ちなみに共同・東京の報道は以下のトーンであり、もっと呆れた「脱時間給」の日経も念のため添付しておく。

連合内の通例では「真実」は内部的には明らかにならず、民進党サイドから遅れて聞こえてくるのを待つしか無い。

かつては自分もそうだったが内部で「真実」を見極める努力をするスタッフがいて必要な諸対応を準備したものだが、タテ割と同床異夢が一層進み、見えなくなっている。

これが実は最も怖ろしい。

連合が用意した「修正案」なるものをいつ誰がどのように起案したのか、一部には「すべて予定通り」との噂も流れていて…やはり知っておきたい…と思う。

もちろんここでは書けないが。

>年104日の休日を義務付け 「残業代ゼロ」法案修正へ(東京新聞 2017年7月11日 夕刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201707/CK2017071102000264.html
 政府は、金融ディーラーなど高収入の専門職を労働時間規制や残業代の支払い対象から外す「残業代ゼロ」制度(高度プロフェッショナル制度)の創設を盛り込んだ労働基準法改正案を修正する方針を固めた。政府関係者が11日、明らかにした。年間104日以上の休日確保を企業に義務付ける内容とする。安倍晋三首相は週内にも連合の神津里季生会長と会談。改正案の見直し要請を受け、修正に踏み切る見通し。
 労基法改正案は既に国会に提出済み。野党は「残業代ゼロ法案」と批判を強めており、先月の通常国会閉幕に伴い、四度目の審議先送りとなっていた。政府は、連合の懸念に配慮する姿勢を示し、世論の批判をかわす狙いがあるとみられる。
 安倍政権は、働き方改革を加速させるため、残業の上限規制や非正規労働者の処遇改善のための同一労働同一賃金導入などを含め、秋の臨時国会での成立を目指す考えだ。
 民進党など野党は、東京都議選で自民党が惨敗したことを受け攻勢を強めている。修正に伴って改正案に賛成するかは見通せない。
 現在提出中の労基法改正案は、高度プロフェッショナル制度創設のほか、裁量労働制の対象業務の拡大が盛り込まれている。修正では、年間の休日確保だけでなく、退社から出社までに一定の時間を空ける「勤務間インターバル」の導入や、労働時間の上限設定などの措置を労使が選択する仕組みもつくる。裁量労働制の拡大では一般的な営業職は対象とならないことを明確化する。

>「脱時間給」法案を修正 連合と調整、制度化へ前進 (日本経済新聞 2017/7/11 1:24)
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO18701850R10C17A7MM8000/
 政府は労働時間でなく成果に基づき賃金を払う「脱時間給」制度(ホワイトカラー・エグゼンプション)について、連合の提案をもとに現行案を修正する。年104日以上の休日確保を企業に義務付け、労働時間の上限設定や連続休暇の取得を労使で決める仕組みとする。現行案は休日確保が不十分とされ、国会の審議が膠着。政府は秋の臨時国会で残業時間の上限規制などを含む働き方改革関連法案を審議する予定で、脱時間給を盛る労働基準法改正案の成立もめざす。
 政府は2015年4月、脱時間給の導入案を盛った労基法改正案を国会に提出。コンサルタントらに柔軟な働き方を促し、成果が出れば1日2時間勤務を認めたり、逆に繁忙期に深夜作業できたりする制度の実現を検討してきた。働き手の裁量を増やし、企業の生産性を高める狙いだ。
 だが、野党が「長時間労働を助長する」と一斉に反発。政府・与党も法案の棚ざらしで対立を回避してきた。ここへきて働き方改革の機運が高まり、政府は秋の臨時国会で働き方改革関連法案とともに脱時間給も導入へ前進させることにした。
 連合も政府の姿勢を踏まえ、条件付きで容認する。現行のまま法案が成立する事態を避け「連合にとって受け入れ可能な修正を求める」(幹部)。神津里季生会長が近く安倍晋三首相と会談して修正案を申し入れる。
 政府と連合は働き手の健康管理の強化で一致する見込みだ。労使に休日取得を徹底させ、年104日以上の休日確保を企業に義務付ける。
 労使が複数のメニューから休みやすい体制を選べる仕組みも作る。「(退社から出社までに休息を設ける)勤務間インターバル」「労働時間の上限設定」「2週間連続の休暇の確保」「臨時の健康診断の実施」などを選択項目とする方向だ。
 現在の労基法改正案では「休日確保」「インターバル」「労働時間の上限設定」の中から何らかの対策を講じればよいが、これでは休日なしで働き続ける恐れがあるとの指摘が出ていた。
 労基法改正案に盛る「裁量労働制」の拡大では、連合の求めに応じ、一般的な営業職を明確に対象外と位置づける。裁量労働は仕事の配分を自分で決める点で脱時間給に似るが、労働時間で賃金水準が決まる。裁量労働での働き過ぎも防ぐ。
 政府は連合の修正案受け入れで、民進党の賛同を引き出したい考え。ただ、民進党は自民党が惨敗した都議選後、政権との対決姿勢を強めている。秋の臨時国会で法案審議が円滑に進むかどうか見通せない面もある。
 ▼脱時間給 労働時間でなく、仕事の成果に応じて賃金を決める仕組み。一定の年収があり、高度な能力を持つ人に自由な働き方を認める狙いがある。対象として想定するのは、年収1075万円以上の金融ディーラー、コンサルタント、アナリストなど。
 「1日8時間・週40時間」といった労働時間規制などの適用から除外する。欧米でも導入が進むが、日本では「残業代ゼロ法案」などと批判にさらされた。「働く時間の削減が賃金水準を下げる」「長時間労働が防げなくなる」といった見方が出ていた。


昨日から共謀罪の施行であり、労働組合も早期の廃止に向けて努力すべき日に、さらに悲しむべき事態になっている。

猛暑の中、昨日は地裁にも行ってストレスがさらに貯まり、結局二本目の原稿ができあがらなかった。

強く長い自責の念に駆られつつ努力するしかないが、ああ、すべてぶちまけたい(苦笑)。

とにかくアベ暴走ストップの絶好機なのだから、そのためにも力をあわせるべきときだ-。


死に体のアベに連合がすり寄って得るものは何だ

共同通信が昨日「速報」として<電通の違法残業事件で東京簡裁は、電通の略式起訴を「不相当」と判断し、正式裁判を開くことを決めた>ことに、つしまようへいさんはTwitterで<電通が求めてきた法人営業への裁量労働制が導入されたら、電通は労基法違反を免れ、こうした裁判を受けなくても済むようになるかもしれない。
この裁判の一方で進む、高度プロフェッショナル制度や裁量労働制の拡大を含む労働基準法改正法案にぜひ注目してください>と書いた。
そのつしまさんを連合HPで登場させ<「知ってますか?36協定 働き方を見直すセミナー」を開催(連合ニュース)>とやっている鉄面皮さに驚く。


SNSは、これまで連合に好意的だった方々の「批判」で溢れている。

民進党内部での戸籍公開を求める異様さ批判を上回っているかもしれない。

本来、アベ暴走を一丸となって批判し息の根を止めようとしている時期にもかかわらず…。

上西充子さんはTwitterに「連合「2018~2019年度 政策・制度 要求と提言」を掲げ<「長時間労働につながる高度プロフェッショナル制度の導入や裁量労働制の対象業務の拡大は行わない。」と明言しており、明らかにこれまで議論を進めてきた方針に反するもの」だと批判。

東海林さんもFacebookに鋭い批判を掲げた。

レイバーネットでも紹介されている全国ユニオンの抗議文とあわせ、いくつか添付し熟読しておきたい。

もし予定通りの対応を連合がするならば、労働組合そのものの信頼もさらに地に落ちる。

個人的には聞きたくないが何らの説明責任を果たさないのであれば、アベ自民党と同罪だ。

未だに信頼できる方々の声が聞こえてこないが、内部からの反撃を切に願う。


なお昨日の朝日新聞によれば、連合の健康確保措置拡大要請(?)とは、年104日以上の休日(?)取得を企業に義務づけることに加え、労働時間の上限設定▽終業から始業まで一定の休息を確保する「勤務間インターバル制度」の導入▽2週間連続の休日取得――といった働き過ぎ防止策の中から複数の実施を求める。

同じく改正案に盛り込まれている裁量労働制の法人営業などへの拡大についても、商品を販売する一般の営業職は明確に対象外にする、との内容で、これにはおがたけいこさんがTwitterで <もしも私が高プロ導入と取引するなら、当座、①企画業務型裁量労働制の拡大提案の取り下げ、②インターバル規制の強行法規化だな。本当に労働時間法制で「実を取る」っていうならね。

①は深刻だし、②はとても必要だもの。でも、①は素通り、②は労使合意で努力義務どまり。

ひどいね。笑うしかない>と…。

最後に掲げた森岡さんの文章にあるように、「健康管理時間」概念は「労働時間」とまったく異なる。

これでは「生活時間確保」とはほど遠い。

><電通違法残業>審理公開、驚く検察 識者は評価(毎日新聞 7/12 21:41)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170712-00000115-mai-soci
◇東京簡裁「略式命令は不相当」と判断 正式裁判に
 電通を巡る違法残業事件は12日、東京簡裁が「略式命令は不相当」と判断し、公開の法廷で審理されることになった。異例の判断に、略式起訴した検察からは驚きの声が漏れ、労働問題の専門家からは「社会へのメッセージになる」と評価する声が上がった。
 今回の簡裁の判断について、ある検察幹部は「被告が否認しているわけでもないのに、略式起訴が正式な裁判になるのは珍しく、意外だ」と驚いた様子。別の検察幹部は「社会的注目を集めた事件だったので、公開の法廷で行うべきだという考えで出した判断なのかもしれない」と推測し「検察としては証拠もそろえて問題なくやっており、略式でも正式な裁判でも影響はない。粛々と公判に向けて準備する」と話した。
 あるベテラン裁判官は「今回の電通事件は、事案が複雑で慎重な審理が必要なケースだと判断されたのではないか。あり得る判断だと思う」と語った。簡裁は今回、「不相当」とした理由を明かしておらず、別のベテラン裁判官は「例えば事実認定のために証拠調べが必要な場合など、どういう時に『不相当』と判断するのかは、裁判官の間で共通認識がある。それを踏まえて淡々と判断したのではないか」と分析した。
 日本労働弁護団事務局長の嶋崎量弁護士は「長時間労働は人の命に関わり、刑事罰も科されうる問題であるとの認識が電通事件で広まった。公判が開かれればメディアでも報道され、労働問題を軽く考えてはいけないという社会的メッセージが発信される」と簡裁の判断を評価する。
 その上で「政府は残業時間の上限を法定化して罰則を設ける方針だが、使用者が労働者の労働時間を適正に把握していない現状では『隠れ残業』が増える恐れがある。公判を通じ、社会で過労死の原因と対策を考える必要性を感じてもらいたい」と話している。

>連合の仲間は不服従で闘うべきだ~「残業代ゼロ法案」連合が容認(レイバーネット 東海林 智 2017.7.12)
http://www.labornetjp.org/news/2017/0712toukai
 政府の提案する残業代ゼロ制度を巡り、連合は反対から制度容認に〝転向〟した。昨晩(7/11)から今朝にかけて、連合幹部や関係者に電話して背景を探った。多くが、「法案を裸のまま通す訳にはいかない」「労働者を守る実を取らなければならない」と大組織としての〝大人〟の判断であることを強調していた。そんなの2年以上反対してきた制度を容認する理由にならない。なぜ、今なんだ。昨日も書いたが、都議選で惨敗し、法案断念へ持ち込める展望が開けた中で、なぜ、認める?
 労働者の命を守る根本の制度である時間規制に1点でも穴を空けたら、そこから制度は決壊すると言っていたのはどこの誰だ。連合傘下の組合で、その言葉を信じて、熱心に反対運動を展開してきた仲間に恥ずかしくないのか。
 神津会長からして共同通信の取材に「そもそも制度は必要だとは思っていない」と言っているではないか。それでも、認めるんだね。必要ないものを「健康管理が今の仕組み(政府案)では犠牲を生じかねない」という理由で、健康確保措置の強化を言って、認めるんだ。あなた方は派遣法もそうやって認めてきた。派遣法は今、どうなっている? 残業代ゼロ制度を容認して、一点突破で派遣法のように対象が拡大されて、日本の労働者から残業という概念が奪われるだろうね。もちろん、私の時間も。
 連合の責任は重大だ。ある幹部は「私たちは東海林さんのように反対だけ言っていれば良いわけじゃないから。具体的に労働者を守らなければならない」と言った。労働時間規制という労働者の命を守る規制を守り切れなかった組織が何を言うのか。本当に労働者の命を守りたいなら、考え直せ。心ある連合の仲間は不服従で闘うべきだ。(同氏の7月12日フェイスブックから)

>労働基準法等改正法案に関する要請書(案)に反対する声明(東京ユニオンの『闘うユニオン』ブログより)
http://toukyouunion.blog89.fc2.com/blog-entry-201.html
 東京ユニオンはコミュニティユニオン連合会(全国ユニオン)を通じて、日本労働組合総連合会(連合)に加入しています。連合は、7月12日現在、いわゆる残業代ゼロ法案といわれる高度プロフェッショナル制度などを容認することを内容とする、要請書を政府に提出しようとしています。私たちは、その内容もさることながら決定のプロセスに違和感を持っています。そうした思いを、全国ユニオンとして「労働基準法等改正法案に関する要請書(案)に反対する声明」にまとめました。ご一読、いただければ幸いです。
労働基準法等改正法案に関する要請書(案)に反対する声明
2017年7月12日
日本労働組合総連合会 事務局長 逢見直人殿
             全国コミュニティユニオン連合会(全国ユニオン) 会長 鈴木 剛
 7月8日、共同通信のインターネットニュースで、現在、国会に提出されたままになっている労働基準法改正案について、連合が政府に修正を申し入れることが報じられました。その後、他の新聞各紙で同様の報道が相次ぎます。
 週が明けて7月10日、突如として「『連合中央執行委員会懇談会』の開催について」という書面が届き、出席の呼びかけがありました。開催は翌11日で、議題は「労働基準法改正への対応について」です。
 異例ともいえる「懇談会」で提案された内容は、報道どおり労働基準法改正案に盛り込まれている「企画業務型裁量労働制」と「高度プロフェッショナル制度」を容認することを前提にした修正案を要請書にまとめ内閣総理大臣宛に提出するということでした。
 しかし、連合「2018~2019年度 政策・制度 要求と提言(第75回中央執行委員会確認/2017年6月1日)」では、雇用・労働政策(※長時間労働を是正し、ワーク・ライフ・バランスを実現する。)の項目で「長時間労働につながる高度プロフェッショナル制度の導入や裁量労働制の対象業務の拡大は行わない。」と明言しており、明らかにこれまで議論を進めてきた方針に反するものです。労働政策審議会の建議の際にも明確に反対しました。ところが、逢見事務局長は「これまで指摘してきた問題点を文字にしただけで方針の転換ではない」など説明し、「三役会議や中央執行委員会での議論は必要ない」と語りました。まさに、詭弁以外何物でもなく、民主的で強固な組織の確立を謳った「連合行動指針」を逸脱した発言と言っても過言ではありません。しかも、その理由は「働き方改革法案として、時間外労働時間の上限規制や同一労働同一賃金と一緒に議論されてしまう」「圧倒的多数の与党によって、労働基準法改正案も現在提案されている内容で成立してしまう」ために、修正の要請が必要であるとのことでした。
 直近の時間外労働時間の上限規制を設ける政労使合意の際も、私たちはマスメディアによって内容を知り、その後、修正不能の状況になってから中央執行委員会などの議論の場に提案されるというありさまでした。その時間外労働時間の上限規制と、すでに提出されている高度プロフェッショナル制度に代表される労働時間規制の除外を創設する労働基準法改正案とを取引するような今回の要請書(案)は、労働政策審議会さえ有名無実化しかねず、加えて、連合内部においては修正内容以前に組織的意思決定の経緯及び手続きが非民主的で極めて問題です。また、政府に依存した要請は、連合の存在感を失わせかねません。
 さらに言えば、高度プロフェッショナル制度については、法案提出当初の2015年4月24日には、塩崎厚生労働大臣が経済人の集まる会合の場で「小さく生んで大きく育てる」などと語ったことが報じられています。こうした発言を鑑みても法律が成立してしまえば、労働者派遣法のように対象者が拡大していくことは火を見るよりも明らかです。また、裁量労働制についても、年収要件などがなく対象者が多いだけに問題が大きいと考えます。
 私たち全国ユニオンは、日々、長時間労働に苦しむ労働者からの相談を受けており、時には過労死の遺族からの相談もあります。過労死・過労自死が蔓延する社会の中、長時間労働を助長する制度を容認する要請書を内閣総理大臣宛に提出するという行為は、働く者の現場感覚とはあまりにもかい離した行為です。加えて、各地で高度プロフェッショナル制度と企画業務型裁量労働制の反対運動を続けてきた構成組織・単組、地方連合会を始め、長時間労働の是正を呼び掛けてきた組合員に対する裏切り行為であり、断じて認めるわけにはいきません。また、このままでは連合は国民・世論の支持を失ってしまうおそれがあります。
 シカゴの血のメーデーを例にとるまでもなく、労働時間規制は先人の血と汗の上に積み上げられてきました。私たち労働組合にかかわる者は、安心して働くことができる社会と職場を後世に伝えていくことが義務であると考えます。今回の政府に対する要請書の提出は、こうした義務を軽視・放棄するものに他なりません。全国ユニオンは、連合の構成組織の一員としても、政府への要請書の提出に強く反対します。

>連合は溺れる安倍内閣に救いの手を差し伸べてどうしようというのでしょうか。(森岡孝二の連続エッセイ
第330回 2017/7/12) 
http://hatarakikata.net/modules/morioka/details.php?bid=354
 連合執行部が2年以上前から国会にかかっている「残業代ゼロ法案」を容認する姿勢に転じたと報じられています。これが先般固まった「時間外労働の上限規制案」と一体化されて、あらたな政労使合意案として、秋の臨時国会に上程されるとも言われています。
 私は、この春以来、「働き方改革」をめぐる講演の結びでつぎのように語ってきました。すなわち、政府のいう「時間外労働規制」は、労働基準法の原則からも過労死防止の見地からも容認できるものではない。しかし、連合が合意したことによって、労働界の力でこれを阻止することは難しくなった。とはいえ、政局は「一寸先は闇」と言われ。安倍内閣の支持率がいつどんなことで大きく下がるかわからない。自民党が総選挙で負けそうな状況になれば、労働時間制度の改悪は見送られる可能性もある、と。
 実際、今月に入って、森友学園問題、加計学園問題、大臣発言、都議選の結果などによって、安倍内閣の支持率が大きく下がってきました。「安倍内閣はもはや死に体」とも評されています。このままいけば、労働時間制度の改悪も頓挫しそうな状況になってきたと言えます。
 そういう情勢のなかで、にわかに浮上したのが安倍内閣による連合執行部の取り込みです。あるいは連合執行部の安倍内閣への擦り寄りと言い換えることもできます。いずれにしても、連合はなぜ溺れる安倍内閣に救いの手を差し伸べるのでしょうか。わけがわかりませんが、近く発表される第2次合意によって、安倍内閣が民進党の反対を封じ込めようとしているのであろうことは、容易に推察できます。
 安倍内閣と連合の接近、というより抱擁は、今に始まったことではありません。今日の朝日新聞が書いているように、連合は安倍内閣と経団連が設けた土俵に上がって時間外労働の上限に「合意」した時点で「ルビコン川を渡った」と考えられます。同じ土俵で一体的に議論されてたA案とB案のうち後者は受け入れるが、前者は拒否するというのはそもそもできない相談というか、筋の通らない話です。
 連合は「残業代ゼロ制度」に対する「修正要望」として、年年間104日以上の休日確保の義務化、労働時間の上限設定、勤務間インターバル休息の付与、2週間連続の休暇取得などの複数の選択肢から、各社の労使がいずれかの健康確保措置を選べるようすることを求めています。
 しかし、これは、2015年1月にまとまった労働政策審議会の「今後の労働時間法制等の在り方について」という報告骨子に示されていた健康確保措置と大きく異なるものではありません。そこでは「労使委員会における5分の4以上の多数の決議で定める」ものとされていましたが、その点もほとんど違いません。
 そもそも割増賃金支払の基礎としての労働時間の概念をなくし、かわりに「健康管理時間」を置くという制度設計に無理があります。労働時間がないのに、どのようにして「労働時間の上限」を設定するというのでしょうか。例の「実行計画」では「時間外労働の上限規制」が言われていますが、「残業代ゼロ制度」の修正要望で「時間外労働」と言わないのはもともと、「時間外労働」の概念をなくすことが、この制度の眼目であるからです。そういうややこしい問題を抜きにして言えば、これまでの経過から見て、ここでいう「労働時間の上限」とは、単月では272時間未満、週平均60時間以上(63時間未満)を意味しています。なんとも複雑怪奇な制度設計です。
 最後に、上に示された「健康確保措置」の複数の選択肢から、ある企業の労使が「年間104日以上の休日確保の義務化」を選んだらどうなるでしょうか。その場合は他の選択肢は排除されるのでしょうから、年365日から104日を引いた261日は、何時間働かせても違法ではないことになります。261日毎日12時間労働をさせると「労働時間」は年3132時間に達します。実際にはそんなことはほとんど不可能です。それは死ぬほど働くことを意味します。
 こういう恐ろしい制度に労働組合が合意してはなりません。連合傘下の主要産別の幹部からも異論が出ていると言います。長時間過重労働に歯止めをかける労働組合の役割を投げ捨てるに等しい「合意」の見直しを強く求めます。


半世紀近く前、初めて労働組合という世界に専従として飛び込んだ時の感想は、「こんな封建的社会がまだあったのか」だった。

上意下達、大言壮語・美辞麗句、臭い物には蓋、大組織優位、現場より企業対応重視、役員の上昇志向、女性差別・男性優位、滅私奉公、長いものには巻かれろ…変える努力をしてきたつもりだが、未だに閉鎖社会に止まっていることに頭を抱える。


神津会長発言が意味不明? 事務レベルとは逢見事務局長?

連合HPに載った「労働基準法等改正法案に関する要請書」及びその要請内容を読んで、脱力感を覚えつつ、業界的には極めて重要な事柄であっても、ほとんどの労働者から関心を寄せられない「事実」に悩む。

関心をもってもらう努力をしていないからでもあるが、政治と労働組合への不信感も根強い。

さらには、日々生きるための生活と悩みに追われ、それどころではない、との意見も…。

なによりも「労働者の権利」という重要なツールが行使できていない。

「8時間労働」と呼号しても、ほとんど共感されない…という悪夢を見たが、それが現実となっている。


ドイツや北欧では、休日出勤した場合それを「手当」でもらうことはありえない、という。

奪われた時間は、時間で返してもらうことが前提だ。

しかし、この日本という遅れた国では、権利よりも現世利益が優先するし、満員電車回避のために、早朝出勤が奨励される。

それならば早く帰れるか、保育園は早朝から預かってくれるのか、そんな保障はどこにもない。

暗澹たる思いで以下の文章を読んだ。

連合の事務局スタッフからOBに「どうなっているのか」との問い合わせがあったそうで、さすがに慄然とした(苦笑)。

>安倍総理に対して、労働基準法等改正法案に関する要請を実施(連合HP 2017.4.14)
https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/news_detail.php?id=1299

>労働基準法等改正法案に関する要請書 
file:///C:/Users/sijif/AppData/Local/Packages/Microsoft.MicrosoftEdge_8wekyb3d8bbwe/TempState/Downloads/


多くの方がリツイートされているが、自分も朝日の澤路さんの連続Twitterを添付させていただく。


●先ほど、神津連合会長が官邸を訪れ、首相に労働基準法改正法案に関する要請。終了後、ぶら下がり会見。「方針転換したことについて組織内外から批判があるが」と質問したところ、神津会長は「方針転換ではない」。
かなり厳しい顔で返答されました。法案自体は、できてから改めて評価するそうです。では、「政労使合意で何を合意するのか」。同僚が繰り返し質問しましたが、明快な返答はなし。とりあえず。
●神津会長は会見でいくつか興味深いことを明らかにしました。一つは、「3月の末から事務レベルで政府に対して改善を要請してきた」。つまり、働き方改革の議論が終わりかけていた、3月末から調整を進めてきたというのです。ただ、これも少し詳しく聞くと、「3月末に基本的な考えを出している。事務局としては対応をとってきていると、私はそう思っています」。つまり、その段階では会長に情報は上がっていなかったというように聞こえました。
「事務レベルで政府との間で会話をすすめてきた中でですね、私どもとしては言い出せばきりがありません」「健康管理のところだけはなんとか最低限のものとしてここまではせめてやってほしいというのが私たちの思い」「今の内容に比べれば大幅に改善する」
●神津会長は会見でいくつか興味深いことを明らかにしました。一つは、「3月の末から事務レベルで政府に対して改善を要請してきた」。つまり、働き方改革の議論が終わりかけていた、3月末から調整を進めてきたというのです。


おがたけいこさんが<んー。よくわかんないなあ…3ヶ月間かけて調整してきて、内閣支持率が落ちてきた今の時期に、調整済みの「要請」を官邸に持ってくって、何それ? それって、そもそも「要請」なの? でもって、官邸が要請を「受諾」したり、経営側を「説得」したりするの? …茶番デスカ? …>と書いたのに対し、再び澤路さん。

●全く意味不明でした。「制度を導入すべきではないというスタンスは変わらない」というので、では、政労使合意は何に合意するのか、ときくと、「きょう要請した内容についてということだと思いますよ」
●政労使で合意したらそのあと反対というわけにはいかないと思うが。「ですから繰り返しになりますが、制度自体が本当に必要なのか、不可欠なのかということでいえば、私どもはそうは思っていないんですよ」。???


上西充子さんがTwitterで<神津会長発言を読んだが、やはり理解できない。
「現在でも、導入すべきではないと考えており」「対象業務拡大の前に、裁量労働制の適正な運用がなされるようにすべき」というなら、…>と記したのに対し、澤路さんは<あらためてぶらさがり会見のメモを読み返しましたが、矛盾だらけ、説明不能です>と回答している。

詳しくは、直接澤路さんのTwitterを読んでいただきたい。どんどん更新されている(苦笑)。
https://twitter.com/sawaji1965


昨日もとんでもない間違いをこのブログに書き、清水直子さんに指摘されてしまった。

感謝しつつ、まだまだ間違って記述しそうな不安に襲われる。

今日は、労働情報の事務局に行かずに済みそうで安堵しているが、暑さにどんどん弱くなっている…と暑さに責任転嫁してしまう。

したがって、今日の学習は佐々木弁護士の労作だけにする。

労働相談対処だけではなく、労働審判に際しても心したい内容だ。

>電通<労基法違反>事件が正式裁判になった件について(佐々木亮  | 弁護士・ブラック企業被害対策弁護団代表 2017/7/13) 
https://news.yahoo.co.jp/byline/sasakiryo/20170713-00073255/
 昨日から電通の労基法違反の件が、略式手続ではなく、正式裁判になったことが話題となり、反響を呼んでいるようです。 
・電通の略式起訴は「不相当」 東京簡裁、正式裁判を決定
・電通違法残業は法廷で審理 東京簡裁、略式起訴は「不相当」
 私も複数のメディアから取材を受けました。 その中で、私自身も、電通が略式手続ではなく正式裁判になったことにびっくりしたことを述べました。ただ、一般の人は、略式?正式?と言われても分かりにくいと思いますので、少しだけ解説します。 
◆略式手続とは?
 まず、略式手続というのは、簡易裁判所が扱う事件のうち、100万円以下の罰金又は科料の事件で、略式手続によることについて被疑者に異議がない場合にスタートするものです。 
ですので、取り調べをした検察官が、被疑者から「略式起訴(手続)でいい」という承諾書のようなものを取ります。 
 この書面を「略受け」などと呼ぶこともあります。 
 今回、電通は、異議がなかったわけですから、この「略受け」を出しているはずです。 
 略式手続になると、被告人が出頭したり、自己の言い分を裁判官に向かって述べることはもちろん、検察官の起訴状の朗読や冒頭陳述など、普通の刑事裁判で行われる手続きが略されます。 
 そして、裁判所が罰金を払いなさいという略式命令を出して、被告人がこれを受領して、異議がなければ期間内に罰金を納めれば全て終わり、という手続きです。 
 その間、手続は特に公開されるものはありませんので、電通の件も、略式手続で終われば、数週間後に電通が命令通りの罰金を払って、事件は終了したものと思われます。 
◆略式手続が正式裁判になるとは?
 ところが、簡易裁判所の裁判官が、検察官の略式起訴を「不相当」として正式裁判になったものだから、冒頭のようにニュースで大きく報道されているのです。 
 まず、裁判所が略式起訴に対し、「不相当」とはどういうことでしょうか? 
 刑事訴訟法に次の条文があります。 
□前条の請求(=略式裁判の請求)があつた場合において、その事件が略式命令をすることができないものであり、又はこれをすることが相当でないものであると思料するときは、通常の規定に従い、審判をしなければならない。 出典:刑事訴訟法463条1項
 そもそも法律上略式裁判ができない場合に正式な裁判になるのは当然として、そうでなく、法律上は略式手続でもいいけれども、裁判所が相当でないと考えたものも、正式裁判になることがあるのです。 
 一般的な解説書では、事案が複雑で証拠調べをしたほうがいい場合などが「相当でない」場合に当たるとされているようですが、特にこうでなければならない、というものもありません。 
◆「相当でない」はかなり異例
 ただ、被疑者も検察官も略式でいいと言っている場合に、裁判所が職権でこれを不相当とすることは、極めて異例であることは間違いありません。 
 どのくらい異例かというと、司法統計を見ると、平成27年は、47700件ある略式事件のうち「不能・不相当」は24件しかない、というくらい珍しいということです。 
率にすると、0.05% くらいですね。 
 ところが、「かとく」(過重労働撲滅特別対策班)案件では、電通の他にも略式手続が「不相当」とされた件は2件もあるのです。 
 いずれも大阪の「かとく」事案ですが、1つはファミリーレストラン「和食さと」等を運営する会社「サトレストランシステムズ」、もう1つが、スーパーを運営している「コノミヤ」の件です。 
これらについても、裁判所は略式手続は「相当でない」とする判断を出しています。 
背景には何がある?
「かとく」の案件はまだ10件もありませんから、そこに0.05%くらいしか確率がない「不相当」との判断が、今回の電通の件と合わせて3件となります。 
 こうなると、偶然とは言えないものがあるのは間違いありません。 
 おそらく、裁判所は、「かとく」が扱うような営業規模の大きい企業における違法労働に対する考え方として、手続きが世間的に見えにくい略式手続ではなく、公開の裁判で行われる正式裁判がふさわしいと考えている可能性があります。 
 そのこと自体は、違法労働に対する世間の厳しい目を反映したものとして歓迎すべきであると思います。 
また、こうした司法の態度が、違法労働に対する抑止力になることも期待したいところです。
◆他の例との公平性は?
 検察官や一部の論者に、他の案件との公平性の観点から、本件について疑問を呈する方もいるようです。 
しかし、本来、刑事裁判は公開される正式な裁判が原則です。 
 むしろ、略式手続の方が例外なわけです。 
 ですから、裁判所が正式な裁判をすることを選択したとしても、被疑者・被告人に特段重い負荷をかけたわけではありません。 
 また、営業規模の大きい企業における労基法違反について「かとく」が取り締まりに乗り出したのは2015年4月ですので、これから案件が積み重ねられるところです。 
 公平性については、これまで3件の不相当が出ていることを前提に、今後、多くの送検事例が積み重ねられて、それらと合わせて判断されることになるのではないでしょうか。 
◆電通だけじゃない
 今回、思わぬところで再び電通の労基法違反が脚光を浴びましたが、何度も言っていますが、電通だけが問題ではありません。 
 同じような労基法違反を行っている企業は、残念ながらたくさんあります。 
 電通の事件をきっかけにして、そうした企業が襟を正し、違法労働を撲滅する方向に進むことを期待しています。

大西くん。

>私が、昨年6月に公安から夜討ち朝駆けされて、それで岩田華怜を名乗る者と音声変換技術を利用して喋らされた、と主張しとるあたりのところが、めちゃくちゃ削除されとる。

嘘デタラメを根拠に公安を糾弾。

公安など動いてないし、音声変換技術なんて捏造話であることを君自身が証明してるね。

こんな嘘つき自称革命家を誰ひとりとして支持しないのは自明。

指摘されてからは完全にシカト。
苦しい言い訳ばかりの安倍内閣の問題閣僚達よりもひどい。

朝鮮人は大韓航空機を爆破、墜落させました。
朝鮮人は今度はICBMを発射しました。
朝鮮人は今度は日本を核攻撃しようとしています。
皆さん、注意しましょう。

〈広島無償化裁判〉不当判決に怒り 司法もアベ化

多々綴ることはあるが、この非人道的な、民族差別として糾弾されるべき、世界的にもありえない不当判決がほとんど注目されないことに怒り。

広島朝鮮学園と卒業生ら110人が原告となり、国に対して就学支援金不支給決定に対する取り消しと適用の義務付け、本来支払われていたはずの支援金の支払いなどを求めた裁判(以下、広島無償化裁判)の判決が7月19日、広島地裁で言い渡された。

地裁は法令としての性格を有しない規程13条(適正な学校運営)を基準に朝鮮学園を不指定にすることは無償化法の委任の範囲内であり適法、平等権を定めた憲法14条に違反しない、本件学校が規程13条に適合するものとは認めるに至らないことを理由として指定しないことは違法ではないとして、原告らの主張を全面的に退けた。


広島無償化裁判は2013年8月1日に広島地裁に提訴して以来、17回の口頭弁論が行われてきた。

他に大阪、愛知、福岡、東京で無償化裁判が行われている中、最も早い判決だった。

朝鮮新報によれば、小西洋裁判長は、広島朝鮮学園と朝鮮、総聯との関係性が「不当な支配に当たらないこと」について十分な確証を得ることができず、就学支援金が授業料に「充当されないことが懸念」されるとした被告(国)の主張を、「根拠となる事実が証拠上認められる」と追認したというが、弁護団の足立修一団長は、「(裁判官は)国の主張をそっくりそのまま引用しただけだ。真実かどうかわからない事実を前提にした判断は、国の主張より悪質極まりない」と強く非難。

2014年に国連人権差別撤廃委員会が日本政府に対して、朝鮮学校に高校無償化制度の適用とともに、地方自治体には補助金再開・維持を要請するよう勧告していると述べ、「今回のような差別意識丸出しの判決が出されては、日本の司法も国連から糾弾されることになるだろう」と警鐘を鳴らした。


また広島朝鮮学園の金英雄理事長は、判決文で子どもたちの学習権が一切触れられていなかったことについて、「裁判官は子どもたちが見えてないのか。朝鮮学校の生徒は空気に等しいのか」と声を震わせながらも、無償化制度から排除されている子どもたちの心の傷を「裁判で勝利して癒してあげたい」と言葉を絞り出した、という。

この日発表された広島朝鮮学園の声明は、「朝鮮学校だけを公的助成制度から排除することは、民族教育の権利を否定するばかりでなく、在日朝鮮人は差別をされて然るべき存在であり、ひいては国の意に沿わないものは差別をしてもよいという風潮を国が煽ることにほかならない」としながら、不当判決に激しい怒りを持って強く抗議し、ただちに控訴し、最後まで闘いつづけると強調した。


いずれ判決文も入手し、引き続き8/28の大阪地裁判決を受けて東京でも集会が開かれるので、自分ももっと詳細に不当性を把握したい。

朝日新聞によれば、判決は、広島朝鮮学園が法令に基づき学校が運営されているかといった無償化の要件を備えているかどうかを検討する上で、朝鮮総連との関係に着目。

過去の報道などを踏まえると、総連による強力な指導が見直されたとはみえないと指摘し、無償化に伴って学園に支給される支援金が適正に使われるかに懸念を示した、という。

そして高校無償化法の趣旨に沿って対象から外した文部科学相の判断に、裁量権の逸脱は認められないと判断した。

「原告側は国は朝鮮学校を無償化の対象とする省令の規定をあえて削除しており、差別的な取り扱いで憲法の平等権に反すると主張したが、判決は退けた。その上で、今回の処分は学園が高校無償化の要件に該当しないことが理由で、民族を理由としたわけではなく、合理的な区別にあたると結論づけた」(朝日新聞)。


労働組合としては、日教組をはじめとする平和フォーラム加盟組織がこの無償化裁判を支援してきた。

しかし民主党政権下で行われたこの差別に対し、連合加盟のほとんどの労組は批判の声をあげなかった。

また文科省の対応も真摯さはほとんど感じられなかった。

メディアの中で社説として取り上げてくれた東京新聞、北海道新聞も、朝鮮総連、朝鮮学校側にも敗訴の責任があるとの主張だ。

日本は往々にして差別が正当化される異様な国であり、司法もその責任の一端を担っている。

とにかく、平和フォーラムの抗議声明だけは熟読したい。

この国は侵略・植民地化も、凄まじいまでの抑圧・差別・収奪・殺りくも、戦後の分断も(本来は日本が分断されて然るべき!)、未だに国交を結ばないことも…一切反省していない。

>広島朝鮮学園声明:不当判決に激しい怒りを持って強く抗議し、勝利の日まで闘い続ける。 
 怒りを持って、この場に立っています。
 広島朝鮮学園はこの4年間、日本国政府という大きな存在を相手に闘ってきました。
 2013年8月1日に提訴し、4年間、17回に及ぶ口頭弁論を経て本日を迎えることとなりました。
 この間、私たちは朝鮮学校の生徒たちだけが高校無償化制度から除外されている現実を怒りと悲しみを持って受け止め、それを必ずや正すことに心血を注いできました。
 世界の子どもたちが享有してしかるべき学習権を冒され、自らのルーツを学ぶという基本的人権を冒されるという国家による差別は多文化共生のための歩みに逆行するものであり、到底容認することはできないものです。
私は本日の広島朝鮮学園および原告生徒らの請求を棄却した広島地方裁判所の判決に強い憤りを覚え、怒りに震えています。決して受け入れられない事実です。
 国や行政が率先して反朝鮮学校・反民族教育の旗頭となり、世の中にはヘイトスピーチ、ヘイトクライムがはびこるような社会が作られようとしています。三権分立がなされた法治国家であり先進国を謳うこの国において、法の下においても朝鮮学校を高校無償化から除外することを是認するとしたら、いったい法律とは何を守るための秩序なのでしょうか。
 人権をないがしろにした法律とはいったい何のために存在するのでしょうか。
 朝鮮学校だけを公的助成制度から排除することは、民族教育の権利を否定するばかりでなく、在日朝鮮人は差別をされて然るべき存在であり、ひいては国の意に沿わないものは差別をしてもよいという風潮を国が煽ることにほかなりません。なぜ自らのルーツを学ぶことがこのような形で否定されなければならないのでしょうか。
 広島朝鮮学園は今回の不当判決に激しい怒りを持って強く抗議します。ただちに控訴し最後まで、勝利のその日まで闘い続けます。
 未来は必ず希望に満ちていると子どもたちに伝えるために、なんびとも学ぶ権利、出自に関係なく堂々と社会で生きていける世界のために闘い続けます。

>朝鮮学校への高校授業料無償化除外は適法との広島地裁判決への抗議声明(平和フォーラム 2017年7月20日) 
http://www.peace-forum.com/houkoku/post-22.html
 昨日、広島朝鮮学園とその生徒らが、2013年2月20日に文部科学省が省令改正をもって授業料無償化(現高等学校等就学支援金制度)の対象から朝鮮学校生徒を除外したことに対して、無償化の指定と国家賠償を求めた訴訟で、広島地裁(小西洋裁判長)は、原告の訴えをすべて却下する判決を下した。歴史的過程の中で日本での生活を余儀なくされた在日韓国・朝鮮人の子どもたちに、当然の権利として与えられている民族教育の権利を侵害する不当判決は、彼・彼女らと共に日本社会における広範な人権確立のためにとりくんできた平和フォーラムとして、到底受け入れられない。断固抗議する。
 判決は、日本と朝鮮民主主義人民共和国との間には国交がなく「高等学校の課程に類する課程」という支給要件を証明できないとして、支給しないことは不合理な差別には該当しないとしている。しかし、長期にわたって国交なき状況を放置してきたことは、日本政府の政治的不作為に他ならず、日本に生きる在日韓国・朝鮮人の子どもたちの責任ではない。そのことによって引き起こされる著しい差別を、容認する理由にはならない。また、支援金が流用される恐れがあるとした国側の主張は、それ自体予断と偏見によるものでしかない。「根拠となる事実が証拠上認められる」との判決は、国の主張を無批判に受け入れるもので、司法の独立した判断とは到底言いがたい。また判決は「除外によって教育を受ける権利は何ら制限されない」としてるが、現下の経済的状況を考えるならば、授業料の無償化から除外されても何ら制限されないなどということはありえない。無償でなくても制限されないならば、無償化そのものの必要性も問われるではないか。
 2013年5月に出された、国連社会権規約委員会における日本の第3回定期報告に関する最終見解は、「委員会は、締約国の公立高校授業料無償制・高等学校等就学支援金制度から朝鮮学校が排除されており、そのことが差別を構成していることに懸念を表明する」(外務省仮訳)とし、無償化制度から朝鮮高校のみを除外していることを差別と断罪している。国連人種差別撤廃委員会は、2014年8月の総括所見において、同様の主張を行っている。国連の「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」(社会権規約)は、「この規約の締約国は、教育についてのすべての者の権利を認める」(外務省訳)とし、教育の役割とその権利、締約国の義務を記載している。日本が、この規約を批准し締結していることを、広島地裁は真剣に考えるべきだ。朝鮮高校に通う生徒ひとり一人に、この判決をどのように説明するのか。ひとり一人の権利に、どう応えるのか。広島地裁は、そのことを真剣に考えているのか。とてもそうは思えない。単に日本政府の方針に追従したのだとしたら、これは司法によるマイノリティーに対する重大なヘイトクライムと言える。広島地裁に対して猛省を促し、高裁は追従することなく公正な判断を下すことを心から要請する。
 少子高齢化の中にあって、日本社会は移民政策を検討すべき時に来ているとの指摘がある。外国人労働者は、増加こそすれ少なくなることは考えられない。地方都市の中には、真剣に「多文化共生」の町づくりにとりくむところもある。しかし、日本政府は、戦前・戦後を通じて長きにわたって日本社会で生きてきた在日韓国・朝鮮人とさえ、共生社会をつくることができないでいる。民族学校の立ち上げに始まって、大学進学をめざした高校卒業資格の問題、通学定期適用の問題、外国人登録制度の指紋押捺の問題、そして授業料無償化適用の問題。その都度当事者が声を上げ闘わなければ権利が認められない日本とは何なのだろうか。日本政府のこのような姿勢が、ヘイトスピーチを生み、心ない差別を生んでいる。平和フォーラムは、日本社会の貧困な権利意識を排除し、多文化・多民族共生社会実現に向けて、そして、そのために朝鮮学校への授業料無償化適用を求めて、最後まで闘い抜く。(フォーラム平和・人権・環境 代表 藤本泰成)

>【社説】朝鮮学校無償化 子の救済は大人の責任(東京新聞 2017年7月21日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017072102000147.html
 いわば大人の都合で、子どもの学びの機会に格差が生じるのは残念でならない。広島地裁は、朝鮮学校を高校無償化の対象から外した国の処分を適法と判決した。大人の責任で実現せねばならない。
 広島朝鮮高級学校を運営する広島朝鮮学園と卒業生らが、処分の取り消しや損害賠償を国に求めた裁判だ。判決は、国側の主張を認め、原告側の全面敗訴となった。
 東京、名古屋、大阪など全国五カ所で係争中の同種訴訟で初めての判決だった。原告側は、司法が恣意(しい)的な行政判断に追随したことは民族差別を助長すると反発し、控訴する考えだ。
 高校無償化制度は、民主党政権の目玉政策として二〇一〇年に導入された。現行では一定の収入に満たない家庭の高校生に対し、就学支援金が支給されている。
 学校教育法上、各種学校とされる外国人学校は文部科学相の指定を受ける必要がある。だが、自民党政権に交代してから、朝鮮学校は制度の対象から除外された。
 問題の根っこは、子どもに代わって学校側が就学支援金を受け取る代理受領の仕組みにあろう。
 朝鮮学校は、北朝鮮や在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の影響下にあり、無償化の資金が授業料に充てられないことが懸念されると、国側は主張していた。
 とはいえ、無償化制度の理念は、学校運営そのものの支援ではない。すべての高校生が家庭の収入にかかわらず、学ぶ機会に等しくアクセスできるよう、社会全体で負担を分かち合うことである。
 その理念を重視し、責任のない卒業生らの救済に動こうとした形跡は、広島地裁の判断からは読み取れなかった。国側と学校側との相互不信の谷間に、個々の子どもが落ち込んでいるように見える。
 高校に当たる高級部では、日本で生まれ育った千三百人余りが学んでいる。日本の大学の多くは、卒業生に受験資格を認めている。国側はこうした現実を踏まえ、就学支援金が確実に授業料に使われる仕組みを勘考できないものか。
 北朝鮮は核やミサイルを開発し、日本人拉致問題の解決には後ろ向きだ。朝鮮総連を含め、国民が注ぐまなざしは厳しい。
 本来、子どもの教育に政治的、外交的な問題を絡めるべきではない。だが、朝鮮学校の教育内容や財務、人事といった運営を巡る疑念が晴れない限り、税金投入に国民の理解は得られにくい。子どもの学ぶ権利の救済、機会の保障はもちろん、大人の責任である。

>「朝鮮学校」判決 解決の糸口探る努力を(北海道新聞社説 2017/07/21)
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/opinion/editorial/2-0116537.html
 国側の主張を全面的に認める判決だった。
 高校無償化法の適用を巡り、国が朝鮮高級学校を対象外としたことの是非を問う裁判で、広島地裁は「国の裁量範囲を逸脱したとはいえない」とし、原告である広島朝鮮学校側の訴えを退けた。
 全国五つの同種の訴訟で初めて示された判断である。
 国は「朝鮮学校は北朝鮮や在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の影響下にあり、無償化の資金が授業料に充てられない懸念がある」と主張していた。
 しかし、無償化の目的は、日本に暮らす全ての子どもの教育費を軽減し学習機会を保障することにある。制度の趣旨に照らせば、今回の判断には疑問が残る。
 判決は「学校の運営が適正に行われない恐れがある」との国の主張を追認し、「無償化の対象外となったのは、支給要件に該当しないため」と結論付けた。
 「民族教育を受ける権利を含む学習権や、憲法上の平等権の侵害」といった学校側の問いかけに正面から答えたとは言い難い。
 高校無償化法は、旧民主党政権下の2010年度に施行された。
 朝鮮学校への適用を巡っては、拉致問題などを理由に当初から賛否が分かれ、結局、自民党政権に交代した13年、文部科学省は適用除外とした。
 朝鮮高級学校は生徒が民族のルーツや言葉を学ぶ場という側面を持つ。札幌を含め全国10校あり、在籍者は1300人を超す。韓国籍の生徒も多い。
 現在も未来も日本社会でともに暮らす隣人である。
 教育支援の枠外に放置していいはずがない。
 排外主義やヘイトスピーチを助長する恐れもある。
 1989年に民族的少数者の学びを保障する「子どもの権利条約」が採択されて以降、高体連出場を認めたり、大学を受験しやすくするなど、多くの分野で朝鮮学校への垣根は下げられてきた。
 無償化の適用除外は、こうした流れにも逆行する。政府は制度の理念を踏まえ、見直すべきだ。
 無償化の支援は個々の生徒に対して行われるが、学校が代理で受け取ることになっている。
 公費による助成であるからには、使途の透明性を確保するため、情報公開に努めるのは当然だ。朝鮮学校も例外ではない。
 これ以上生徒が不利益を受けぬよう、国、朝鮮学校双方が解決に向けて努力してもらいたい。

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